インタビュー
[E3 2015]「人喰いの大鷲トリコ」「シェンムーIII」,リメイク版「FFVII」など,話題作をSCE吉田修平氏が語る
――よろしくお願いします。まずはプレスカンファレンスの感想を聞かせてください。
吉田修平氏(以下,吉田氏):
「The Last Guardian」(邦題:人喰いの大鷲トリコ)をはじめとして,盛り上がりそうなタイトルが用意されていたので,いいカンファレンスになると予想してはいましたが,会場があそこまでドカンと沸くとは思いませんでした。「これまでのE3のカンファレンスの中でもベストだった!」と言ってくれる人までいましたね。「FINAL FANTASY VII」や「シェンムー」など,青春時代に遊んだゲームの記憶が蘇ったのかもしれません。
――とくにFINAL FANTASY VIIのリメイク発表時は,多くの来場者がスタンディングオベーションするほどの盛り上がりでした。
吉田氏:
それと,日本のコンテンツがウケていたのも,感慨深いものがありましたね。
――The Last Guardianは,昨年のE3でも,吉田さんが「ちゃんと開発が進んでいます」とコメントしていたとはいえ,今回無事に発表されて,待っていたファンも嬉しかったのではないでしょうか。
吉田氏:
The Last Guardianは,PS3での開発が技術的な問題で難航していたところに,PS4の足音が聞こえてきたので,「やっぱりPS4で作るしかない」となったんです。しかし,PS3用に作り込んだものをPS4へ移行するのに時間がかかって,発表が遅くなってしまいました。昨年からは,順調に開発が進んでいます。
「開発状況はどうなのか」とイベントのたびに聞かれていましたから,やっとお見せできて嬉しかったですね。控え室で上田さんと待っていて,本当に発表されるのが信じられないという気持ちにもなりましたが(笑)。
――今回のプレスカンファレンスにはどのようなコンセプトがあったのでしょうか?
吉田氏:
ハードやネットワークサービスは極力短くして,とにかくゲームのコンテンツを見せていこうという内容にしました。とにかく話題性のあるコンテンツがたくさんあったので,厳選せざるを得なかったですね。
――「Project Morpheus」の戦略や市場投入次期について,今の段階で何かコメントをいただけますか。
吉田氏:
今年はGDCで最終版のハードをお披露目して,発売時期も2016年の前半というのをお伝えしたので,E3ではゲームコンテンツを体験していただくと決めていました。そこで今回,ブースにファースト,サード合わせてProject Morpheus用に18タイトルを用意しています。
ハードはもちろん,コンテンツの開発も順調に進んでいるので,もう少し経てば発売日や価格,OSがどうなるかといった情報をお伝えできるようになるかと思います。
――Project Morpheus関連で,Guerrilla Gamesの「RIGS」はコアゲーマー向けのタイトルという印象ですが,あれだけ激しい動きをして酔わないものなのでしょうか。
吉田氏:
それはぜひ体験していただきたいです。RIGSはめちゃくちゃ面白いですよ。これまで,「The Deep」や「The London Heist」といった楽しいコンテンツをお見せできていたと思うんですが,RIGSでは「Project Morpheusでスピード感のあるシューターが実現できるのか」に取り組んでいます。
――そのほかにProject Morpheusのオススメタイトルはありますか。
吉田氏:
Japanスタジオの新作「Monster Escape」です。これは,Morpheusを被っている1人と,被っていない4人の計5人が一緒に遊べるゲームで,4人がDUALSHOCK4を使ってロボットを操作し,モンスターと戦います。
Morpheusを被っている人がモンスターになるのですが,その人からは足元で4人が操作しているロボットが走り回っているように見えます。VRは1人で閉じこもって遊ぶだけのものではなく,人と集まって一緒に遊ぶこともできるということを見せたくて,今回実際にゲームで遊べる形にして出展しました。
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――シェンムーIIIについて,プラットフォームホルダーのカンファレンスでKickstarterのアナウンスをするというのは特殊だと感じたのですが,あの場で発表した経緯はどういったものだったのでしょう。
吉田氏:
シェンムーについては,ユーザーさんから毎月必ず「Save Shenmue!」という大量のリクエストがあったんです。それで,何とかならないかと鈴木さんも含めて相談していたところ,鈴木さんからKickstarterでやったらどうかという提案があり,「だったらカンファレンスの場で協力しましょう」という話になりました。
――シェンムーIIIの開発に,SCEさんからの協力は考えてらっしゃるんですか?
吉田氏:
開発そのものは鈴木さんのほうで行うことになります。うちからは,インディーサポートという形で,PlayStationで出やすくなるような支援を行っていく形になります。
――今回のプレスカンファレンスの注目作は,2016年以降に発売されるタイトルが多くなっていますが,日本のPS4ユーザーに対して,年内のタイトルラインナップの戦略は,どうお考えですか。
吉田氏:
日本のユーザーさんに向けては,やはり9月の「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」ですね。年内は「バットマン:アーカム・ナイト」をはじめ,海外の大作が多くなっているので,海外ゲームが好きな方にとって,すごいラインナップだと思います。興味がないという人も,この機会にどれでもいいから遊んでみてほしいと思います。
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