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Intel,SkylakeとBroadwell,Haswell対応のグラフィックスドライバ「15.40.7.4279」を公開。Windows 10用と8.1&7用が1パッケージに
→64bit版 Windows 10/8.1/7用15.40.7.4279ドライバ(exe形式,174.63MB)
→32bit版 Windows 10/8.1/7用15.40.7.4279ドライバ(exe形式,97.15MB)
今回のグラフィックスドライバにおけるトピックは,Windows 10用とWindows 8.1・7用のドライバソフトが統合されたことにある。Intelでは今まで,
なお,Ivy Bridge用は従来どおり別々のまま。Sandy Bridge以前のCPU用Windows 10対応ドライバソフトは,Intelのダウンロードセンターでは提供されていない。
新要素として目を引くポイントは,SkylakeおよびBroadwell世代の統合型グラフィックス機能(以下,iGPU)で,OpenGL 4.4に対応したことが挙げられる。PCゲームには影響が少ないとは思われるが,OpenGLの最新仕様に対応したことは評価できるだろう。なお,Haswell世代のiGPUは,OpenGL 4.3までの対応とのことだ。
新要素以外はWindows 10にまつわるバグ修正が中心で,ゲームに関わる改良点はあまりない。「EVE Online」のキャラクター作成画面でシステムがハングするとか,Windows 10で「World of Warcraft」に4x アンチエイリアシングを適用したときにクラッシュするといった問題が解消された程度である。
むしろ,「既知の問題」に「Grand Theft Auto V」でシステムがハングするとか,「Battlefield Hardline」で表示が崩れるといった,ゲームに関わる問題点が多く列挙されているほうが気になるところだ。これらのゲームをIntelのiGPUでプレイしようという人はあまり多くないだろうが,注意しておく必要はあるかもしれない。
個々の修正については,英文リリースノートのまとめを参照してほしい。
ゲーム絡みで問題が多く積み残されているとはいえ,多くの修正が行われたバージョンであるのは事実なので,Haswell以降のIntel製CPUを使用している人は,導入を検討する価値があるのではないだろうか。ただし,ドライバのインストールは自己責任となり,また,ノートPCメーカーによってはIntel公式ドライバの導入を推奨していないところもあるので,その点はくれぐれもご注意を。
●Version 15.40.7.4279に含まれるドライバとRuntime
- Intel Iris and HD Graphics Driver
- Intel Display Audio Driver
- Intel Media SDK Runtime
- Intel OpenCL Driver
- Intel Graphics Control Panel
●Version 15.40.7.4279の対応CPU
- 第6世代Coreプロセッサ(Skylake,HD Graphics 530/520/515/510)
- 第5世代Coreプロセッサ(Broadwell,Iris Pro Graphics 6200,Iris Graphics 6100,HD Graphics 6000
/5500 /5300) - 第4世代Coreプロセッサ(Haswell,Iris Pro Graphics 5200,Iris Graphics 5100,HD Graphics 5000
/4600 /4400 /4200) - Pentium 3805U(Broadwell)
- Pentium 3558U
/3560M /3561Y /G3220 /G3220T /G3240 /G3240T /G3250 /G3250T /G3258 /G3320TE /G3420 /G3420T /G3430 /G3440 /G3440T /G3450 /G3450T /G3460(Haswell) - Pentium 3550M
/3556U /3560Y(Haswell) - Celeron 3755U
/3205U(Broadwell) - Celeron 2957U
/2961Y /2970M /2981U /G1820 /G1820T /G1820TE /G1830 /G1840 /G1840T /G1850(Haswell) - Celeron 2000E
/2002E /2950M /2955U /2980U(Haswell)
●Version 15.40.7.4279の新要素
- 第6世代CoreプロセッサのHD Graphics 500番台に対応
- 第6・5世代CoreプロセッサがOpenGL 4.4に対応
●Version 15.40.7.4279で解決した問題
- 64bit版Windows 8.1環境を,
DisplayPort 1.2接続のディスプレイと接続していると,スリープ(S3)から復帰したときに,画面が最大10秒ほどちらつく問題 - 64bit版Windows 10・8.1において,OSに付属するビデオ再生アプリ(Metro video app)の表示が崩れたり,画面が緑色になったりする問題
- 64bit版Windows 10において,Intel Graphics Control Panelにある「ディスプレイ省電力テクノロジー」(DPST)の設定が表示されない問題
- 64bit版Windows 10において,Microsoft EdgeおよびBaidu Musicで音楽を再生していると,画面が自動的にオフとなる問題
- 64bit版Windows 10において,Intel Graphics Control Panel内の「情報センター」(Information Center)で,「Shader Version」が正常に表示されない問題
- 64bit版Windows 10において,「AustinPlane」のようなOpenGLサンプルプログラムを全画面表示しようとするとシステムがハングすることのある問題
- 64bit版Windows 10において,「World of Warcraft」に4x AAを適用するとゲームがクラッシュする問題
- 第6・5世代Coreプロセッサを搭載した64bit版Windows 8.1で,「Dead Rising 3」の表示が崩れることのある問題
- 64bit版Windows 10において,「ディスプレイ・スケーリングを保持する」の設定が有効にならない問題
- 64bit版Windows 10において,「EVE Online」のキャラクター作成画面でシステムがハングする問題
●Version 15.40.7.4279で確認されている問題
- Windows 10において,「Forced Application Scaling」機能が有効にならない(ため,アプリケーションが規定するウインドウの拡大縮小設定ではなく,ユーザー側で指定したそれを利用することができない)
- 第6世代Coreプロセッサ搭載環境で,「Denoise」が有効になっていると,緑色の線が表示されることがある(※おそらくはIntel Graphics Control Panel内の設定項目に関する話だと思われるが,確証はない。原文は「Green line may be observed when Denoise is enabled on 6th Generation Intel Core Processors」)
- 第5・4世代Coreプロセッサ搭載環境で,「HITMAN ABSOLUTION」のグラフィックス設定を「High」にした場合,ゲームが終了してしまうことがある
- OpenCLベンチマークソフト「LuxMark 3.x」が途中で終了してしまうことがある
- マルチディスプレイ環境における拡張ディスプレイ構成時に,PCとDisplayPort接続されているディスプレイを取り外すと,アクティブなタスクバーが2つ表示される(※と和訳してみたが,正直,よく分からない。原文は「Two active taskbars may appear when DisplayPort monitor attached to the system is unplugged while in extended desktop display configuration」)
- 「Battlefield Hardline」「Kishonti」「Crysis Warhead」「GRID Autosport」で表示が崩れることがある(※「Kishonti」は「GFXBench」のことではないかと思われるが,確証はない。原文は「Graphics corruption may be observed in Battlefield Hardline, Kishonti, Crysis Warhead and GRID Autosport games」)
- 第6世代Coreプロセッサ搭載環境で,「Risen 3: Titan Lords」の表示が崩れることがある
- 第6世代Coreプロセッサ搭載環境で,「ロスト プラネット 2」のメニュー画面で背景に何も表示されなくなることがある
- 「Grand Theft Auto V」「Star Trek Online」「Runescape」でシステムがハングすることがある
- 「Rage」でゲームのメインメニューから輝度を調整すると,画面がちらつくことがある
- 第6・5世代Coreプロセッサ搭載環境で「Shared Virtual Memory」が有効なとき,Cyberlink製のビデオ編集ソフト「PowerDirector 13」からプロジェクトを読み出すと,読み出した後でアプリケーションがクラッシュすることがある
Iris, Iris Pro, and HD Graphics Production Driver for Windows 7,8.1,&10 のダウンロードページ
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