プレイレポート
任天堂のスマホアクション「スーパーマリオ ラン」プレイレポート。シンプルなタップ操作の中に,マリオシリーズの手応えをしっかり感じられる作品に
「Miitomo」(iOS / Android)に続く,同社のスマートフォン向けアプリ第2弾として注目される本作は,スーパーマリオシリーズを初めてスマホでプレイできる作品でもある。タップのみで操作する本作は一体どんな手触りなのか,約40分の試遊で分かった範囲でお伝えしよう。
「スーパーマリオ ラン」公式サイト
気持ちよさともどかしさが同居するワールドツアー
ピーチ姫がクッパにさらわれてしまうという恒例の展開からスタートするこのモードは,New スーパーマリオブラザーズシリーズのグラフィックスやサウンドを踏襲しつつ,スマホの縦画面に最適化されたコースをマリオがゴールに向かってオートで進んでいく。
画面はマリオの移動に合わせてスクロールしていき,タップでジャンプし,長押しでロングジャンプ,ジャンプ中にもう一度タップするとスピンジャンプを繰り出せる。求められる操作はこれだけの簡単仕様だ。マリオが地面を走っている状態ならば,ブロック1つ分の段差や敵であれば自動で飛び越えてくれるシステムになっている。加えて,地形やタップするタイミングによってもさまざまなアクションを見せてくれた。
ジャンプでブロックをパンチしたり,クリボーをはじめとする敵キャラクターを踏んで倒したりする基本のルールは従来作どおり。後者の敵を踏んで倒すアクションについては,マリオが敵を飛び越える瞬間に画面をタップすることでも倒せるという,独自のアクションが採用されている。このアクションを上手く決められるとかなり気持ちがいい。
さらに,ノコノコのような“こうら”を持った敵に対しては「踏む→蹴る」の動作を同時に行えるようになっている。マリオの動きに合わせて自動でスクロールしていく本作において,気持ちよさとアクション性を両立させたシステムであり,攻略においても重要な要素となりそうだ。
マリオが自動で進み続けるということは,当然ながら逃してしまったコインなどを取りに戻ることは原則としてできないのだが,本作にはコースを引き返すためのいくつかの手段が存在している。例えば道中にある縦穴などでカベキックを行えば少しだけ戻ることができるし,コースのギミックにはスクロールとは逆にマリオが移動するものがある。
また本作では,マリオがミスをすると,画面上にストックされた「シャボン」によってミスをした手前まで戻ることができる。これを上手く利用すれば,どうしても逃したくないコインなどを取りたいときに,わざとミスをして戻ることも可能なわけだ。ただし,この方法を多用したり,コインを取ることに躍起になったりすると制限時間がなくなってしまうジレンマもある。スムーズにゴールするか,コインの取得を優先するかの見極めも必要だろう。
前述の逆走できるギミックのように,コースにも本作ならではの仕掛けが見られる。今回確認した限りでは,例えばコース上にある矢印の標識は,その方向にジャンプや移動をすることでコインの列が出現する。またポーズを意味する記号のブロックは,マリオが通過しようとするとその場で静止し,タイミングを計ってジャンプができる。そのほかにもジャンプ台や雲梯,乗ると動き出すリフトなどもあり,これらによって単純に走るだけではない楽しさが各コースに添えられているというわけである。
マリオシリーズのテンポのいいプレイフィールと演出はそのままに,強制スクロールによるもどかしさと,それを克服したときの気持ちよさが同居していて,ハイスコアを目指して何度もプレイしたくなる衝動に駆られる。画面の左右がループしていたり,ジャンプやギミックを駆使して上方向を目指したりするかなり変わったコースもあり,プレイヤーを飽きさせないゲームデザインはさすがというところだ。
世界中のプレイヤーとアクションの
クールさを競うキノピオラリー
続いて「キノピオラリー」は,プレイするたびにコースの形が変わるゲームシステムのもと,制限時間内にコース内で獲得したコインの枚数や応援に駆けつけたキノピオの数を競うというものだ。前述の敵を飛び越え踏むアクションなど,クールなプレイを決めることでキノピオを集められ,その数がスコアに換算されるというわけである。
このモードではフレンドや世界中のランカーを相手にしたスコアバトルが可能で,目標とする相手を選び,そのスコアを超えられるかどうかの勝負が楽しめる。こちらもまた,ギリギリのアクションがスコアに影響する熱い展開で,さらに世界中のプレイヤーが相手となれば,かなり高いレベルでのランキングになるはずだ。
王国づくりで自分だけの国にカスタマイズ
そして最後の「王国づくり」は,ゲームのホーム画面に表示されるキノコ王国を,自分好みの見た目に作り替えるエディットモードだ。集めたコインを使ってキノピオの家や土管,ブロックなどのアイテムを入手し,それを自由に配置して楽しむのである。またキノピオラリーで集めたキノピオは,ショップで買える新しいアイテムをアンロックしてくれるので,ゲームをやり込むほど,そのバリエーションは増えていく。
キノコ王国は,基本的に表示されているのは1画面のみだが,ゲームを進めて特定のアイテムを配置していくと最大6画面まで拡張されるとのこと。ゲームプレイのモチベーションアップにつながるご褒美として楽しんでみたい。
スマホで動く初めてのマリオは,筆者個人としては期待を裏切らない完成度にまとまっていて,その配信が非常に楽しみになった。いわゆるスタミナ制ではなく,買い切り(ワールド1-4以降のフルアンロックが税込1200円)なので,制限を気にすることなくジックリ何度でも楽しめるのが何より嬉しいところだった。同じコースをやり込むだけなら無料で遊べる1-1から1-3のコースでも十分楽しめるので,まずはそちらから試してみて,完全版の購入を検討してみてほしい。
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