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裏切り者を暴く緊迫感と,行動順がカギを握る半リアルタイムバトル。「クロバラノワルキューレ」の魅力をチェック
今回はコンパイルハートを訪問して,アニメを思わせる激しい戦闘シーンを自分の手で操作できる爽快なバトルシステムと,隊員達の中に潜んでいる“裏切り者”を見つけ出すというスリリングなシナリオが魅力的な本作のゲーム内容を見せてもらったので解説していこう。
「クロバラノワルキューレ」公式サイト
「特殊部隊ワルキューレ」の隊長となり
異形の怪物「キメラ」を倒せ
本作の舞台となるのは「シンヤマト帝国」。隕石がもたらした「キメラウイルス」が世界的なパンデミックを引き起こした世界だ。キメラウイルスに感染した者は,強大な力を得るものの,やがて異形の怪物へと変貌してしまう。しかも,発症するまでは外見にも変化がないため,誰が感染しているかも分からないのだ。
太陽が沈むと,怪物化した感染者「キメラ」が跋扈する。人々が恐怖に怯える中,「特務機関ACID」は「特殊部隊ワルキューレ」を設立。プレイヤーは隊長の「白峰アサヒ」(CV:浪川大輔)となって,隊員達と共にキメラとの戦いに身を投じることに。順調に戦果を上げるアサヒだが,やがて彼は隊員達の中にいる裏切り者「キメラ予備軍」の恐怖と向き合うことになる……。
八雲アイ(CV:三森すずこ) |
一之宮ルナ(CV:御伽ねこむ) |
柊ユエ(CV:橘田いずみ) |
アマル=フランソン(CV:新田恵海) |
クー=フランソン(CV:大橋彩香) |
風見ナオユキ(CV:三木眞一郎) |
篠原ケンゴ(CV:野村勝人) |
葉月カナ(CV:佐藤依莉子) |
ゲームの流れは,首都にある本拠地で任務を受けてフィールドマップに出撃。キメラと戦いながら任務の遂行を目指していくというもの。フィールドマップには昼夜の概念があり,夜になるとキメラウイルスが活発化する。そのため,夜間は日中よりも強力なキメラが登場するが,レアな素材を手に入れたいときなどはあえて夜に出撃するのも手だろう。
キメラに対する人類側の切り札が戦術兵器「T・C・S」だ。使用者の身体能力を強化する「増強剤」を投与することでキメラとの戦いを可能とする一方,その代償として人格が変わる「人格分裂」を引き起こしてしまう危険性がある。精神を蝕む,諸刃の剣なのだ。
T・C・Sは,大剣や鎌,ナックルといった武器の形状をしており,アサルトライフルやミサイルランチャーといった「オプションパーツ」を装着することで遠距離攻撃も可能になるなど,その応用範囲は広い。キメラを倒して入手した素材を使って,新たなオプションパーツを開発したり,敵に合わせた戦術やオプションパーツの組み合わせを見つけ出したりして,戦力をアップさせていこう。
マップ上をうろついているキメラと接触すると,「タクティカル・フルイド・バトル・システム」による戦闘モードへ突入する。これは,コマンド入力式バトルにリアルタイム性を加味したもので,敵味方が入り乱れて戦うというシステム。アクションが苦手でも,リアルタイムで戦況が変化する面白さを味わうことができるのだ。
この戦いでは,時間と共に行動順が変化していくのが大きなポイントだ。隊員達やキメラの行動順は,画面左側の「タクティカル・ウェイト・ゲージ」に示されている。時間の経過と共にゲージの上をアイコンが動いていき,行動開始位置に達するとコマンド入力が可能に。「速さ」のパラメータが高いほどアイコンの移動も速くなるため,それだけ素早く行動できるようになる。
誰かが攻撃をしている最中であっても,時間の流れは止まらず,アイコンはゲージの上を移動していく。言い換えれば,“敵が攻撃している最中でも,こちらのコマンドを入力できる”ということだ。素早い隊員を使ってキメラの攻撃を妨害したり,逆にキメラがこちらの攻撃に割り込んできたりと,戦況は二転三転していく。とくに,一撃が痛いボス戦では行動順を把握することが重要になってくるのだ。
戦闘でカギとなるのが,あらかじめ設定しておいた最大5つの技を連続で繰り出す通常攻撃「コンボ」だ。コマンド入力一つで,さまざまな攻撃が発動する様は,まるでアクションゲームのようで迫力満点。特定の攻撃を組み合わせることで特殊な効果を発揮する「ライオット・コンボ」も存在するので,いろいろな組み合わせを試してみよう。コンボにはLv1から3までの「アタックレベル」があり,Lv1なら素早く発動するが威力は低く,Lv3ならその逆といった具合。敵を妨害するならLv1,一気に畳みかけるならLv3と,状況に合わせて使い分けよう。
キメラがこちらの攻撃をガードしても,構わず攻撃して相手の「ガード値」をゼロにすればダウン状態となり,後衛メンバーによる追撃「サイドアタック」や,一斉攻撃「アディショナル・アタック」が発動する。隊員達が一列に並んで攻撃する様は大迫力だ。
こうした通常攻撃とは逆に,必殺攻撃「アーツ」を使用する際は時間が停止し,一方的に攻撃できる。条件を満たすと仲間と連携してアーツを放ち,大ダメージを与えられるので効果的に使っていきたい。
強敵との戦いでは,「イグニッション」や「オーバードライブ」で戦闘能力を引き上げよう。イグニッションを発動するとキャラクターがパワーアップし,オーバードライブでは行動順が早く回ってくるようになる。うまく使えば,強化された戦闘能力で素早くキメラを殲滅できるが,そのぶん代償も大きい。というのも,T・C・Sから普段以上の増強剤投与を受けるため,その反動から「疲労度」が蓄積されていくのだ。疲労度が溜まると基地で回復するまで任務に参加できなくなるため,ご利用は計画的に……といきたいところだが,時には無理を押してこれらのコマンドを使っていく必要もあるだろう。ワルキューレ隊の任務は過酷なのだ。
仲間の中に潜む裏切り者を「面談」システムで探し出せ
本作において戦闘と並んで重要なのが,仲間達とのふれ合いだ。戦いの合間には,隊員とデートをしたり,海水浴に行ったりなど,平和な一幕もある。しかし,友情を深めていくだけでなく,隊員の中に潜んだキメラ予備軍を探し出さなければならないのが,隊長の辛いところだ。
キメラとの戦いには,キメラウイルスに感染するという危険がある。感染者は凶暴化するのだが,この症状がT・C・Sを使った戦いでの副作用である人格分裂と酷似しているのが問題だ。これは,その人が持つもう一つの側面が顕在化するというもので,普段はオーバードライブの際にその片鱗を見ることができる。物語が進むと,普段は清楚な隊員が豹変するなど,人格分裂の恐ろしさを目の当たりにすることがあるかもしれない。つまり,凶暴になった隊員を見ても,任務に伴う副作用なのか,キメラウイルスに感染したのか,区別が付きにくいのだ。
キメラ化の決定的な証拠はないため,ヒロイン達との面談で手がかりを探っていくのが「面談パート」だ。ここでは隊員達と面談してメンバー同士の証言を突き合わせ,矛盾を見つけ出していく。
質問できる回数は限られているため,全員に満遍なく話を聞くのか,疑わしい者に集中するのかはプレイヤー自身が決めなければならない。隊員達の発言内容は,面談終了後に一覧にまとめられるため,これを熟読して矛盾を見つける必要がある。ちょっとした推理アドベンチャーの気分だ。
また,カナに調査を頼むのも一つの手だろう。調査には費用が必要だが,成功すればキメラ予備軍の特定に大きく役立つ情報が得られるのだ。
シンプルながらも戦略性が高いバトルと,キャラクターの内面に踏み込んで裏切り者を暴くという,緊迫感のあるシナリオが合わさったクロバラノワルキューレ。しかも,裏切り者はプレイするたびに変化するというから気を抜けない。裏切り者は果たして誰なのか。そして,事実が明らかになったとき,どんな展開が待ち受けているのかは,ぜひ発売後に自分の目で確かめてもらいたい。
「クロバラノワルキューレ」公式サイト
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クロバラノワルキューレ
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