プレイレポート
「Lineage M」のファーストインプレッションを掲載。確かな「リネージュ」の感触がスマホの中にあった
「Lineage M」公式サイト
4Gamer読者の中には「リネージュM」を通じて,場合によっては17年ぶりに「リネージュ」の世界に飛び込もうと考えている人もいるだろうが,かつて遊び込んでいた人こそいい意味でびっくりするかもしれない。
というのも,MMORPGのメインプラットフォームがPCからスマホに移行しつつある現代に登場した「リネージュM」は,リネージュたる“芯”がまったく変わっていないタイトルだからだ。開発版のプレイをもとに,そんな本作のファーストインプレッションを以下にお届けしよう。
ゲーム画面は2Dのクォータービューを採用
グラフィックスの雰囲気は「リネージュ」のまま
ゲームをスタートしたら,まずサーバーの選択とキャラメイクを行う。「君主」「騎士」「エルフ」「魔術師」「ダークエルフ」の中から好みの“職業”と性別を選択し,キャラ名を決めることになる。各職業の特徴は以下のとおり。
〇君主
血盟を創設できる唯一の職業。個の力はそう高くないが,パーティバフで味方を支援できる。
〇騎士
さまざまな武器を扱える前衛タイプの職業で,HPが高く打たれ強い。パーティでは前衛として活躍する。
〇エルフ
弓の扱いに長け,魔法もそれなりに扱える中衛タイプ。レベルが上がると「火」「水」「地」「風」から属性を選択できる。選択した属性によってロールが大きく変わるのも特徴だ。
〇魔術師
杖を装備して魔法を主軸に戦う後衛タイプ。範囲攻撃や回復などの便利な魔法を使えるが,MPの管理が難しい。もっとも複雑な性質を有する職業なので,ゲームへの理解がある程度進んだ人向け。
〇ダークエルフ
黒の精霊魔法によって自己強化しつつ戦うアタッカー。火力は出るが,騎士ほど打たれ強くはない。
「リネージュM」では,選択した職業によって独自のオープニングストーリーが展開するが,最初のほうで戦うモンスターが「ジャイアントスパイダー」である点は同じ。ちなみに,この巨大な蜘蛛のモンスターにトラウマ体験を思い出す人はわりと年季の入った「リネージュ」経験者だ。
リネージュMはゲーム画面を見れば分かるように,今ではクラシックスタイルと言えるグラフィックスを再現しているが,ユーザーインタフェースなどはもちろんスマホ向けに刷新されている。
キャラの移動はバーチャルパッド,目的地へのタップのどちらでも可能で,戦闘開始やクエスト目的地への移動,そしてアイテム使用に関連したオートモードはひととおり搭載されており,操作は非常に快適だった。
スキルやアイテムは,画面右下のクイックスロットにセットし,タップで発動/使用できる。クイックスロットのアイコンを下方向にスワイプ操作すると,スキル/アイテムの効果が切れたときにオートで再発動/再使用してくれるのもポイントだ。
本作には,スマホ向けMMORPG定番の「自動狩り」機能も搭載されており,体力回復のポーションをHPが何%以下で使用するか,クエストの対象であるアクティブなモンスターを優先して攻撃するか否かなど,細かなカスタマイズも可能だ。なお時間の制限はあるが,ログアウト中でも自動で狩りを続けられ,MMORPGの面倒に感じられそうな部分は最小限に抑えられている。
ストイックなゲーム性は残しつつ
プレイ序盤のモチベーションを損なわない作り
「リネージュ」と言えば,初心者は強力なアクティブモンスターの影に怯えながら,やや格下のノンアクティブモンスターをメインに狩ってちまちまレベルアップに励んだものだが,「リネージュM」はスマホ向けMMORPGということもあってか,序盤のレベリングは比較的易しめだ。
内容的にはメインストーリーを追いつつ,基本的な操作はもちろん,ステータスにポイントを割り振って成長させるキャラ育成の方法や,装備品の製作と強化,「変身」や「マジックドール」の使い方なども,チュートリアル感覚で詳しく学べる。
チュートリアルを乗り越えたら,シームレスにつながるアデン大陸を自由に冒険できるようになる。慣れた人なら狩場に出向いてレベル上げをさっそく始めてもいいが,リネージュMには経験値を効率良く稼げる「メインクエスト」が豊富に用意されているので,当面はこちらを進めていくことになるだろう。
クエストタブから確認できるこのクエストは,当該地域へボタンを押すだけで飛べて(テレポートできて),かなり便利なうえに,報酬経験値もおいしい。クエストを順番にクリアしていくだけで,ある程度までラクにレベルを上げられるはずだ。
なおクエストには,特定の条件を満たすことで報酬が得られる「業績」や,日間/週間/月間で目標を示してくれる「ミッション」なども用意されており,プレイヤーは目的を見失うことなくゲームに没頭できるようになっている。
クエストは,基本的に特定の敵を倒すことが目的となるが,当然ターゲットとなる敵はレベルに応じてどんどん強くなっていく。レベル30以降になると,デスペナルティによって経験値をロストし,運が悪いとアイテムを落としてしまうこともある。ロストした経験値とアイテムは,「アデナ」(ゲーム内マネー)を消費して復旧が可能とはいえ,万全の準備を欠かさないようにしよう。
リネージュの戦闘は,スキルやアイテムを使って自己強化バフを盛り,通常攻撃で殴るというのが基本だ。「緑ポーション」や食べ物系アイテムとエンチャント系スキル,さらに変身とマジックドールの召喚も併用してステータスを上げられる。戦闘を有利に進めるための知識として必ず覚えておこう。
主要なスキルとアイテムは,クイックスロットに入れて下方向にスワイプし,自動で発動する設定も済ませておきたい。
開発版でのソロプレイを中心として本記事を制作したので,詳しくは試せなかったが,レベル30になると「血盟」(クラン)といういわゆるギルドシステムがアンロックされる。血盟に加盟していると,将来的には城を奪い合う「攻城戦」を始めとした大人数参加型コンテンツにチャレンジできるようになるほか,血盟バフといった日常的に役立つ機能も満載。そしてなにより血盟の仲間たちの存在がアデン大陸という世界に彩(いろどり)を添えてくれるはずだ。
ファーストインプレッションは以上となる。
「リネージュM」の第一印象について,昨今のスマホ向けMMORPGと比べてグラフィックスが地味だなどと言われれば,そこは肯定せざるを得ないが,本作がMMORPG黄金期のMMORPGに限りなく迫ったタイトルであることは間違いないと感じている。
コツコツ敵を倒して経験値やお金を稼ぎ,仲間との冒険や,血盟同士による大規模な戦争も楽しめる。そんな「リネージュM」は,「MMORPGは適度な刺激があるほうが楽しい」という考えを持っている人にこそ,オススメしたいタイトルだ。
「Lineage M」(リネージュM)日本国内での配信がスタート。「リズ」の変身カードが製作できる「正式サービス記念販売パッケージ」も登場
エヌシージャパンは本日(2019年5月29日),スマートフォン向けMMORPG「Lineage M」(リネージュM)の正式サービスを開始した。これにあわせて,各種イベントやキャンペーンが開催されているほか,事前登録報酬としてゲームに役立つアイテムが受け取れる。
「Lineage M」公式サイト
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