連載
そうだ アニメ,見よう:第135回は「バイオハザード:インフィニット ダークネス」。レオン&クレア主演で描くシリーズ初の連続ドラマ作品
1996年3月に第1作が発売された「バイオハザード」シリーズは,今年で25周年を迎えている。四半世紀に及ぶ期間中に,ナンバリングタイトルはもちろん,さまざまなスピンオフ作品,そして実写&CG映像作品が生み出されてきたが,2021年7月からシリーズ初の連続CGアニメシリーズがNetflixでスタートしている。
というわけで,「そうだ アニメ,見よう」第135回のタイトルは「バイオハザード:インフィニット ダークネス(BIOHAZARD:Infinite Darkness)」。3DCGアニメーション制作はQuebico,監督は「海猿」シリーズや「太陽は動かない」など数多くの実写作品を手掛けた羽住英一郎氏が務めている。
「バイオハザード:インフィニット ダークネス」
内戦中のペナムスタンへ軍事介入していた米軍の特殊部隊のヘリが墜落した。同作戦地域にいた米軍の「マッドドッグス隊」は,司令室の待機命令に背く形で生存者の救助に向かうが,すでに部隊は壊滅。ジェイソン(CV:立木文彦)が率いるマッドドッグス隊も命からがら脱出することになる。しかし,ジェイソンらがそこで見たものは,死んだはずの隊員達が不気味に動き出す姿だった。
6年後,ホワイトハウスの極秘ファイルへの不正アクセス事件が発生する。その捜査のため召集されたレオン(CV:森川智之)と“ペナムスタンの英雄”ことジェイソンを含むエージェント4名は,突如停電したホワイトハウス内で正体不明のゾンビ達と遭遇。SWATと共にそれを制圧した。
その極秘ファイルは,上海の生物科学研究所に関するものだと判明し,手がかりを求めてレオンら3名は上海に向かうことに。その途中,最新鋭の潜水艦の艦内で突如としてネズミ型B.O.W(生物兵器)の襲撃を受け,窮地に立たされてしまう。
一方,NGO団体「テラセイブ」の職員であるクレア(VC:甲斐田裕子)は,難民支援のためペナムスタンに在留中,失語症の少年が描いた奇妙な絵と出会う。ウィルス感染者を描いたと思われるその絵をきっかけに,独自の捜査を進めるクレア。そしてペナムスタン内戦時に実施された,ある恐ろしい実験に辿り着く。
映画「バイオハザード ディジェネレーション」から1年後が舞台
本作は,「バイオハザード2」に登場したレオン・S・ケネディとクレア・レッドフィールドを主人公とした作品だ。時系列としては,2008年に公開されたCGアニメ映画「バイオハザード ディジェネレーション」から1年後,ゲームで言えば「バイオハザード5」から「バイオハザード6」の間という位置づけとなる。
「バイオハザード」シリーズの映像作品では,この2人が主人公になることが多いが,これはプロデューサーの小林裕幸氏がレオンのファンであることが理由の一つになっているとか。今回は,そのレオンが新米警官からエージェント,そして国防を担う側へ成長していく様が,全4話の連続ドラマ形式で描かれている。
物語の発端は,ホワイトハウスで起こったゾンビの襲撃事件。そこから潜水艦,上海,そして再びアメリカと舞台は目まぐるしく変わり,レオン達は6年前に実施されたある実験の真実を知ることになる。クレアから「似合ってないわよ」と揶揄される,“スーツ姿のレオン”の活躍が見どころだ。
密閉された空間での“ネズミ型B.O.W”の恐怖
ゲームとは異なり,どちらかというと“人間ドラマ”がメインとなる本作だが,もちろんゾンビや新B.O.Wもしっかり登場する。とくに潜水艦に出現するネズミ型のB.O.W.は,“どこにも逃げられない”という恐怖も相まって,恐ろしさも倍増だ。あの狭い空間で大量のネズミ達が襲ってくるシーンを想像しただけでトラウマになりそうだ。
そして,公開直前の情報として登場していた,最強のクリーチャー“タイラント”はどんな形でレオン達の前に立ちふさがるのか。ネタバレになるので多くは語れないが,物語のキーとなるのは確か。ロケットランチャーを携えたレオンとの対決に注目しよう。
メイキングシーンを収録した映像を公開
今回の作品は,羽住監督をはじめとした制作スタッフのこだわりで,これまで以上に滑らかな3DCGの演技が実現している。英語キャスト/モーションアクターとして参加している,レオン役のNick Apostolidesさんとクレア役のStephanie Paniselloさんによる,メイキングシーンを収録した映像が公開されているので,こちらもチェックしておこう。作中に登場するアクションシーンの舞台裏をのぞいておくと,本編の理解度も高まること請け合いだ。
本作では,「バイオハザード」作品の中でも,比較的政治色の濃い物語が展開される。これまでのような“正義”一辺倒では解決できないこともあるとレオンが悟り,そのせいでクレアとの道が分かたれる重要なエピソードとなる。
6年前のペナムスタンで行われた実験とはなんなのか,事実を知ったレオンがどのような決断をするのか,“暴く側”から“守る側”へと成長したレオンの選択の結果をぜひ自分の目で確かめてほしい。
「バイオハザード:インフィニット ダークネス」Netflix作品ページ
「バイオハザード」公式Twitter
放映データ |
---|
2021年7月8日配信開始〜 |
全4話 |
日本語吹き替えキャスト | |
---|---|
レオン・S・ケネディ:森川智之 | |
クレア・レッドフィールド:甲斐田裕子 | |
ジェイソン:立木文彦 | |
シェンメイ:潘めぐみ | |
パトリック:野島健児 | |
グラハム大統領:井上和彦 | |
ウィルソン国防長官:田原アルノ | |
ライアン大統領補佐官:小形 満 |
スタッフ |
---|
原作・製作・監修:株式会社カプコン |
監督:羽住英一郎 |
脚本:武藤将吾、 羽住英一郎 |
エグゼクティブプロデューサー:小林裕幸(カプコン) |
製作プロデューサー:篠原宏康(トムス・エンタテインメント) |
プロデューサー:古屋 厚(ROBOT) |
CGプロデューサー:宮本 佳(Quebico) |
フル3DCGアニメーション制作:Quebico |
制作プロデュース:トムス・エンタテインメント |
クリエイティブアドバイザー:トニー石塚(Sony Pictures Entertainment) |
音楽:菅野祐悟 |
コピーライト:(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED. |
- 関連タイトル:
バイオハザード6
- 関連タイトル:
バイオハザード5
- 関連タイトル:
バイオハザード6
- 関連タイトル:
バイオハザード5 オルタナティブ エディション
- この記事のURL:
キーワード
(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
(C)CAPCOM CO., LTD. 2012, 2016 ALL RIGHTS RESERVED.
(c)CAPCOM CO., LTD. 2009, 2010 ALL RIGHTS RESERVED.