このゲームの読者の評価
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面白いがかなり人を選ぶゲーム 75 - 投稿者:IA(男性/30代)
- 投稿日:2016/04/05
- 良い点
- ・グラフィックが素晴らしい。
かなりリアル。特に水や夕暮れ時など感動した。
・拠点づくりができる
一部の場所である程度の建物を建てたり、住人を住まわせる事ができるようになった。
・選択肢の自由度
穏便に済ませる、殺して奪い取るなどプレイヤーの好きにできる事が良かった。
オブリ見たいに事あるごとに衛兵が追ってくるとかはないので好きに選ぶ事ができた。
・プレイスタイルが選べる
ステルスが好きな人は武器にサプレッサーを装備し、隠密のスキルを伸ばす、
派手に撃ち合いたい人はミニガン装備で爆破などのスキルを伸ばすなど自分で
プレイスタイルを決められるのは良かったと思う。 - 悪い点
- ・拠点作り
良い所で上げた拠点作りだが不満点もいくつか。
まず、拠点となる場所が決まっているが、自分の思い通りに配置できるのは4箇所ぐらいしかない。
あとは皆、狭くて自分で配置するスペースがない。
また、配置物に関してもボロッボロの家や物しかないので、綺麗な街並みとかにはできない。
(設定が世紀末なので仕方がないかもしれないが)
・弾の維持が結構シビア
弾の確保は基本的に店かダンジョンで買ったり、拾ったりするのだが、店売りは高いし、ダンジョンにあるものも自分が欲しい弾があるとは限らないので結構、確保するのが厳しかった。 - 総評
- 総評として面白い、だが、万人に進められるものではない。
グラフィックもリアルだが、人間とかリアル過ぎて気色悪いし、
虫やゾンビ的なものもかなりリアルで物陰から来られると鳥肌が立つほど気持ち悪い。
これに関しては洋ゲーをやる上で避けられない事なのだが、とにかくそういう気持ち悪いのは無理!という人はやめた方がいいと思う。
カオスでマッドな世界が大好物です。と言う人は買って損はしないだろう。
- プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 3 2 4 4 -
本編のみの感想 80 - 投稿者:ジャス(男性/40代)
- 投稿日:2016/04/04
- 良い点
- ・自由度が高い。広大な世界を思うがまま冒険できる
前作までよりかなり自由度が低くなってしまったが、それでも1本道のゲームより格段にRPGしている
・世界観が作りこまれている
現実のボストンで実在するロケーションが多々再現されている。またそれらがゲーム内に上手く取り入れられ、面白いクエストに繋げたりされている
・前作より戦闘面が強化され、通常のFPSのような戦闘も可能になった
もちろん御馴染みのVATSもあり、組み合わせるとテンポも良く非常に爽快
・それに伴い敵の動きも強化された。敵によって銃弾を避ける様にステップしたり、物陰にかくれたり、全力で走って近づいてきたりと、バリエーションも豊富
・町を自分でクラフト出来る。かなり細かく壁や床を設置でき、広々した農村にするも要塞にするも自由
・そのクラフトのおかげで、今までは本当にただのゴミだった無意味なアイテムにも貴重な価値が生まれた
ストーリ上必須では無いので、面倒なら放置も可能
・パワーアーマが強い。前作までのただの重い鎧ではなく、単体で町1つ滅ぼせるという伝説に違わぬ性能になった
・バグが少ない。いくつか報告例はあるが、前作と比べても圧倒的に少ない。自分はクリアまで一度もバグもフリーズも無かった - 悪い点
- ・主人公の設定が、既婚者で子供を必死に捜す親、と固定化され過ぎている
また戦前の職業が男は軍人、女は弁護士と決まっており、声も付いた事でキャライメージが完全に固定化されてしまっている
・前作では医術、話術、機械など、得意分野で選べた選択肢もカリスマ判定に一本化され、3やNVより圧倒的に言動や選択の自由度が低い。
・荒廃感が無い。3のストーリで苦労した水問題も、浄水器で1日数百個単位で簡単に作れる。売ればお金に困る事も無く、食べ物も焼けば簡単に放射能汚染が消えるため、世紀末感がゼロ
・相変わらず翻訳が酷い。いい加減に言葉の意味すら成さない直訳と、土地名や人名など、固有名詞を直訳するのだけは止めて欲しい
・レイダーに狂気が無い。皆生きるのに必死な可哀想な人になっている
・レベル上限が無くなった。そのため最終的に全てのスキルが取れてしまい、誰がどうプレイしても同じキャラに行き着く。
シナリオ上どうあがいても戦闘のプロ扱いされ、前作までのような口先でボスを言い包めたり、スニークで気付かれずに解決などは不可能。ロールプレイの幅が無くなっている - 総評
- つまらなくは無い。個人的には間違い無く面白いと思うし、名作だと思う。特に戦闘部分はかなり面白くなっている。
ただフォールアウトとしては、ロールプレイの幅が皆無で、言動の自由度が低く、世紀末な荒廃感も足りなく、コレジャナイ感が半端無い
美味しいステーキを期待してたのに、美味しいサラダを出された感じで物足りない
個人的にFOやTES等のベセスダゲーは、どう行動するかは全てプレイヤー次第な、圧倒的な自由度や、自分の意思を反映できるロールプレイが一番の面白味だった
それが無くなり、主人公のキャラクタ性が固定化されてしまった事が残念でならない
・善人選択→息子をさらった奴を見つけてやる!
・悪人選択→息子をさらった奴を殺してやる!
・皮肉選択→息子をさらった奴をオモチャにしてやる!
どう選択肢を選んでもこの程度の差。どうあがいても良い親でしかない
相手の反応も相槌部分が変わるだけで、その後の会話は一緒
3やNV、スカイリムなどは、1週目をクリアしても新キャラを作りなおして、また新しく別人としてロールプレイしようという気になったが、今作はその気が起きない
面白いゲームだが、そのぶん最大の魅力だった自由度が減った事が残念でならない - プレイ時間
- 100〜200時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 5 3 4 -
Fall out4 95 - 投稿者:Toy104(男性/40代)
- 投稿日:2016/02/06
- 良い点
- ・作りこまれたレトロフューチャーな世界感
・レベリング解除していく楽しさ
・マイクラ的クラフティング要素
・スカベンジするロケーションの多さ楽しさ
・V.A.T.Sによる戦闘
・難易度を随時変更できる点
・伝説の○○という敵を倒すと確実にドロップするレアアイテム(当たりハズレあり)
・カメラワークの自由度
・ファストトラベル制限
・フリーズしないところ - 悪い点
- ・単調になりがちな資金調達(水商売)
・倒した敵消失バグ
・棚などにアイテムを並べてセーブ→次に起動してみるとメチャクチャ
・クラフティング時のバグ(エネルギーが供給されているにも関わらず電灯が付かない等)
・難易度を随時変更できる点
・会話の選択肢の少なさ
・Lvがある一定あがると一気に難度が下がる
・説明不足 - 総評
- 総評としては良い点の方が圧倒的に多い良作。しかし売りにしていたクラフティング要素がある意味絶望的にダメ。例えばせっかく集めたアイテムを並べても、再度読み込むとめり込んでいたりあらぬ所から飛び出したり色々酷い。なのでどうしても大味な概観止まりになってしまう。せっかく作り込まれたアイテム1つ1つがあるんだから、コレクティングして並べさせて欲しかった。容量的な問題であればクラフティング出来る拠点を削って、1つの拠点を安定させて欲しかった。またせっかく片付けたグールの遺体が数日後に復活してる点も残念。
戦闘に措いては他者の方も言われてるがFPSとしての完成度が高い。V.A.T.S一辺倒の戦いにはならないしそこそこ戦略が練れて面白い。使用武器も沢山あり前作より分かりやすい内容になっている。
また上記の良い点、悪い点で挙げている『難易度を随時変更出来る点』というのが本当に良くも悪くもありゲーム難度のバランスが崩壊している。(変えなければいい話だが・・・)
あれこれ好き放題言ったが間違いなく良作。連邦を探索する楽しさ世界感を是非とも味わって欲しい。あと次回作は立ち消えになっているon lineに期待したいところ。 - プレイ時間
- 100〜200時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 4 5 5 -
順当進化 95 - 投稿者:Enclave(男性/40代)
- 投稿日:2016/01/24
- 良い点
- エイムから命中しても更に命中判定があり低レベル時はなかなか攻撃が命中せず
敵とのレベル差が付きVATSで命中するようになると敵が一方的に死んでいく
前作のまでの不思議でアンバランスな攻撃システムが廃止され普通のFPS的なシステムに変更されている。
全く無い訳ではないがVEGASのあまりに露骨なカサドレス街道デスクロー街道のような
ストーリー進行を一方通行にさせるためのオープンワールドを否定する進路妨害が少ない。
あまり進路を指定させられている感を感じさせずに
しかしそれでいて初期拠点から綺麗に扇状にクリア可能なクエストはやってきます。
レベルに応じて敵がアンロックされていくシステムだが
3のDLC3のようにクリアに要するレベルより低いところで
凶悪ともいえる強さの敵がその辺にいるようにはならない。
完全にではないが壊れた街を復興する事ができる。
また復興や武器防具改造のためにJUNKがゴミではなくなっている。
コンバットアーマーよりちょっと強いだけだったパワーアーマーがまともな装備になった。
人によって賛否両論であろうがコンパニオンが異性であれば異性愛
同性であれば同性愛を許容するようになっている。
VEGASのよう性嗜好が固定されていない。
エロゲ的ジゴロプレイするもよし、ゆるゆるゆりゆり、114514お好きにどうぞ。 - 悪い点
- 初代から変わらず一見オープンワールドに見えるが
レベルを上げないとスタート地点から遠くにいく事が難しい事は変わっていない。
装備入手に改造もかなりガチガチにレベルに依存しているため
旧作からのプレイヤーは最初はこれは新しい!進歩している!と思っても
根本はVEGASと同じゲームだとそのうち気づくと思います。
拠点が30あるがビルド範囲の関係で重要なのは数カ所のみ。
しかしストーリー的に防衛力だけ上げないといけないため
結局同じように陣地を作って発電機とタレットを並べる事になります。
拠点が増えてくると特定の素材がJUNKだけでは足りなくなり
金策をしてショップで伝票(素材そのもの)を購入せざるを得なくなります。
特に木が足りないのはシステム的な問題と思います。
拠点を増やし建てていくための金策がほぼ水商人しか存在しない。
大戦から一度も開けられていないはずの場所に
戦前には無かったはずのパイプ系銃やX-1アーマーが落ちているのは興ざめ。
テキストが膨大かつプレイヤーキャラがストーリーと密接に関係しているため
男女どちらのキャラでも問題ない無難な受け答えをするNPCばかりになった。
PS4版では市街地に入ると描画範囲が一気に狭くなります。
多数のレイダーやスカベンジャーが一斉に襲ってくるイベントは
結構ガクガクしますし操作もラグります。
ラジオの内容が前作と変わらず一周が短い。 - 総評
- 前作からのプレイだとNORMALはかなり難易度的に低いと感じると思います。
装備が揃うと突発的に死んだり爆風でNPCが一斉に敵対といった不本意な死亡がほとんど。
HARDもあまり変わらず、VERYHARDになると火力差から押し切られる事が増えてきます。
レジェ武器も適度に使いつつバランスがいいと感じたのはHARDでしょうか。
主人公は軍人だったので最初からパワーアーマーを使えるんだろう位は許せるとして
突然戦前最強パワーアーマーT-60が現れたのは年表を重視するベセスダの方針からすると不自然。
X-01についてもDLCでインスティチュートとエンクレイブの関係の説明を求めたいところです。
DLCで年表的な全ての不自然さに解決されるならば作品としては100点かな。
最近のベセスダのお約束であるスピンアウト作品も
フォールアウトONLINEになるのか更なるもう一作が用意されているのか気になりますね。 - プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 4 5 5 5 -
ゲームとしては大幅に改善されたが 90 - 投稿者:MMGames(男性/30代)
- 投稿日:2016/01/11
- 良い点
- ・素晴らしいFallout体験。本作の核となるFalloutという世界観の再現は全く劣化しておらず、崩壊したアメリカで人々がそれぞれのやり方で生き抜き、それぞれの組織がそれぞれのやり方で復興のために活動し、しかし互いのエゴが衝突しあってにっちもさっちもいかなくなっている、この極めて皮肉に満ち満ちた「人類のエゴ博物館Fallout」がまさにそこにあります。しかし、後述しますが、劣化こそしていないものの進化もしていないという問題があります。
・素晴らしいグラフィック。現行世代クオリティで描画されており、非常に美しい。また、グラフィックというのはデザインも含めて評価されるべきものだと考えるが、やはりデザインは非常に優れており、現代的でもなければファンタジーでもない「荒廃したレトロフューチャー」を見事に描き切っている。ただし、レンダリング解像度の割には解像感が感じられず(テクスチャクオリティが低い?)、PS3クオリティのモデリングにも時折出くわすことから、最高のグラフィックとまでは言えないだろう。
・戦闘が大幅に改善され、他のFPSタイトルとほぼ同じ感覚でプレイできるようになった。これによってゲージ回復を待ってV.A.T.Sを繰り返すだけの単調な戦闘からは完全に卒業しており、戦闘が非常に楽しくなった。V.A.T.Sそのものは少々弱体化されたものの健在であり、FPSが苦手でもV.A.T.Sのみで問題なくプレイ可能なのも高評価。
・信じがたいレベルのマップ密度。今作のマップ密度は尋常ではないレベルに達しており、ただの荒野の割合は大幅に減少しています。適当に歩きまわっているだけでも次から次へと新たなロケーションが見つかるため、探索に飽きることはありません。
・バリエーションが豊富になった敵。敵の基本的な種類は前作と同じなのですが、多数のタイプが追加されたことで実にバリエーション豊かになっています。また、伝説の敵を倒すことでスキル付き装備品がドロップするというハクスラ要素が加わっていますが、本編の雰囲気を壊すことなくいい味付けになっています。
・レベル上限の撤廃。前作ではあっという間にカンストしてしまう仕様だったため、ほぼ必須のスキルを優先して取らねばならず、育成の自由度を大きく阻害していたのですが、本作では好きなスキルから自由に獲得していって問題ありません。
・フリーズフリーが実現された。この過去作を未プレイの人からすると何を言っているんだと思われるかもしれないが、実に驚くべきことに、本作ではフリーズは皆無である。既に70時間ほどプレイしているがフリーズは1度もない。同チームの過去作では頻繁にフリーズしていたことから考えると驚くべき進歩である。
・クエストが普通にプレイして普通に完了できる。まさに「おまえは何を言っているんだ?」と思われるかもしれないが、実に驚くべきことに、どのクエストも問題なく完了でき、バグや複雑なフラグの噛み合いによってクエストが達成不可能になることがなかった。過去作ではクエスト進行不能など日常茶飯事だったので、驚くべき進歩である。
・実用上問題ないクオリティが実現されているローカライズ品質。過去作では、そもそも説明が間違っていたり用語が統一されていなかったりなどが多く、日本語の通りにプレイするとうまくいかないことがあるなど笑えない状況であったが、今作のローカライズは実用上の問題は全くないクオリティである。直訳が多く、会話がやや不自然という問題は相変わらずだが。
・上記のフリーズ問題やローカライズ問題など、過去作では様々な問題がありプレイが快適とはいえなったのだが、本作はそれらが解決されておりプレイは快適そのものである。過去作でバグの多さに嫌気が差してプレイを止めてしまった人も、今作であればなんら問題はないであろう。
- 悪い点
- ・本作の核となるFallout体験に進化が感じられない。ストーリーやシチュエーションには前作を思いおこさせるようなものが多く、誤解を恐れずに誇張した言い方をするならば、前作のパロディをプレイしているかのような感じを受けてしまう。
・全体的に前作ほどの緊張感がない。まず、前作ではあれほど苦労した綺麗な水の生産が、本作では実にあっさりとなされてしまうのも興ざめであるが、前作では生き延びることにすら苦労する描写が多かったのが、本作ではとりあえず生き延びるだけならそれほどでもない雰囲気がある。時代が進んでいるので前作よりも復興が進んでいるのは当然なのであるが・・・。
・会話選択肢が全て4つに統一されてしまった。個人的には本作の最大の欠点だと考えている。前作では豊富な会話選択肢により、1体のNPCキャラクターに多彩な役割を持たせられたし、世界観の説明にも事欠かなかった。似たような意味でも口調が異なる選択肢があることで主人公の性格を表現することもできたし、会話の選び方によって複雑なフラグの立て方をしてクエスト進行状況をプレイヤーの望むように制御するテクニカルなプレイもできた。今作ではそういった自由度は大幅に下がってしまっている。
・実にピーキーな難易度。序盤ではとにかく弾薬も武器も回復アイテムも何もかもが足りず、かなりの我慢プレイを強いられるが、強力なスキルを取り、お金を稼げるようになり、武器や防具を鍛え、かつ良いレア装備を獲得してしまうと、常の戦闘ではまず負けることがなくなる。しかし、突然の大爆発など突発的なことでの突然死はなかなか避けらず、強いにもかかわらず突然死してやり直すという悪い死にゲーパターンにハマりやすい。
・キャラクター性を出しすぎている主人公。今作では主人公のキャラクターづけがかなり行われてしまっており、会話選択肢はあるとはいえバックグラウンドが極めて薄くプレイヤーの意思を反映しやすかった前作の主人公とはかなり異なっている。また、メインストーリーを進めると否が応にも戦闘のプロフェッショナルという設定になってしまうのもどうかと思う。
・システムは優れているがFallout体験としては間違っているクラフト要素。本作のクラフト要素は町中に建物をじゃんじゃん作れるというもので、単体のゲームシステムとしては素晴らしいものです。しかし、性能面では意外なほどに差別化できる要素がなく、どうしても似たり寄ったりになりがちで、クラフトによる独自性を発揮できるのはほぼ見た目のみなのが大変残念です。
また、このクラフトシステムにはFalloutらしさがありません。プレイヤーの思い通りの街を作れてしまうので、トラブルや意外な展開がないのです。入植者(町の住民)に街の発展を一任し、プレイヤーは入植者集めや素材集めに奔走する、のが正しいやり方ではなかったのでしょうか。プレイヤーの想像の斜め上を行くトンデモな街ができるとか、街の発展の方向性で決裂して入植者同士て殺しあいが発生したりするとか、スーパーミュータントばかりを入植させるとすごくスーパーミュータントな街ができるとか、栄えていたはずの街がレイダーに襲われていつの間にかレイダーの住処になっていたとか、順調に発展した結果、となり町同士で領土をめぐって争いだすとか、そういう方向性のほうがFalloutらしかったのではないでしょうか。 - 総評
- 相変わらず狂っていながらもどこか説得力のある絶妙な世界観で人類のエゴをこれでもかと見せてくれる傑作です。前作よりも密度の濃いマップをこれでもかと歩き回れ、あちこちで異常なシチュエーションを体験させてくれます。復興のために尽力している各組織が互いのエゴと誤解と思想のためにうまく機能せず世界をさらに混乱に貶めている様は見事であり、これぞFallout体験と呼べるものがぎっしりと詰まっています。
しかし、Falloutの長所をさらに伸ばす方向ではなく、前作の欠点を解消し、さらに他のゲームで成功している遊びをおまけとしてくっつける方向に進化しています。そのため、前作に比べて非常に遊びやすくなっているものの、世界観のインパクトという点では前作と変わりありません。これは前作があったらインパクトが薄れているということではありません。もしも発売順が逆だったとしたら、前作がインパクトで優るのは間違いないでしょう。
会話選択肢が削られて自由度が下げられてしまったのは残念でなりませんし、ひとつひとつの要素が前作と比べるとややインパクトが下がっています。例えば、前作の医者はハエのたかる診療所でボロボロのTシャツを着た荒っぽい言葉使いの男に太い注射をいきなりグサッとやられるというなかなかに衝撃的なものなのですが、今作では普通に医者らしい風貌で医者らしい態度をしています。ゲームとしてのわかりやすさとしては今作が正しいのですが、インパクトが下がっている面は否定できないでしょう。
一方でプレイヤーを常に苦しめてきたバグが本作では大きく改善している(なくなったとは言ってない)のは高く評価できます。プレイと戦闘が快適になっているため、場合によっては単なるオープンワールドFPSとして楽しむことも可能になっており、世界観にどっぷり浸れる人以外はお断り状態だった前作に比べて幅広いプレイヤーに門戸が開かれたと言えるでしょう。前作を楽しめた人はもちろんのこと、前作がいまいちダメだった人でも今作は楽しめると思います。
世界観のインパクトについては、元々本シリーズに存在していた「時代が進み復興が進むほどインパクトは薄まらざるをえない」という問題がやや表面化してきたのかもしれません。世界が平和になってしまったらもはやゲームにならないのですが、本作は続きものであり、非常にゆっくりとではあるものの確実に平和になりつつあります。まあ、平和になってしまったら再度核戦争を起こせば良いだけなのかも知れませんが・・・。
- プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 5 4 4
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