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第5回全国高校eスポーツ選手権「ロケットリーグ」部門,決勝戦はN高同士の組み合わせに。接戦を制したのはLunatic選手率いる“ねこなま”
本大会はその名称の通り,高校生のみが参加できるeスポーツ大会だ。この日に行われたロケットリーグ部門の決勝では全国113チームによる予選を勝ち抜いた4チームが集結し,最強高校生チームの座を争う試合が繰り広げられた。
「全国高校eスポーツ選手権」公式サイト
今回の種目となった「ロケットリーグ」は,ブースターとジャンプ機能を搭載した“ロケットカー”と呼ばれる車を操り,巨大なボールを相手のゴールに叩き込む,スケールのデカいサッカーのようなゲームだ。爽快感あふれる走行&飛翔の感覚と,物理演算要素を活かした直感的な駆け引きを楽しめる。
レギュレーションは3対3のチーム戦で,準決勝・決勝ともにBO5(3試合先取)の形式で争われる。決勝トーナメントの組み合わせは以下の通りだ。
注目のチームは,第3回・第4回大会のロケットリーグ部門で優勝チームを輩出した強豪校・N高等学校の「ねこなま」「ねこどう」だろう。
所属高校は同じであるものの,プロeスポーツチーム“DeToNator”所属のLunatic選手を擁し,1年生と2年生を中心とする「ねこなま」,過去の大会(関連記事)でも活躍を見せた3年生が中心の「ねこどう」と,その特徴は異なる。
また,前回は惜しくも準優勝となった福井工大附属福井高校「サルの音楽隊」も帰ってきた。さらに,2021年に創部されたという飛龍高校e-sports部は「リーグ・オブ・レジェンド」部門でも結果を残しており,決勝トーナメントには初登場ながら非常に勢いのある高校で,ロケットリーグ部門は「HEST:01」というチーム名で出場している。
飛龍高校「HEST:01」 |
N高等学校「ねこなま」 |
福井工大附属福井高校「サルの音楽隊」 |
N高等学校「ねこどう」 |
準決勝の2試合ではN高等学校の「ねこなま」「ねこどう」が実力を発揮し,ともに3ゲーム先取でのストレート勝利。決勝戦は互いにアジアトップクラスの実力を持つ,N高等学校同士の戦いとなった。
決勝戦は1戦目から3対3の同点でオーバータイムに突入するなど,最初から最後まで拮抗した戦いが続く。しかし厚いディフェンスの間隙を突く攻撃で「ねこなま」がリードを奪うと,そのまま点差を守り切って先勝。その後もリードする展開となり,3ゲームを先取。圧倒的な個人技と連携力を発揮した「ねこなま」が優勝を勝ち取った。
決勝トーナメントに出場したメンバーへのインタビューも行われた。本稿では,優勝を果たした「ねこなま」のキャプテンであるLunatic選手のコメントをお届けしよう。
――決勝は同じくN高等学校のチームが相手でしたが,どんな気持ちで対戦に臨みましたか?
Lunatic選手:
最初から「絶対に勝つ」という想いでやっていました。
――今日の試合全体を振り返って,チームの強みと,考えていた戦略について教えてください。
Lunatic選手:
チームのパフォーマンスは申し分ないくらい良かったと思います。試合の中で見えてきた相手の傾向を分析して,弱点を突いて崩していきたいと考えていました。
――今日はどんなところが良くて,優勝につながったと思いますか。
Lunatic選手:
チームのみんなの,本番強さが一番大きかったと思います。IKA選手はオフライン経験が少ない中でも最高のパフォーマンスを発揮してくれて,とても心強かったです。
――1戦目ではオーバータイムに入りましたね。緊張感がある場面だと思いますが,そこで戦略を変えたり,何か意思疎通を図ったりしましたか。
Lunatic選手:
特に何かをしたということはありません。いつも通り,自分たちの技術を信じて戦いました。その中でチャンスを見つけて,それを取りきったという感じです。
――試合では高難度の個人技がたくさん飛び出して驚きました。普段はどうやって練習されているのですか?
Lunatic選手:
まずはトレーニングで練習して,それをランク戦で実践するのが基本ですね。状況に合った個人技を出せるように,ランク戦を何百回も繰り返して技を磨いていました。
新しい動きを覚えた直後はぎこちなくなることもありますが,そこは技術でカバーしたり,上達のためと割り切ってランクを犠牲にするという心構えだったりも必要だと思います。
――来年,再来年に大会が開催されるなら,次回以降にはどんなパフォーマンスを見せたいですか。
Lunatic選手:
RLCS(Rocket League Championship Series)という公式大会と同じレベルのパフォーマンスを発揮できればと思っています。
――このチームはどういった経緯で組まれたのですか。
Lunatic選手:
コーチが割り振ったという感じです。それからバランスの調整などを踏まえて,現在のチームに行き着きました。
――Lunatic選手は1年生ですが,入学以前からロケットリーグをやっていきたいと考えていたのでしょうか。
Lunatic選手:
そうですね。こういった舞台で優勝したいという気持ちがあってN高に入学したという感じなので,これで願いが叶ったといっても過言ではないと思います。
――N高でのeスポーツ活動は充実したものでしたか? コーチングなどの環境も含めてうかがいたいです。
Lunatic選手:
N高のメンバーは本当にレベルが高く,定期的に開催されるプライベートマッチや紅白戦ができて,とても質の良い練習ができていたと思います。コーチは基本的に観戦に入って,人数が足りない時にヘルプとして入る,といった形です。
――そうしたメンバーと,オフラインで顔を合わせる機会はありましたか?
Lunatic選手:
12月にあった京都のオフライン大会で,ある程度は顔を合わせていました。でも,今回で初めて顔を合わせた人もいました。motikun選手とも初めてですし,ほかにも互いに初顔合わせというメンバーがいますね。
――1年生でキャプテンになりましたが,チームを率いるという経験はどういった感覚でしたか?
Lunatic選手:
みんな調子が良くて,メンタルが崩れるようなこともなく,リーダーとしても非常に助かりました。
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