テストレポート
「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の新要素まとめ。従来のFFXIVベンチとは何が違うのか,動かして確認してみた
すでにダウンロードして動かしてみたというプレイヤーも少なくないと思うが,では,このFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチは,従来の「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」(以下,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチ)から何が変わったのだろう? 取り急ぎ,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで入った変更点とベンチマークの傾向について,簡単にまとめてみたいと思う。
64bit OS&DirectX 11のみ対応。新たに照り返しの表現オプションが加わる
作成したキャラクターをベンチマーク本編で主人公として登場させられるのは従来のベンチマークと共通の仕様だ。
肝心のベンチマーク機能本編だが,大きな変更点としては,採用するグラフィックスAPIがDirectX 11のみ,OSが64bit版Windowsのみになっている点が挙げられる。FFXIV紅蓮のリベレーター自体はDirectX 9も32bit版Windowsもサポートしているが,ベンチマークテスト機能は,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチのようなDirectX 9モードでの実行機能を持たず,また32bit版OSでの実行も行えないので,この点は注意が必要だ。
もっともそれ以外の使い方はFFXIV蒼天のイシュガルド ベンチから変わっていない。メインウインドウから[設定変更]をクリックすると開く「設定変更」ウインドウから,グラフィックス設定プリセットや,プリセットに含まれる細かなグラフィックス設定,あるいはテスト解像度を設定して[OK]ボタンを押し,再びメインメニューから[スタート]ボタンを押せばテストが始まる流れだ。そのとき「ループ再生」にチェックを入れておけば,ベンチマークをループ実行することもできる。
まず,用意されているグラフィックス設定のプリセットは「最高品質」「高品質(デスクトップPC)」「高品質(ノートPC)」「標準品質(デスクトップPC)」「標準品質(ノートPC)」の5つ。DirectX 9モードがなくなった都合上,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチにあった「最高品質(DirectX 9相当)」は消えている。
面白いのは,いまプレイしているFFXIVのグラフィックス設定を読み出して適用するための[現在プレイ中のゲーム設定を読み込む]ボタンが新たに追加となったところだ。普段からグラフィックス設定を自分なりにカスタマイズしてプレイしている人にとっては,ありがたい機能ではないだろうか。
DirectX 9モードがなくなったので,設定項目からはそれ関係の項目も減っているが,一方で「描画設定」のところへ新たに「照り返しの表現」が加わった点には注目しておきたい。これは,水面の反射がキャラクターなどに映り込むエフェクトに関するもう項目で,「最高品質」と「高品質(デスクトップPC)」の2つのプリセットにおいて「標準品質」の「照り返しの表現」が適用されるようになっている。
時間にして6分20秒ほどと,ベンチマークのデモシークエンスとしては長い部類に入るが,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチがだと9分近くかかっていたので,個人的にはかなり短くなった印象だ。
ベンチマークの実行後は,それ以降で最も新しいベンチマークスコアがメインウインドウ上へ表示されることになる |
レポート出力で書き出したテキストファイル。平均フレームレートは,このレポートでしか確認できない |
新旧のベンチマークでスコアの出方をちょっと確認
ここで,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで,どのようなスコアが出てくるのかを,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチとの比較から,ちょっとだけ確認してみたい。今回はGPUに「GeForce GTX 1080」(以下,GTX 1080)と「GeForce GTX 1060 6GB」(以下,GTX 1060 6GB)を用意のうえ,64bit版Windows 10(Build 15063.138)環境で比較してみることにする。
導入するグラフィックスドライバはテスト開始時点の最新版となる「GeForce 381.89 Driver」。そのほかテスト環境は表のとおりだ。
この状態で,解像度1920
スコアを見ていこう。グラフ1はGTX 1080で実行した結果だが,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで得られたスコアがFFXIV蒼天のイシュガルド ベンチと比べて下がっているのが見てとれる。描画負荷が低いほどスコア差が付き,1920
実際,紅蓮のリベレーターの推奨動作環境は,GPUが「GeForce GTX 970」もしくは「Radeon RX 480」以上で,CPUも動作クロック3GHzのCore i7以上と,MMORPGにしてはかなりハードルが高い(※ちなみにメインメモリ容量は8GB以上,ストレージ空き容量は60GB以上推奨)。FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチは,昨今のPCゲーム環境に合わせた,FFXIV紅蓮のリベレーター本編側の要求スペック引き上げに合わせた高負荷仕様になっていると言えるだろう。
平均フレームレートをまとめたグラフ2を見ると,解像度にかかわらず,まんべんなく描画負荷が高まっていることが分かる。FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチのスコアは対FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチで79〜85%程度となっているので,スクウェア・エニックスとしてはFFXIV紅蓮のリベレーターでおおむね15〜20%程度は従来より描画負荷が高まるという想定を行っている可能性もありそうだ。
今回は「ちょっと試してみた」レベルなので,これ以上の掘り下げは行わないが,「Fraps」から最小フレームレートを追ってみると,GTX 1080は2560
続いてはGTX 1060 6GBだ。スコアはグラフ3になるが,こちらでFFXIV紅蓮のリベレーター ベンチのスコアは,FFXIV蒼天のイシュガルド ベンチのそれと比べて94〜96%程度となった。GTX 1080でテストしたときのような,低解像度条件におけるスコアの大きな低下こそなかったが,一律で下がっている傾向は共通だ。
平均フレームレートをまとめたグラフ4だと,FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチのスコアはFFXIV蒼天のイシュガルド ベンチのスコア比で81〜83%程度。こちらでもGTX 1080でテストしたときと同程度にはフレームレートが低下しているのを確認できる。
FFXIV紅蓮のリベレーター ベンチで平均60fpsを得ようという場合,スコア9000程度が必要になるのではなかろうか。
……と,取り急ぎレベルだが,要点をまとめてみた。読者諸姉諸兄も,大型連休中にひととおり実行し,プレイヤー仲間とあれやこれや議論してみてほしい。
スクウェア・エニックスのFFXIV紅蓮のレベレーター ベンチ配布ページ
「FFXIV:紅蓮のリベレーター」のベンチマークソフトが配信開始。製品版と同等のキャラクリエイションも体験可能
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド
- 関連タイトル:
FINAL FANTASY XIV(旧)
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