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白猫に続く“本格スマホゲーム”はいかにして作られたのか。「ドラゴンプロジェクト」森先プロデューサーにインタビュー
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印刷2016/05/27 14:00

インタビュー

白猫に続く“本格スマホゲーム”はいかにして作られたのか。「ドラゴンプロジェクト」森先プロデューサーにインタビュー

 コロプラが近日中のリリースを目標に鋭意開発中のスマートフォン向け本格マルチハンティングRPG,「ドラゴンプロジェクト」iOS / Android)。2016年3月に新作発表会でお披露目されて以来,多くのゲーマーから注目を集めており,すでに事前登録者数が30万人を突破していることからも,同作に対する期待感の大きさがうかがい知れる話題作である。

画像集 No.001のサムネイル画像 / 白猫に続く“本格スマホゲーム”はいかにして作られたのか。「ドラゴンプロジェクト」森先プロデューサーにインタビュー

 コロプラが独自開発したスマホ向けインタフェース「ぷにコン」を搭載していることから,同社の看板タイトル「白猫プロジェクト」iOS / Android)のようなゲーム内容を想像している人も多そうだが,グラフィックスを見てみると,まるでPC向けMORPGのような印象も受ける。いったいドラゴンプロジェクトとはどのようなゲームなのか。そして,白猫プロジェクトとの違いはどこにあるのだろうか。
 今回4Gamerでは,同作のプロデューサーを務める森先一哲氏にインタビューする機会を得たので,企画の成り立ちや同作の狙い,注目すべきゲーム内容などについてアレコレ聞いてみた。日常的にスマホゲームを遊んでいる人はもちろん,「ゲームは好きだけどスマホ向けアクションRPGは敬遠していた」という人も,ぜひ本稿に目を通してほしい。

「ドラゴンプロジェクト」公式サイト



マルチプレイ対応の本格ハンティングアクションを

モバイル端末で実現するというミッション


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。今回は,コロプラの新作「ドラゴンプロジェクト」について,企画の成り立ちやゲームの見どころ,今後の展開などさまざまなお話を聞きたいと思うのですが,はじめに,自己紹介を兼ねて森先さんの略歴や,ドラプロでの立ち位置についてお聞かせください。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 白猫に続く“本格スマホゲーム”はいかにして作られたのか。「ドラゴンプロジェクト」森先プロデューサーにインタビュー
森先一哲氏(以下,森先氏):
 僕はもともと家庭用ゲームの開発に携わっていたんですが,2012年にコロプラに入社しまして,のちに「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」(iOS / Android)や「白猫プロジェクト」(iOS / Android),そして現在開発中のドラゴンプロジェクトを生み出すことになる,Kuma the Bear開発本部で仕事をしてきました。
 Kuma the Bear開発本部は,立ち上げ当時10人にも満たないような部署でしたが,今では200人以上のスタッフを抱えるまでに成長しています。

4Gamer:
 黒猫と白猫では,浅井Pこと浅井大樹氏が,開発の統括から公式ニコ生/YouTube番組への出演まで,幅広く活躍されていますね。

森先氏:
 はい。しかしドラゴンプロジェクトはプロデューサー不在の状態で開発が続いていたので,だったらそもそも企画を立案した僕がプロデューサーをやろうということになり,現在に至ります。

4Gamer:
 森先さんは現在,コロプラの取締役であり,Kuma the Bear開発本部の本部長でもありますが,さらにドラゴンプロジェクトのプロデューサーも兼任しているわけですね。

森先氏:
 そういうことになります。ドラゴンプロジェクトのプロデューサーとして,黒猫/白猫に続くヒット作を作るべく全力を尽くしています。

4Gamer:
 ドラゴンプロジェクトには企画立案から関わっているということですが,あらためて,同作の開発コンセプトをお聞かせください。

森先氏:
 マルチプレイ対応の本格的なハンティングアクションをモバイル端末で実現する。それが開発当初からぶれていない我々のミッションです。

4Gamer:
 なるほど。白猫は,カジュアルゲームを卒業して「もうちょっとちゃんとしたゲームで遊びたい」と考えるプレイヤー層に向けたタイトルとして開発されたと思うのですが,ドラゴンプロジェクトは,それよりもさらにコア層を狙ったタイトルになるんでしょうか。

森先氏:
 おっしゃるとおりです。白猫よりもさらに“攻めた”ものを意識して開発を続けてきました。白猫をリリースして数年が経った今であれば,プレイヤーのゲームに対する理解/習熟度も確実に増していますし,“さらに本格的なゲーム”の制作に挑戦する価値があると判断しました。

4Gamer:
 挑戦,とおっしゃいましたが,やはり紆余曲折はありましたか。

森先氏:
 ありましたね。僕がもともとコンシューマでゴツいゲームを作っていたこともあり,コア層に向けた本格的なアクションRPGを作ることには問題がなかったんですが,開発初期は,主にビジュアル面がマニアックすぎて……。

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4Gamer:
 確かに,白猫と比べるとずいぶん大人っぽいテイストになっていますね。

森先氏:
 ほぼ完成版といえる現在のドラゴンプロジェクトでは,なんとかそういう状態まで持ってこられたんですが,最初は洋ゲーみたいなグラフィックスだったんですよ(笑)。

4Gamer:
 個人的にはそういうコロプラ作品も見てみたいですが,白猫ファンなどはビックリするでしょうね(笑)。

森先氏:
 僕個人としてはそういうのも好きなんですけど,それがマス向けかと問われると立場上困ってしまうので,さすがに軌道修正をしました。
 ゲーム部分に関しても,いくらコア層向けとはいえ,ゴリゴリのアクションゲームを作ってしまっては間口が狭まってしまいます。しかし難度を下げすぎてしまったら,ドラゴンプロジェクトの面白みがスポイルされてしまい,本末転倒ですよね。常にそんなことを考えながら,微調整を繰り返してきました。

4Gamer:
 ある意味,白猫という大ヒット作を前提とした企画だけに,それを起点とする問題も多かったんですね……。

森先氏:
 はい。結構開発チームのみんなが,安易に「もうちょっと簡単なゲームにしましょう」って言ってくるんですけど,やっぱり簡単なアクションゲームなんて面白くないんですよ。「そこは譲らん。敵に触れたら死ぬくらいでいいから面白いものを作ろう」と,当初の企画意図を曲げないよう努力しました。

4Gamer:
 先日テストプレイをさせていただいたんですが,ぷにコンで遊ぶアクションRPGということで,当然のように白猫のようなプレイフィールを想像していたんですけど,実際に遊んでみると思った以上にオンラインアクションRPGっぽさがありました。これは確実に白猫よりも本格的なゲームだなと,誰でもすぐに実感できるのではないでしょうか。

森先氏:
 ありがとうございます。かつそれを,より多くの人に遊んでもらうための工夫を随所に盛り込んだつもりです。そのさじ加減が一番難しいんですけどね……。

4Gamer:
 白猫との違いという意味では,本作ではマギ(魔法)を画面長押しから発動できませんよね。私も白猫をプレイしているのでちょっと新鮮でした。

森先氏:
 マギの発動を長押し操作から切り分けた理由は,ドラゴンプロジェクトが1フレームを競うアクションゲームだからです。長押しからの発動は非常にシンプルで分かりやすいものですが,発動までにほんのわずかですが時間がかかるし,誤操作の可能性もあるし,ヒット&アウェイのような緻密な操作には最適とは言えないんですよね。ゲームの質の違いによる仕様変更ですが,これはうまくハマっていると個人的には確信しています。

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大ヒット作「白猫プロジェクト」のノウハウを生かし

より本格的なスマホ向けアクションRPGを開発


4Gamer:
 幅広いプレイヤー層が触れるスマホ向けのオンラインRPGは,操作性やゲームバランスの調整が難しいでしょうね。

森先氏:
 それはあるでしょうね。しかし白猫の開発時代を思い出してみると,開発メンバーは当時,ちゃんと「ゲームらしいゲームを作ろう」という強固な意志を持っていたんですよ。誰もが簡単にクリアできるよう,難度を下げるのは簡単だし,一時的な効果もあると思うんですけど,ゲームとしての手応えがないと絶対に遊び続けてもらえない。とくにアクションRPGは,困難な場面を突破することがモチベーションやカタルシスに結びついているジャンルなので,そこだけはブレてはいけないなと。

4Gamer:
 確かに白猫って,ぷにコンの良さもあって操作は簡単なんですけど,初見クリアが難しいクエストや,効率的なプレイが要求される場面も多いんですよね。

森先氏:
 はい。遊びやすく,奥が深いという印象を受けますよね。それでいて,魅力的なキャラクターやビジュアル的な派手さもしっかりと用意されている。ドラゴンプロジェクトにもそういった面はあるんですが,本作は「ド派手なスキルでガンガン敵を倒す」というよりも「どう敵の攻撃をかわし,狙い澄ました一撃を叩き込むか」みたいな,よりシビアなアクション感をウリにしています。

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プレイヤーキャラクター
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ハウンドギルドの受付係「パメラ」

バトルシーン
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4Gamer:
 そういったゲームデザイン,開発思想が多くのゲームファンに好意的に受け止められたようで,事前登録者数が20万人以上を突破したとのことですが,この期待感の大きさをどう受け止めていますか?

森先氏:
 普通にびびっています(笑)。ドラゴンプロジェクトは3月の発表会でお披露目したら,すぐに大きな反響がありました。こんなに期待されるとは夢にも思わず……。

4Gamer:
 その反響を受けての仕様変更などもあったんですか?

森先氏:
 大きな仕様変更は行っていないんですけど,誰でも遊べる入りやすさを実現するために,細かなブラッシュアップを随所に施しました。ゲームの核となるアクション部分に対しても,ギリギリまで作り込みをしている最中です。

4Gamer:
 これだけ多くのゲームファンから注目されなければ,そこまではやっていなかったかもしれないと。

森先氏:
 ええ。ただのコアなゲーム,マニアックなゲームになっていたかもしれません。皆さんのおかげで,ドラゴンプロジェクトは確実に完成度を増していますので,ぜひ期待していてください。


ドラプロはまさに“本格MOアクションRPG”

敵に合わせて武器種を変える戦略性に注目


4Gamer:
 ゲームの概要やインプレッションについてはテストプレイレポートで詳しく紹介しているのですが,本作の大きな見どころと言えるのは,なんといっても5つの武器種を使い分けながら敵と戦うバトルですよね。

森先氏:
 はい。片手剣(特殊アクション:ガード),両手剣(特殊アクション:溜め斬り),双剣(特殊アクション:乱舞),槍(特殊アクション:突進),そして弓矢(特殊アクション:溜め撃ち・狙い撃ち)の5つの武器種が存在するのですが,すべての武器種に,画面長押しで出せる特殊な行動が用意されているのが特徴的ですね。

片手剣
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両手剣
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双剣
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弓矢
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4Gamer:
 ドラゴンプロジェクトは最大3つの武器を切り替えながら敵と戦えますが,武器種ごとの特徴が大きく異なるので,工夫のしがいがありました。

森先氏:
 それぞれに良さがありますからね。攻守のバランスを意識して比較的安全に戦いたいなら,唯一ガードができる片手剣がオススメですし,一瞬の隙を突いて強烈な一撃を叩き込みたい人には両手剣が向いています。ドラゴンプロジェクトのバトルでは,武器のレアリティもそれなりに大事ですが,それよりも「相手やプレイスタイルに応じて武器種を変える」ことのほうが重要かもしれません。

4Gamer:
 森先さんオススメの武器種はありますか?

森先氏:
 何度も一からプレイしているので,個人的にはすべての武器を使いこなせるようになっているんですが,ボス戦では弓矢は欠かせませんね。初見のボスなどは,弓矢で遠くから様子を見ながら戦うと生存率が高まります。
 それとやはり,片手剣は一本持っていくと便利ですね。本作ではフィールド上だと8人,ボス戦だと4人のプレイヤーキャラクターと共闘できるんですが,唯一ガード可能な片手剣は共闘時にありがたがられるはずです。

4Gamer:
 なるほど,ほかのプレイヤーキャラクターが倒れたときに,ガードしながら蘇生させたりできるわけですね。

画像集 No.018のサムネイル画像 / 白猫に続く“本格スマホゲーム”はいかにして作られたのか。「ドラゴンプロジェクト」森先プロデューサーにインタビュー
森先氏:
 そういうことです。本作では,倒れたプレイヤーキャラクターの近くに一定時間居続けると蘇生できるのですが,とくにボス戦では,蘇生中にこちらがやられてしまうこともしばしばありますから。片手剣を使っているときは,MMORPGでいうところのタンク,ナイトのような立ち回りが可能なんです。
 あと一つとなると,個人的には槍ですかね。攻撃範囲が広いのでザコ狩りに最適なんですよ。

4Gamer:
 両手剣は一撃の重みがあるし,双剣には乱舞(ジャンプ斬り)があるしで,本当に悩ましいですね……。とくに後者は,高い位置にWeakポイントが表示されるようなボスを相手にするとき,かなり重宝しそうです。

森先氏:
 たとえば炎をはく直前にスキが生じるようなボス相手には,両手剣の溜め斬りがとくに役立ちます。そういった具合にアレコレ考えて,戦う相手やプレイスタイルに応じた工夫を楽しんでほしいと考えています。

4Gamer:
 ちなみに,本作に登場する武器種を5種類にした理由はあるんですか?

森先氏:
 武器種ごとのアクションの差を出しやすかったのが,この5つだったという感じですね。ほかにもいろいろな武器種を検討していたんですけど,特殊アクションが似通ってしまうものを外していったら,この5種類が残りました。

4Gamer:
 ちなみに,今後武器種を追加する計画もあるんでしょうか。

森先氏:
 追加したいですね。実装を見送った武器種としては,例えばマギ(魔法)に特化した杖のようなものもあったんですが,そのあたりについては,正式リリース後のプレイヤーの動向を見ながら,慎重に検討していきたいと考えています。

ドラゴンプロジェクトは,敵を倒して集めた素材で新たな装備を作り,より強い敵を倒しに行く,というプレイサイクルが基本の王道アクションRPGだ。その手の“狩りゲー”経験のある人は,最初から何の戸惑いもなく遊べるだろう。詳しくは「こちら」のテストプレイレポートをチェックしてみてほしい
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ストレスを感じさせないプレイサイクルにも注目


4Gamer:
 本作の基本的なプレイサイクルは,一般的なオンラインアクションRPGに近いものがありますが,とにかくサクサク遊べる印象を受けました。

森先氏:
 ありがとうございます。本作はスタミナ不要で,遊びたいだけ遊んでもらえるゲームなんですが,長く遊んでもらうゲームだからこそ,可能な限りストレスを感じさせないゲームデザインを心がけました。
 本作は,冒険の拠点となる街,最大8人のプレイヤーが画面内に表示されるフィールド,そして最大4人で共闘できるボス戦を行き来して遊ぶ作品ですが,クエストは自動的に発生するので,フィールドで戦っているだけで(素材アイテムをドロップで入手するなどすれば)クエストを完了できることもあります。ストーリーに関わるクエストの場合は,街に戻ればストーリーが進展するような形ですね。

画像集 No.021のサムネイル画像 / 白猫に続く“本格スマホゲーム”はいかにして作られたのか。「ドラゴンプロジェクト」森先プロデューサーにインタビュー
プレイヤーキャラの拠点となるホーム
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4Gamer:
 何となく遊んでいても,ストーリーがどんどん進んでいき,探索可能になるフィールドが増えていく印象を受けましたが,新しいフィールドの開放条件は,基本的にはストーリーの進行度ですか?

森先氏:
 そういうこともありますし,キーとなるクエストのクリアが条件だったりもします。いずれにしても,モンスターとの戦闘が基本になりますね。

4Gamer:
 そういえば,ドラゴンプロジェクトは白猫と同様,スタミナ制が採用されていませんが,いわゆるキャラガチャ,武器ガチャが存在しませんよね。そのあたりの仕組みってどのようになっているのでしょうか。

森先氏:
 ちょっと特殊なんですが,「クエスト」と「マギ」のガチャを用意しています。

4Gamer:
 マギはいわゆるスキルなので分かりやすいですけど,クエストガチャですか。これはどういう……。

画像集 No.024のサムネイル画像 / 白猫に続く“本格スマホゲーム”はいかにして作られたのか。「ドラゴンプロジェクト」森先プロデューサーにインタビュー
森先氏:
 “ボスモンスターとのバトル”が得られるガチャ,という感じですね。本作は,モンスターとの戦闘を通じて素材を集め,それを合成することで武器や防具を作っていくことも楽しみなゲームです。それなのに,武器や防具がいきなりガチャで手に入ってしまうと,装備を作る楽しみがなくなってしまうんですよね。

4Gamer:
 なるほど。それでクエストガチャを導入したと。

森先氏:
 どうやったら装備を作る面白さを損なわず,ゲームサイクルを作っていけるかと考えたときに,やっぱりモンスターじゃないの? というところにたどり着きました。

4Gamer:
 現状,クエストガチャのラインナップはどれくらいなんでしょうか。

森先氏:
 ローンチ時には15種類くらいのボスを投入する予定です。ガチャで引いたボスと戦うときは,自分がホストになって友達とプレイすることもできるし,自動的にオンラインマッチングすることも可能です。

4Gamer:
 ホストプレイヤーのメリットは?

森先氏:
 ホストプレイヤーは,討伐に成功すればそのボスのキー素材を確定で入手できます。ガチャで出たボスは討伐するまでなくならないので,いつか必ず,重要なキー素材が入手できるという仕組みですね。ちなみにキー素材は,ゲストプレイヤーでもごくまれにですが,入手できることがあります。

4Gamer:
 ガチャで排出されるボスには,レアリティのほかにレベルも設定されているようですが。

森先氏:
 ボスのレベルにはある程度プレイヤーキャラクターのレベルが関係していますが,ランダム性が強いので,入手してからのお楽しみということになります。オンラインマッチングではプレイヤーキャラクターのレベルでフィルタリングもできますので,強力なボスとのバトルにレベル1のキャラクターが殺到してしまうような事態にはなりません。その点はご安心ください。

4Gamer:
 逆に,めちゃくちゃ強いボスを引いてしまったとき,自分よりも強いプレイヤーに助けてもらえば,キー素材を入手できるということにもなりますね。

森先氏:
 はい。本作はプレイヤーが遊びたいだけ遊べてしまうゲームなので,プレイヤー間の強さには相当なばらつきが出るはずです。しかし,そういった格差が生じても問題のないようにゲームをデザインしていますので,ハイレベルのキャラクターを持っている人は,ぜひ初心者をサポートするようなプレイも楽しんでほしいですね。
 いずれは,ハイレベルのプレイヤーを対象とした高難度クエストや,ランキングイベントなども実装したいと考えているので,好きなだけ遊んでいただければと思います。

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4Gamer:
 こうやって色々とお話を聞いていると,白猫とはひと味違ったアクションRPGなんだな,ということをあらためて実感します。

森先氏:
 白猫よりはコア向けだけど,MMORPGよりは重くない,というバランスを目指しているところはありますね。

4Gamer:
 開発だけでなく,バランス調整なども苦労したと思うのですが,そのあたりはいかがですか?

森先氏:
 フィールド上でのマルチプレイに関しては,相手がザコモンスターということもあるので気軽に遊んでもらえるバランスにしています。モンスターを倒したときに宝箱がドロップすることがありますが,一度でも攻撃をヒットさせていれば,対象プレイヤーそれぞれに宝箱が表示される仕様になっているので,他人に横取りされることもありません。
 ただ,オンラインRPGで積極的に“横殴り”をすると嫌われてしまう可能性があるので,マナーを意識して楽しく遊んでもらえると嬉しいです。


コミュニケーションツールとしても楽しめるドラプロ

正式リリース後のアップデートにも大いに期待!


4Gamer:
 ドラゴンプロジェクトには,昨今のスマホ向けオンラインRPGで主流になっているスタンプのほか,テキストチャットでのコミュニケーションも可能になっていますね。

森先氏:
 本作は最初から最後までオンラインRPGですので,やはりコミュニケーション手段にはこだわりました。フィールドではテキストチャットもしやすいと思うんですが,ボス戦ではそんなヒマはないと思うので,「弱点を狙え」「回復して」のような,ボス戦に向いたスタンプも用意する予定です。

4Gamer:
 キャラクターそのもののグラフィックスだけでなく,性別まで随時変更可能というのも地味に嬉しい仕様でした。

森先氏:
 ありがとうございます。とくに性別に関しては,ゲームを進めたあとに「性別変更アイテム」などを販売するのも申し訳ないので,思い切って随時変更可能にしました。同じ装備でも,キャラクターの性別によって見た目が変わったりするので,自由に楽しんでもらえればと思います。

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4Gamer:
 すでに一通りの要素が盛り込まれている印象を受けるので,正式リリースされる日も近そうですね……。
 こんなタイミングでちょっと気が早いかもしれませんが,正式リリース後のアップデート予定についても,可能な範囲で教えていただけますか。

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森先氏:
 具体的に語るのはちょっと難しいんですけど,フィールドはどんどん追加していきます。それに応じて新たなボスも実装しますし,そうなれば作成可能な装備も増えるので,熱心なプレイヤーでもやることがなくなってしまうことはないと思いますよ。
 それに加えて,ゲームの中の“強い人”には憧れの対象になってもらいたいので,ランキング系のイベントなども実施予定です。ハック&スラッシュ的な感覚で楽しめる高難度ダンジョンなども導入したいですね。

4Gamer:
 先ほどもちらっと話題に出ましたが,白猫のようにWeb番組は……?

森先氏:
 それは……ほら,浅井Pには“そういう才能”があるので,僕は勘弁してください(笑)。プレイヤーの皆さんが望むなら,僕以外の誰かを立ててやることはあるかもしれませんね。

4Gamer:
 分かりました。そういった展開も含めて楽しみにしております!
 それではそろそろお時間のようなので,最後に,ドラゴンプロジェクトに期待している読者に向けて一言お願いします。

森先氏:
 とにかくドラゴンプロジェクトは,これまでモバイル端末では実現できなかったくらいに本格的で,やり応えのあるオンラインRPGだと信じています。3月に発表会を開催して以来,本作に対する反響はどんどん大きくなっていて,非常に嬉しいです。
 その期待に応えるために,この2か月間,全力でブラッシュアップに努めてきました。発表当初より確実に遊びやすくなってはいますが,ゲームの核となる部分は決してブレていないので,ゲームらしいゲームが好きだという人はぜひ期待していてください。
 そして,白猫が好きな人は白猫を愛し続けてほしいんですが,ドラゴンプロジェクトも相当面白いゲームに仕上がっているので,興味があったらぜひ一度遊んでみてください。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

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