プレイレポート
これが第一次世界大戦だ:「バトルフィールド1」〜めざせ!ベテラン兵士〜 第4回:ベヒモス&マップ編
「バトルフィールド1」(PC / PS4 / Xbox One)の新兵向け特別教練も今回で4回目。始めたばかりのひよっ子だった諸君らも,徐々にベテラン兵士に近づいていることだろう。それでは諸君,教練の時間である! 今回はコンクエストモードにおける「マップ」と,巨大兵器「ベヒモス」をテーマに行う。マップをよく理解し,どこを攻めるべきか,あるいはどこを守るべきかを考え,行動することで,よき兵士となれるだろう。最後の仕上げである! しっかりとついてくるように!
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世界大戦と名がついているだけあって,世界中で戦争が繰り広げられた第一次世界大戦。代表的な戦場として欧州の「西部戦線」と「東部戦線」が知られているが,植民地のあるアフリカ,アジア,インドなども戦場となった。日本軍も参戦し,ドイツ帝国の権益地である青島と南洋諸島を攻略している。
「バトルフィールド1」ではイギリス,フランス(後にアメリカが参戦)とドイツが戦った西部戦線,イタリアとオーストリア=ハンガリーが戦ったイタリア戦線(アルプス戦線),そしてオスマン帝国が連合国と戦った中東戦域が登場する。ちなみに今後リリースされるDLCでフランスやロシアといった勢力も登場予定なので,東部戦線も戦場となりそうだ。
さて,マップの前にコンクエストモード(オペレーションにも登場するが)に登場する巨大兵器「ベヒモス」について解説しよう。
ベヒモスとは戦闘において劣勢側に登場する巨大兵器の総称だ。「装甲列車」「飛行船」「戦艦」の3種類が存在し,マップによって登場する兵器が決まっている。
どれも強大な火力を持っており,ベヒモスを反撃の狼煙にして攻勢をかければ,逆転勝利も夢ではない。しかしながら,劣勢になるのは最前線で敵と戦う味方の数が少ないなど,それ相応の理由がある場合がほとんど。味方に勝利の意思がなければ,ベヒモスはただの大きな的でしかなくなるだろう。兵士諸君には最後まであきらめず,勝利をもぎ取る強い意志を持ってもらいたい。
では「装甲列車」「飛行船」「戦艦」と,それが登場するマップを順に教練していく。
装甲列車
線路の上をひた走り,火力と存在感で敵を圧倒する装甲列車。マップによって連結されている武装貨車が異なるため,搭乗員数も4〜6人と幅がある。
列車を操縦する1番席は間接砲撃ができる強力な重迫撃砲を搭載しており,歩兵はもちろん,戦車にも大ダメージを与えられる。また,機関銃もしくは機関砲を搭載した貨車があり,熟練の銃手が乗れば,歩兵は近づくこともままならないだろう。
一方で,段差がある場所や,機関銃と機関砲の死角となる遮蔽物が多い場所では,敵に肉薄されやすく,危険だ。また,決められたルートしか移動できないという弱点があるので,地雷やダイナマイトに弱い。列車を操縦する機関車両は,先頭車両から数えて2番目に連結されており,操縦手は線路上にある爆発物を発見しづらい。先頭に位置している2番席,最後尾の席に座った兵士は爆発物を発見,処理するといい。
以下,装甲列車が登場するマップを解説する。
Argonne Forest
全てのマップで言えることだが,初動が何よりも重要。開幕直後はCに直行したい。 |
アメリカ合衆国とドイツ帝国が対峙するArgonne Forest(アルゴンヌの森)は,戦車や航空機が登場しない歩兵戦マップだ。鉄道橋の上にあるC拠点と,陣地化されたA,B,E,D拠点の5拠点ある。森の中なので当たり前だが,草木が茂っており,敵を視認しづらい。
C拠点。立っていれば狙撃され,伏せていてもあらゆるグレネードが投げ込まれる。できれば初動で確保したい場所だ。 |
最大の激戦区となるのは両陣営の中間地点にあたるC拠点周辺で,ここを確保できるかが勝利の鍵となる。一度占領されると正面切っての奪取は難しいため,一点集中で防衛線を突破し,敵後方拠点を奪取するなど,敵戦力を分散させる陽動作戦が必要になるだろう。
逆にC拠点を確保した側は,後ろへの突破を許さずに3拠点を確保し続ければ,勝利はそう難しくない。C拠点から後方拠点への連絡通路は数か所しかないため,防衛はしやすい。マップを注視して,適切に防衛し,敵の突破を阻止したい。
自軍が劣勢となり,装甲列車が登場した場合は,C拠点をなんとしても確保したい。列車の運転手は多少強引でもC拠点に突撃して占領を狙うといいだろう。ただし,敵の攻撃が苛烈すぎる場合は速やかに後退すること。撃破されてしまえば,わずかに残る逆転の目が完全に失われてしまうからだ。
Suez
バランス調整の噂は聞いていたのだが,横に伸びるとは思わなかった。 |
紅海と地中海をつなぐ海上交通路の要であり,重要な軍事拠点でもあるSuez(スエズ)は,オスマン帝国とイギリス帝国が対峙する。11月15日に適用された「Fall Update」で改変が行われ,マップが広がって3拠点から5拠点に増えた。
中東風の家々が立ち並ぶBとD拠点,その中間にあるC拠点,塹壕などで防御陣地化されたAとE拠点という配置になっている。これまで一方的なゲーム展開になることも多かったマップだが,A拠点とE拠点の防御陣地は強固で,全拠点が制圧されることは少なくなるのではないだろうか。
このマップは両陣営の中間にあるC拠点が激戦区となる。とくにC拠点の北側に位置している家屋は,拠点の占領範囲内にあり,敵の攻撃から身を守る遮蔽物にもなるため,C拠点攻略の要となるだろう。
B,D拠点ではショットガンを持つ突撃兵が活躍する |
このマップは勢いがすべてと言っても過言ではない。いかに立ち止まらず攻め続けるかが勝負を分ける。ひるんだ時点で押し込まれ,あっという間に戦線は後退してしまうだろう。
本マップに登場する装甲列車は,「Fall Update」で2番席の75mm砲が1番席と同じ重迫撃砲に換装されている。線路と拠点の距離が離れており,75mm砲では援護火力が足りない印象だったが,アップデートで大幅な火力向上を果たしており,逆転勝利の可能性が高くなった……かもしれない。
Sinai Desert
Suezと同じく,オスマン帝国とイギリス帝国が熾烈な戦いを繰り広げるSinai Desert(シナイ砂漠)。飛行機,戦車,騎兵,輸送車両と基本的な兵器はすべて登場する。
A〜Gまで7拠点あり,拠点間の距離も長い。とくにG拠点は孤立しているため,確保するには騎兵や輸送車両など,何らかの移動手段が必要になるだろう。
激戦区となるのはC〜D拠点周辺で,C拠点側は建物を利用した市街地戦の様相を呈し,D拠点側は遮蔽物が少ないため,戦車が活躍しやすい。
G拠点の攻防。敵の数が多いが,ゲリラ戦を展開してかく乱。 |
また,孤立しているG拠点は戦いのカギを握る重要な拠点だ。対空砲が配置されており、航空機の出撃地点でもある。移動に手間がかかるため,大規模な強襲を受けづらく,少数の戦力で維持できるだろう。ここを確保しておけば,自陣側2拠点に加えて,CかDのどちらかの拠点を確保するだけで,過半数の拠点を維持できる。
本マップに登場する装甲列車は6人乗り。増えた搭乗席には対空砲が搭載されている。
Amiens
初動大失敗の例。この後装甲列車が到着し,少しは押し返せたが,C拠点に味方が到達することは無かった。遠すぎた橋である。 |
ドイツ帝国の「春季攻勢(カイザーシュラハト)」によって戦場となった都市Amiens(アミアン)。ドイツ帝国とイギリス帝国が衝突する,市街地戦マップだ。兵器には戦車と輸送車両が登場。マップの中央には装甲列車が走ることになる線路が存在している。
A〜Fまでの6拠点あり,両陣営の中間にあたるCとDが戦いのカギを握る。両拠点ともに陸橋周辺という狭い拠点占領範囲で,見通しもいいため,守りやすい。
室内や曲がり角での遭遇戦が頻繁に起こるが,遠距離戦が展開される長い道もあり,さまざまな射程で戦闘が起こる。 |
マップは全体的に隠れる場所が多いものの,ボトルネックとなる移動ルートが存在するため,そこをきっちりと守備すれば後方拠点への突破を阻止できるはずだ。とはいえ,そう上手く突破を阻止できるわけでもないので,後方拠点が落とされた場合は,最小戦力で速やかに取り返したい。
飛行船
ツェッペリンとも呼ばれる硬式飛行船。第一次世界大戦ではドイツ軍が運用してイギリス本土,ロンドンを空襲したことで有名だが,飛行機の登場や対飛行船戦術の確立によって,その存在意義は薄れていった。
「バトルフィールド1」に登場する飛行船は「エアシップ L30」で,ドイツ軍で使用されていたもの。6人が搭乗可能で,1番席は操縦を担い大型爆弾による地上攻撃も行う。大型爆弾の威力は高く,戦車に直撃させれば,修理する間も与えずに破壊できるが,飛行船の移動速度があまり早くないため,狙いづらいという欠点がある。
地上攻撃用の機関砲を搭載しており,2番,3番,5番席が扱う。優秀な砲手が乗れば,敵歩兵に甚大な被害を与えるだろう。
また,砲座は装甲で保護されておらず,砲手が銃撃で死ぬ可能性があるうえ,砲座席自体も敵の攻撃で破壊される。その場合は砲手も砲座と運命を共にするので,できる限り被害を軽減するために,敵の対空砲は優先的に潰しておきたい。
4番と6番席は,飛行船上部に設置された対空機銃を担当する。飛行機は飛行船の天敵なので有効に活用して迎撃したいが,飛行船を空中リスポーン拠点として使う場合は,この席をできるだけ空けておきたい。
飛行船自体は高い耐久力を持っているのだが,対空砲や飛行機などの対抗手段が豊富なため,撃墜されやすい。ド派手に墜落する飛行船の姿は迫力があるが,下敷きになればもちろん死ぬ。家の中だろうが要塞の中だろうが,問答無用で死ぬ。敵の守りが固い拠点で撃墜されれば,敵を一掃できるかもしれない。
ちなみに,味方でも下敷きになれば死ぬので,くれぐれも味方が多い場所で撃墜されないように。
以下,飛行船が登場するマップを解説する。
St.Quentin Scar
イギリス帝国とドイツ帝国が激突するSt.Quentin Scarは,春季攻勢(カイザーシュラハト)で戦いの舞台となった場所だ。激しい戦いの痕跡が残る塹壕と,無傷の小さな村があり,独特の雰囲気が印象的なマップだ。飛行機,戦車,騎兵,輸送車両が登場する。
拠点配置としては,BとC拠点が小高い丘にあり,多少有利だが,ひらけた地形のため堅守できるほどの場所でもない。戦車や飛行機をいかに有効に使えるかが勝利の鍵となるだろう。
Monte Grappa
イタリア王国とオーストリア=ハンガリー帝国が激突したイタリア戦線。イタリア王国軍の防衛拠点となっていたのがMonte Grappa(モンテ・グラッパ)だ。
「バトルフィールド1」では5つの拠点を備える起伏の激しい山岳マップ。飛行機,戦車,輸送車両が登場する。
本陣から斜面を登った山の中腹にあるB拠点とD拠点には,強固な要塞が築かれており,B〜D間をつなぐ道では激しい攻防が繰り広げられる。要塞内も拠点範囲となっており,占領時には内部に立てこもる敵兵ををいかに速やかに掃討するかが勝利の決め手となる。建物内の掃討には,看護兵のガジェット「ライフルグレネード」が有効だ。
山岳地帯では,急斜面もさることながら,岩などの障害物が多く,車両の通行を阻害する。たどり着ければ地上戦闘で大きな戦力となるが,地下にある要塞内部の掃討には無力だ。要塞内部から操作できる要塞砲の存在にも注意が必要になるだろう。
一方のA,C,D拠点は谷間にある道沿いの拠点だ。両陣営の中間にあるC拠点は過半数の拠点を確保するために重要な場所だが,ここの確保に戦力を投入しすぎると,B,D拠点が奪われ,ピンチに陥るだろう。
Ballroom Blitz
C拠点の占領範囲内。薄暗くて戦闘状況を確認しずらいため,混戦になりやすい |
5拠点マップで,両陣営の中間あるC拠点は巨大なシャトーに置かれている。高い壁や門を備えており,強固な防衛拠点となるだろう。
飛行機の銃座を利用して,敵後方拠点にパラシュート降下。 |
C拠点が敵に制圧され,防衛線を構築された場合,あえてC拠点に攻めずに迂回し,守りの手薄な敵後方拠点を制圧するという手もある。敵が後方拠点奪還のために兵力を投入すれば,結果的にC拠点の防衛が手薄になり,制圧しやすくなるだろう。陽動が重要だ。
ドレッドノート
ドレッドノートとは日本語で言うところの弩級戦艦のことで,「ドレッドノート」という革新的な戦艦を境に,同じ設計思想で建造されたものがそう呼ばれるようになった。ちなみにそれ以前の戦艦は前弩級戦艦,弩級戦艦を超えたものは超弩級戦艦という。
「バトルフィールド1」に登場するドレッドノートは,4人で運用される。1番席は操舵を担当し,前部主砲を使って強力な間接砲撃が可能だ。2番席は後部主砲,3と4番席は対空砲を扱う。
1番席と2番席は34.3センチの連装砲を2基ずつ担当しており,それぞれ4発ずつ,合計8発の砲弾が敵に降り注ぐことになる。ピンポイントで攻撃できるほどの精度はないが,その威力は絶大で拠点制圧や防衛で力を発揮する。地上の味方はスポットして敵の位置を知らせることで,その火力を有効に活用できるだろう。
3,4番席の対空砲は,近づいてくる飛行機や魚雷艇の撃退という,地味だが重要な役割を担っている。対空砲は敵を発見してマーキングするスポット能力が非常に高く,はるか遠くの敵も発見可能で,戦艦の目としても活躍できる。
後部主砲は艦の前方向120°くらいの範囲が死角となるため,操舵手は味方の射角も考えた位置取りを心がけよう。
以下,ドレットノートが登場するマップを解説する。
Fao Fortress
Fao Fortress(ファオ要塞)は,イギリス帝国とオスマン帝国が石油をかけて戦ったという場所だ。名前のとおり,強固な壁に囲まれた要塞が存在する。
「バトルフィールド1」では,A〜Gまでの7拠点が存在するマップで,飛行機,戦車,騎兵,輸送車両,魚雷艇が登場する。
火を噴く戦艦。味方の前進,あるいは拠点防御のために支援砲撃中だ。 |
B〜D一帯は戦車も入り混じった激しい戦闘が起こる。とくに高台となるD拠点は,守りやすく,他の拠点への進軍もしやすいので,できるだけ確保しておきたい。
Empire's Edge
イタリア王国とオーストリア=ハンガリー帝国がぶつかるEmpire's Edge。A〜Gまである7拠点マップで,飛行機,戦車,輸送車両,魚雷艇が登場する。
AとB,FとGはそれぞれの陣営が確保する拠点だが,中間地点にあるC〜E拠点は激しい戦闘が繰り広げられる。
C,D拠点を制圧すれば,敵に対して有利なポジションで戦える。強固な防衛線をひかれてしまうと,突破は容易ではない。 |
要塞砲はドレッドノートに対して有効なので,敵にドレッドノートが到着した場合は活用しよう。逆に味方にドレッドノートが来た場合は,要塞砲を破壊しておくと良いだろう。A拠点に要塞砲が1基,G拠点には2基設置されているので,覚えておこう。
以上,特別教練第4回はここまで。すべてのマップで共通して言えることは,戦う相手と状況を見極めること。敵に対して正面からぶつかるだけではなく,柔軟に戦っていく必要があるだろう。戦闘力で負けているならなおさらだ。
自軍の戦力で,自分がどういう戦い方をしたら勝利できるか,相手の何が最も脅威になっているか,制圧されたら不利になる拠点はどこか,どの拠点を制圧すれば有利になるか……。状況を把握し,最適な作戦を実行することが勝利の近道だ。
なお,4回にわたってお届けした特別教練は,今回で最終回(たぶん)。新兵諸君らが教練を受けて,少しでも戦場で活躍できるようになっていれば本官も嬉しい。ではまた会う日まで解散!
「バトルフィールド1」公式サイト
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(C)2016 Electronic Arts, Inc.
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