連載
ミュージック フロム ゲームワールド:Track 13
7月に入り,季節は夏本番真っ盛り! ギラギラと照りつける太陽が直撃する部屋のなかで,冷房も付けずに汗をダラダラ流しながらゲームに没頭……するのもいいけど,ゲーマーだってたまには外に出てストレスを発散したいというのが本音。そこで,この夏最高にオススメのゲーム音楽イベントに遊びに行ってみないか!?
そのイベントとは,神奈川県鎌倉市の由比ヶ浜海岸に設置される夏限定のライブステージ「音霊 OTODAMA SEA STUDIO 2015」にて,ノイジークローク主催で2015年7月27日に行われる「ビキニ&トランクス 〜汗だく!ゲーム音楽ダンスナイト!〜」。出演も大久保 博氏,坂本英城氏,佐野電磁氏,中條謙自氏,光吉猛修氏,そしてノイジークロークのバンドTEKARUと,ゲームミュージックファンにお馴染みのメンツばかり。
今年の夏の思い出は,このイベントで作っちゃおう! ということで,暑さにめげずガンガン飛ばしていく「ミュージック フロム ゲームワールド」,今週もいってみよう!
魔王打倒後の世界を多彩な音楽ジャンルで表現
「WONDER BLOCKS Original Sound Track」
タイトル | WONDER BLOCKS Original Sound Track | |
発売日 | 2015年6月3日 | |
価格 | 1500円(税込) | |
発売元 | noisycroak RECORDS | |
コピーライト | (C)Silicon Studio Corp. |
最近では,スマホゲームにもコアゲーマーの興味をそそるような面白いゲームがいろいろと登場しています。ちょっと検索しただけで,RPGに,パズルに,シューティングに,アドベンチャーに……と,あらゆるジャンルが揃っていて,遊びたいゲームが多くて逆に困ってしまうほどです。Androidユーザーの私も,ちょこちょことスマホゲーを遊んだりしています。ということで,今週の1枚めは本連載初のスマホゲーム・サウンドトラックとなる「WONDER BLOCKS」(iOS/Android)のサントラを紹介!
「WONDER BLOCKS」はシリコンスタジオが制作したパズルゲーム。魔王が倒されたRPGの“その後の世界”を舞台に,地上に残されたモンスターとパズルゲームで戦っていくユニークなゲームで,作曲にはノイジークローク所属の浅田 靖氏らが参加しています。
サントラは全編を通じてリラックスした気分で聴ける,自然と耳に入ってくる曲ばかり。1曲め「March of The Brave」のガチなオーケストラ曲に始まり,ロックオーケストラサウンドの2曲め「Final Battle」でいきなり盛り上がりが最高潮に! 何せこのゲームは敵の魔王と戦う場面から始まるので,音楽も最初からクライマックスなのです。
しかし,このゲームのBGMが面白いのはここから。ユニークな世界設定に負けず劣らず,BGMの多種多様さに驚かされます。
バーで演奏を聴いている気分に浸れる軽快なジャズナンバー「Challenge of The General Public」は雰囲気で酔わせてくれる,お酒が飲みたくなる1曲。ポップでリズミカルなシーケンスをシンプルに聴かせる「The Fly Away Field 1」や,軽い歪みのギターカッティングが心地よい「Higher Slopes Melts Field 6」等,フィールドのBGMはどれも秀逸。さらにプレイヤー人気の高い4つ打ちのテクノナンバー「Good Luck to Me」も耳に残る1曲です。
ちなみに,この「WONDER BLOCKS Original Sound Track」は配信専用タイトルとなっています。手軽に安価で入手できるのが配信系サウンドトラックの強み。ゲームは基本プレイ無料なので,まずはそちらから入ってみるのもアリです!
noisycroak RECORDS公式サイト
KONAMIのファミコンサウンドの最高峰がリニューアル
「LAGRANGE POINT SOUNDTRACKS RETURNS」
タイトル | LAGRANGE POINT SOUNDTRACKS RETURNS | |
発売日 | 2015年5月22日 | |
価格 | 2600円(税抜) | |
発売元 | EGG MUSIC RECORDS | |
コピーライト | (C)Konami Digital Entertainment (C)2015 D4Enterprise Co.,Ltd. |
数々の女性ボーカルバンドに影響を与えた伝説のバンド,レベッカが今年2015年に再結成を発表しました。このニュースはレベッカの曲を聴きまくり,オリジナルアルバムは当然のように全部持っている私にとって,今年最大のニュースになることが現時点で確定しました!
そんなレベッカのメンバーである,ベースの高橋教之氏とキーボードの土橋安騎夫氏が,1曲ずつ作曲で参加していたファミコンソフトがあります。それがKONAMIから発売された「ラグランジュポイント」です。そこで,今週の2枚めはレベッカファンとしても見逃せないリニューアルサントラ,「LAGRANGE POINT SOUNDTRACKS RETURNS」を紹介します。
「ラグランジュポイント」がリリースされたのは1991年のこと。すでに世代はスーパーファミコンに移っていた頃ですが,ファミコン末期だったからこそ熟練の技で作り込まれたゲームが多かったのも事実。「ラグランジュポイント」もその例に漏れず,サウンド面でもKONAMIが独自開発したVRC VIIにFM音源チップを搭載し,ファミコンとは思えないゴージャスはサウンドを聴かせてくれた1作でもあります。
作曲はコナミ矩形波倶楽部が担当。ポップで軽快なコナミサウンドの代表格とも言える「プロミストランドを探して」など,FM音源が鳴らすノスタルジックな響きのステキな曲が全編で楽しめます。
また,冒頭で紹介したレベッカの2人が作曲した曲にも要注目。高橋教之氏作曲の「TUM'S BOOGIE」は,ベーシストらしい印象的なベースフレーズが耳に残り,土橋安騎夫氏作曲の「THE RESURRECTION OF SABBATH」はメロディに歌詞を乗せてみたい,J-POPのような1曲。聴いていると今にもNOKKOが歌いだしそうな感覚に襲われます。
さらにこのサントラには,全曲の音源をパートごとに個別でミキシングし直し,軽くステレオ感を出した“ステレオ エンハンスド バージョン”も収録。オリジナルバージョンと聴き比べてみるのも,このサントラの楽しみ方の1つでしょう。
EGG MUSIC RECORDS公式サイト
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(C)Silicon Studio Corp., all rights reserved.
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