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  • 発売日:2018/10/31
  • 価格:1980円(税込)
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「ポリポリ☆クラブ ピコショワ音楽会」の模様をレポート。木村祥朗氏や丹沢悠一氏,ZUN氏,安藤武博氏などが,飲んで歌って語り合った
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印刷2016/09/05 20:03

イベント

「ポリポリ☆クラブ ピコショワ音楽会」の模様をレポート。木村祥朗氏や丹沢悠一氏,ZUN氏,安藤武博氏などが,飲んで歌って語り合った

 Onion Gamesは2016年9月3日,東京の阿佐ヶ谷ロフトAにおいて,イベント「ポリポリ☆クラブ ピコショワ音楽会」を開催した。

 このイベントは,YouTubeやニコニコ生放送で配信されているWeb番組「ポリポリ☆クラブ」のライブ版だ。“旅人で酒飲みでゲームデザイナー”であるOnion Gamesの木村祥朗氏とスクウェア・エニックスの丹沢悠一氏を中心として,特定のテーマに基づいたトークと,昭和歌謡の合唱が行われた。登壇したのは前述した2名のほか,杉山圭一氏,吉永龍樹氏,ポリ☆アンナさん,スペシャルゲストの谷口博史氏と安藤武博氏,レギュラーゲストのZUN氏,隠し玉ゲストの藤川洋一氏,さんといった計10名だ。

左から司会進行を務める吉永龍樹氏,ゲームDJの安藤武博氏,上海アリス幻樂団のZUN氏,ポリポリ☆クラブの木村祥朗氏,女優の結さん,セロニアスモンキースの谷口博史氏,スクウェア・エニックスの丹沢悠一氏,コンポーザーの杉山圭一氏,編集者の藤川洋一氏,Onion Games公式Twitter担当のポリアンナさん
画像集 No.008のサムネイル画像 / 「ポリポリ☆クラブ ピコショワ音楽会」の模様をレポート。木村祥朗氏や丹沢悠一氏,ZUN氏,安藤武博氏などが,飲んで歌って語り合った

 最初のトークコーナーで挙げられた議題は「ゲームと祭り」。ここでは,主に安藤氏が「オフラインイベントはどのように開催するべきか」についてコメントした。結論としては,大まかにまとめて「オフラインイベントはタイトルに対するプレイヤーの愛着が増すので,リリース1周年などを記念して,新発表などがとくになくても開催していくほうがいい」というものになった。また,“昔は発売から2週間で売上の大半が決まったため発売日に大きなイベントを行ったが,今は発売日にイベントをやってもプレイヤーが少ないため振るわない”といった旨の,時代の移り変わりに関しても言及された。

 最初のトークコーナーを終えて突入した合唱コーナーでは,「愛して 愛して 愛しちゃったのよ」が歌われ,来場者は「ヤヤ ヤンヤン」と合いの手を入れることになった。その後も,各トークコーナーの終了後に,「黄色いさくらんぼ」や「レットキス」,「涙くんさよなら」,「おんまはみんな」が歌われ,会場一体となって盛り上がっていた。

 2つ目の議題は「ゲームと二次創作」。多くの場合において“著作物の無断使用”という側面を持つ二次創作について,「嬉しいが権利関係上の都合で安易に許可は出せない」という旨のコメントや,「許容はしているが,悪いこともできてしまうので,自分が損をしない部分までしか最終的には許可しない(ZUN氏)」という見解が語られた。ここで至った結論は,権利者や開発者側からは触れずに“黙認”すること,あるいは矢沢永吉氏の「俺はいいけどYAZAWAはどうかな?」という発言に見られるような,個人的な所感とスタンス的な部分を分離した見解がベターであるというものだ。

 来場していたCGディレクターの笹原和也氏がなぜか壇上に呼ばれるという一幕もはさみつつ,挙げられた3つ目の議題は「ゲームとガール」。主題としては「女性プレイヤーに対してどうアプローチすべきか」といったものだったが,最終的に木村氏は「誰にとっても面白さは共通で,裸のオジサンを鞭で叩いて『イヤーン』と言わせたら面白い」という,特定のニーズに捕らわれずプリミティブな面白さを追求するのが大事だという結論に至っていた。

 最後の議題は「ゲームとエロス」。このパートは性的な表現に関する言及を多分に含むため詳細を書くのは憚れるが,結論としては「ゲームを作っていると,エロティシズム的な快感を追求せざるをえない」というものになった。

 なお,当コーナーにおける藤川氏の「『ワンダと巨像』の剣を突き刺すと黒いガスが吹き出すのはエロい」や「『スーパーマリオサンシャイン』のボスパックン戦はエロい」といった発言から,「ポリポリ☆クラブのメンバーで,ゲームで感じたエロスを語るというテーマの同人誌を作ってコミケで頒布する」という話が沸き起こった。2017年の夏コミ(8月ごろに開催予定のコミックマーケット92)での頒布を目指すとのことなので,独特の観点からのゲーム評を読んでみたい人は期待しよう。

 イベントの模様は,ポリポリ☆クラブの公式YouTubeチャンネルにて配信されているので,興味がある人はこちらをチェックしてほしい。


BLACK BIRD


 会場では,Onion gamesの新作である「BLACK BIRD」がプレイアブル展示されていた(内容はBitSummit 4th出展版と同様)。本作の内容を簡単に紹介しよう。

画像集 No.001のサムネイル画像 / 「ポリポリ☆クラブ ピコショワ音楽会」の模様をレポート。木村祥朗氏や丹沢悠一氏,ZUN氏,安藤武博氏などが,飲んで歌って語り合った

 本作は,左右任意スクロールの2Dシューティングゲームだ。自機は鳥のようなクチバシが付いた黒いモヤの塊で,口から泡状の弾を発射して敵を攻撃できる。

 展示版でプレイできたのは,第1ステージのボス戦前まで。ゲームシステムは「ステージ上に複数あるザコ敵のジェネレータを破壊するとボス戦に移行する」というもので,木村氏がとくに愛好するタイトルの1つであるという「ファンタジーゾーン」のオマージュが感じられる。なお自機のパワーアップ要素はあるものの,「ファンタジーゾーン」のようなショップ方式ではないという。

 キャラクターは1.5頭身のドット絵で描かれており可愛らしい印象だが,オープニングデモでは行き倒れる少女が映し出され,民間人と思しき無力なキャラクターにも攻撃できるなど,ブラックな背景が察せられる。どのようなストーリーが設けられているのか,気になるところだ。

行き倒れ,紳士にステッキで突かれても反応しない少女。それが卵に変わり,そこから自機が誕生する
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背景や敵のグラフィックスはセピア調で統一されている。その中で,真っ黒な自機が異質な雰囲気を放っている
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