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StarbreezeのハイスペックVR HMD「StarVR」製品版が,IMAXシアター向けに出荷開始
解像度5120×1440ドット(5K)で210度という非常に広い視界角を確保するというStarVRは,元々はフランスのスタートアップ企業が開発していたVR HMDを,スウェーデンを拠点にするゲームスタジオのStarbreezeがメーカーごと買収することによって誕生したプロジェクトだ。
開発そのものは2011年6月に始められていたが,ここ最近ではVR HMD本体の開発が進み,E3 2016などのゲームイベントでは,「OVERKILL's The Walking Dead」や「John Wick: The Impossible Task」といった対応ゲームのデモを公開するに至っていた(関連記事)。
まるでスマートフォン向けディスプレイパネルを2枚並べたような独特の形状からも想像できるように,StarVRは当初から,一般消費者向けのVR製品としての販売を狙っていた形跡はない。2016年に入ってからは,PCメーカー大手のAcerとの提携による製品化への取り組みを進めており,2016年5月には,IMAXとの提携により「VR専用シアター」を開設するプロジェクトを発表するなど,具現化してきた形だ。
IMAXでは,VR専用シアター1号館として今秋中にオープンする予定の「IMAX VR Center」ロサンゼルス館を皮切りに,2016年中には全米で6店舗のVR専用シアターを開店する予定である。今回の出荷開始も,ロサンゼルス館の開店に向けたものであるとのことだ。
今のところ,IMAX VR Centerロサンゼルス館の正式なオープン日はアナウンスされておらず,そのコンテンツも,おそらくはゲームではなく映像作品になると思われる。
ただ,こうした実績を積みながら,StarVRがゲーム専用の「VRゲームセンター」などにも手を広げていく可能性は十分にあるだろう。今後もStarVRは,消費者向けではなく,法人向けのハイエンドVR機器という立ち位置を狙っていくのかもしれない。続報にも注目しておこう。
StarVR公式Webサイト(英語)
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