プレイレポート
「レッド・デッド・オンライン」のβテストに参加。世界中の無法者たちと協力したり,本気で殺りあったりしてきた
「レッド・デッド・オンライン」のβテストが,アルティメット・エディション購入者向けに本日スタート
Rockstar Gamesは日本時間11月27日,「レッド・デッド・リデンプション2」のオンラインモード「レッド・デッド・オンライン」のβテストを開始する。対象はアルティメット・エディションの購入者だが,通常版の購入者向けのテストも順次行われる予定になっている。
Rockstar Gamesの「ソフトに付属するオンラインモード」というと,現在も絶賛サービス中の「グランド・セフト・オート V」のオンラインモードである「グランド・セフト・オート オンライン」(以下,GTAオンライン)が頭に浮かぶ人も多いかと思うが,RDオンラインはその詳細があまり公開されず,謎に満ちた部分も多かった。今回は早速βテストに参加してきたので,プレイレポートをお届けしよう。
なお,今回はPS4版を使ってプレイしており,記事中のスクリーンショットはPS4 ProのSHARE機能によって撮影している。
「レッド・デッド・リデンプション2」公式サイト
今回は正真正銘「囚人」からスタート。逃亡のシチュエーションは旧作を思い出す場面も
RDオンラインの参加方法は簡単だ。RDR2の起動画面でオンラインモードに切り替えるか,ストーリーモードのプレイ中ならメニュー画面から「オンライン」を選ぶだけ。作成済みのキャラクターがいない場合は,ここですぐにキャラメイキングが始まり,RDオンラインの世界に飛び込むことになる。
キャラクターの作成画面は,Rockstar Gamesらしい「逮捕された犯罪者」というシチュエーションで,ここから「性別」「人種」「容姿」「体型」などを設定していく。今回は大まかにパーツの種類を選んで,そこから微調整していくという形になっており,同じ「容疑者スタイルでキャラメイク」をするGTAオンラインと比べても,選択できる範囲は非常に広い。著者は早くプレイしたいのもあって,容姿の変更はそこそこにしてしまったが,こだわり始めると本当に何時間もかかりそうだ。
キャラメイクでは美男美女も作れるが,やはり「一癖も二癖もある犯罪者顔」を作るのにピッタリという感じだ。いじれる項目は顔の形や傷跡だけでなく,シミやそばかすに顔色,肌荒れに目の充血,おまけに歯並びも調節できる。映画に出てくるような,「前科何十犯の極悪人」も簡単に作れそうだ。オンラインのキャラクターはストーリーモードのモーガンと違い,バックグラウンドはないに等しいので,凶悪な無法者プレイも捗るのではなかろうか。
キャラクターのメイキングが終わると,(恐らく逮捕者管理用の)写真撮影が行われ,早速オンラインモードが始まるが,ここから先の展開はGTAオンラインとは大きく異なる。というのもGTAオンラインは,そのまますぐに裏社会の道を歩めたが,本作では「本物の囚人」になってしまうのだ。キャラメイクの場面は雰囲気を出すための演出ではなく,ストーリー的にも囚人になり,数か月の服役生活が描かれる。後に明らかになるのだが,どうやらプレイヤーは絞首刑になるほどの重罪だったようだ。
事態が大きく動くのはここからで,プレイヤーはストーリーモードではなかなか近づけなかったブラックウォーターの街に護送されると,なんと途中で謎の集団の襲撃に遭い,自由の身になるのだ。この「護送中に車が襲われて自由になる」というオープニングは,「グランド・セフト・オート III」の流れと同じで,著者は非常に懐かしく感じてしまったのだが,とにかく襲撃者は用があるので付いてこいと語る。護送されていた囚人はほかにもいたのだが,どうやら自分が目的だったらしい。
目的地に着くと,そこにはジェシカと名乗る謎の婦人がくつろいでおり,脱走したばかりのプレイヤーに仕事を依頼してくる。それは「夫を殺した犯人を特定してくれ」というもの。
どうやらプレイヤーはたまたまその夫が殺された現場に居合わせ,人相の悪い正体不明の流れ者だったというだけで,その罪を被る羽目になり逮捕されていたらしい。ほかに頼る人も金もないプレイヤーは,自らを危機に陥れた犯人捜しもかねて,ジェシカの頼みを引き受けその人脈を利用しながら,この広大な地で自由に生きていくことになったのだ。
見知らぬ人から仕事を引き受け,ストーリーミッションをこなそう
続いてシステム面の話に移ろう。本作は「放浪モード」「シリーズ」「民警団」のモードからゲームを始めることができる。先に説明しておくと,民警団とは本作におけるギルドやパーティのようなもので,プレイヤー同士で組んでおくと,報酬を分け合ったりチームプレイを楽しむことができる仕組み。常設と仮設のものがあるが,常設タイプがいわゆるギルドのような扱いになるだろう。
「放浪モード」は本作のメインとなるモード。RDR2のマップ全土を自由に移動可能で,各地にあるミッションや見知らぬ人の依頼を受けるなど,ストーリーモードを踏襲したような形で進めていくことになる。大きな違いは各地にほかのプレイヤーがいることで,友好的に交流できることもあれば,何かの拍子に襲われる可能性もある。GTAオンラインでいうなら「フリーセッション」にあたるだろう。
ただしシステム自体はRDR2のものを引き継いでいるので,歩いているだけでもライフやスタミナは減っていくし,馬は酷使すれば疲れ果ててしまう。となると休んだり食べたりせねばならず,狩りや調理をするうえで自分の拠点が欲しくなるわけだ。
RDオンラインではストーリーモードと同じくキャンプが可能だが,本編のキャンプがダッチギャングの大規模なものと,自分だけが使う仮設のものに分かれていたのに比べ,オンラインではそれが統合されたような中規模なものとなっている。キャンプ自体はメニューからいつでも設置可能だが,決められるのは大まかな地域だけで,実際の設営はオープニングで部下となる「クリップス」という男が有料で行う。その代わり前述のように規模はそこそこ大きく,たき火だけでなく馬をつなぐ場所やビールが用意されていたり,スタイルや施設をアップグレードできたりと,なかなかいじりがいがありそうな感じだ。
メインミッションはストーリーモードと同じく,マップに黄色いアイコンで表示され,実際にそこへ行けば引き受けることができるし,マッチングで参加することもできる。オンラインゆえにほかのプレイヤーと協力して進めることになるが,面白いのは本編と同じく選択肢が用意されていることで,指示どおりにミッションを進めるかどうかや,出てくる人物の処遇を多数決などで決めることがある。これらは展開に変化を与えたり,名誉などに影響するようだ。
見知らぬ人のミッションは放浪モードでそのまま開始され,物を運んだり人を護衛したりという比較的シンプルな仕事をすることになるが,敵NPCだけでなく,ほかのプレイヤーにも妨害される。開始から一定の時間を過ぎると周囲のプレイヤーに告知され,物資などを横取りされる可能性が出てくるのだ。感覚としては,GTAオンラインの調達ミッションに近いような印象だ。
「シリーズ」は,放浪モードから離れてレースや対戦といったアクティビティをおこなうもの。メニューから直接参加することもできるし,放浪モードのアイコンからも参加可能となっている。内容はごくシンプルな馬のレースだったり,「シュートアウト」と呼ばれるデスマッチや拠点を奪い合う「領土略奪」,徐々に範囲が狭まるエリアで戦うバトルロイヤルの「必中」など,種類は現時点でそこまで多くないが,キモは押さえている感じだ。これらは参加すれば報酬が得られるので,序盤のお金や装備が乏しいときに積極的にこなすのも悪くない。
「民警団」は最初から(常設の民警団に参加していなくても)民警団に入った状態でゲームがスタートする,少し変わったモードだ。基本的には放浪モードをベースにしているが,ミッションも民警団向けになっていてリーダー以外は引き受けられないなど,基本的にはチームプレイを楽しむためのものとなっている。
ただ,筆者が参加したときは民警団同士のドンパチがそこら中で起きており,しかも自分もほかの民警団のメンバーに発見次第撃たれるなど,かなり混沌とした状態だった。自分と同じ民警団のメンバーが犯罪を犯すと,自分も同時に指名手配になったりするので,どちらかといえば気心の知れたフレンドと民警団を組んで楽しんだ方がトラブルが少なそうだ。
また,RDオンラインでも本編と同じように銃砲店や仕立屋が利用可能で,ミッションやアクティビティで稼いだお金で装備を充実させることができる。とはいえ序盤は手が出ない価格のものも多いし,そもそも「ランク」が足りずに購入すらできないものがほとんど。最初はカタログを見ても,がっかりすることが多いだろう。
ランクはGTAオンラインのAPと同じように,経験値(XP)を溜めるとアップする仕組みとなっている。経験値は基本的にふつうにプレイしていれば,お金と同時に稼げるはずなので,無理にランクだけを上げようとがんばる必要はない。ミッションなどをこなして,着実にランクアップを目指していけばいいはずだ。
RDR2をベースに再構築されたオンラインモードに期待が高まる
ストーリーモードから大きく変更された点として,「デッドアイ」が挙げられる。本編ではランクに応じて性能が変わっていくほかに,「時間が遅くなる」という特徴的な演出があったが,オンラインではプレイヤーごとに時間を変化させることはできないので,その代わりに「デッドアイ中は設定した任意のアビリティが発動する」というものに変更されている。
具体的にはランクによってカード型のスロットが開放され,それに選んだスキルを手動ではめ込むという方式。スキルにはアクティブとパッシブがあり,アクティブは任意で,パッシブは自動的に効果が発動する。ストーリーモードのような「スローモーションな敵を一気にロックオンし,解除すると同時に瞬時にかっこよく撃ち抜く」といったことができないのは少し残念だが,ランクが上がればより強力なスキルもアンロックできるようになるかもしれない。
GTAオンラインに続く「看板タイトルのオンライン化」ということで,どのような作品になるのか期待を集めていたRDオンライン。Rockstar Gamesは今までのオンラインの経験をフィードバックしつつ,RDR2のフィールドをより生かそうとしているようで,GTAオンラインの初期の「フリーセッションですることがない」といった状態にはなっていない。地味に楽しい狩りはもちろん,突発的にイベントが起きるし,前述の見知らぬ人ミッションもその一環という感じだ。もちろん,協力コンテンツを楽しみたいなら,ストーリーミッションを進めるという手もある。
シリーズでプレイできるアクティビティの種類は,長年続いたGTAオンラインと比べるとまだそこまで多くないようだが,大人数でプレイできるチームデスマッチはシンプルで面白く,今後の充実にも当然期待できるだろう。また,あくまでβテストなので,急にサーバから切断されたり,キャンプ周りの不具合が散見されたりするのだが,これもいずれ解決していくはずだ。
PS PlusやXbox Liveゴールド メンバーシップといったオンラインサービスの使用権は必要だが,RDオンラインのβテストはRDR2を所有さえしていれば,すでに誰でも参加できる。最近になってRDR2の世界に飛び込んだ人はもちろん,少し前にモーガンの戦いに一区切りついて落ち着いた人も,ぜひプレイしてみてほしい。
「レッド・デッド・リデンプション2」公式サイト
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(C)2018 Rockstar Games, Inc.
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