バンダイナムコエンターテインメントは本日(2017年12月11日),12月14日に発売を予定している
「デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー」(
PS4 /
PS Vita)の
最新PVを公開した。PVには,「御島エリカ」(CV:小倉 唯)のナレーションで,本作の魅力と“恐怖”の象徴
「アルカディモン」の脅威が,7分45秒ものボリュームで収録されている。
また,その「アルカディモン」を生み出した
漫画家やぶのてんや氏へのスペシャルインタビューが公開されている。やぶの氏は,原作の井沢ひろし氏とタッグを組み,「Vジャンプ」誌上で「デジモンアドベンチャーV テイマー01」を連載していた,「デジモン」黎明期を支えたクリエイターの1人。
そんなやぶの氏に,デジモンのデザイナー
渡辺けんじ氏と本作のプロデューサー
羽生和正氏が漫画制作時のエピソードを聞いている。インタビューは,前半部分が以下のリリース文に,後半部分はデジモンのコミュニティ「
デジモンゲームコミュ」に掲載されている。
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「デジモンストーリー サイバースルゥース
ハッカーズメモリー」PV公開のお知らせ
デジモンとハッカーたちの、
消えない記憶“ハッカーズメモリー”
株式会社バンダイナムコエンターテインメントは、2017年12月14日発売PlayStation 4/PlayStation Vita「デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー」のPVを本日(2017年12月11日)公開したことをお知らせいたします。
■「デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー」PV公開!
2017年12月14日発売のPlayStation 4/PlayStation Vita(以下PSVita)「デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリー」のPVを本日公開いたしました。本PVでは、本作メインキャラクターの「御島エリカ」(CV:小倉唯さん)が、ティザーPV、CMに続き、ナレーションを担当。「オメガモン登場」に続き、“恐怖”の象徴「アルカディモン」の脅威が描かれます。
世界の危機に直面した時、彼らにできることは何なのか?現実(リアル)と電脳(デジタル)の境界にいた、ハッカーたちの物語が始まる―。
●デジモンストーリーサイバースルゥースハッカーズメモリーPV
https://www.youtube.com/watch?v=UY00gk-jgP0
恐怖の象徴アルカディモン!!フーディエのメンバーは危機にどう立ち向かうのか。 |
■『デジモンアドベンチャーVテイマー01』
やぶのてんや先生スペシャルインタビューを公開!
本日公開のPVにも登場する、「アルカディモン」を生み出した、漫画家やぶのてんや先生のスペシャルインタビューを公開。『デジモンアドベンチャーVテイマー01』の誕生秘話を、液晶玩具『デジタルモンスター』の生みの親のひとり、これまで数々のデジモンのデザインを手掛けてきた渡辺けんじ先生と『ハッカーズメモリー』プロデューサー羽生Pが直撃インタビュー。こちらも是非ご覧ください。
●やぶのてんや先生&渡辺けんじ先生スペシャルインタビュー
http://digimon-game.bn-ent.net/free/detail.php?id=7
デザイナー渡辺けんじ先生(左)と、「Vテイマー01」作者やぶのてんや先生(右) |
【デジモンアドベンチャーVテイマー01とは…】
原作:井沢ひろし、漫画:やぶのてんやのタッグで1999年より『Vジャンプ』で掲載された、「デジモン」初の漫画作品(全9巻)。デジモンテイマーの八神太一は、謎の呼び声に導かれ、異世界へ飛ばされてしまう。そこはなんとデジモンたちが暮らす「デジモンワールド」だった!!「デジモンワールド」の支配をたくらむデーモンを倒すため召喚された太一は、相棒のゼロマルとともに冒険の旅に出る!太一とゼロマルの100%タッグが紡ぐ爽快バトルファンタジー。
『デジモンアドベンチャーVテイマー01』の
誕生秘話を作者のやぶのてんや先生に、
デジモンのデザイナー渡辺けんじ先生と
『ハッカーズメモリー』
プロデューサー羽生Pが直撃インタビュー!
1999年から2003年にかけて、『Vジャンプ』で連載された『デジモンアドベンチャーVテイマー01』。『デジモン』シリーズのマンガ作品としては、記念すべき1作目となる。本作は、デジタルワールドのフォルダ大陸を舞台に、八神太一とブイドラモンの交流や成長、活躍を描く。この作品に太一のライバル、彩羽ネオのパートナーとして生み出された"アルカディモン"が、2017年12月14日発売予定の『デジモンストーリー サイバースルゥース ハッカーズメモリー』に登場する。
作中で"究極体"をも超える"超究極体"へと進化し、太一とブイドラモンを追い詰めたアルカディモン。この強敵はどのようにして生まれたのか。『デジモン』シリーズの生みの親である渡辺けんじ氏を交えて、マンガを手掛けたやぶのてんや氏に、羽生和正プロデューサーが直撃した。
【プロフィール】
写真左・渡辺けんじ氏(文中は渡辺) 写真中央・やぶのてんや氏(文中はやぶの) 写真右・羽生和正プロデューサー(文中は羽生) |
【デジモンアドベンチャーVテイマー01とは…】
原作:井沢ひろし、漫画:やぶのてんやのタッグで1999年より『Vジャンプ』で掲載された、「デジモン」初の漫画作品(全9巻)。デジモンテイマーの八神太一は、謎の呼び声に導かれ、異世界へ飛ばされてしまう。そこはなんとデジモンたちが暮らす「デジモンワールド」だった!!
「デジモンワールド」の支配をたくらむデーモンを倒すため召喚された太一は、相棒のゼロマルとともに冒険の旅に出る!太一とゼロマルの100%タッグが紡ぐ爽快バトルファンタジー。現在電子書籍にて配信中!是非チェックしてください。
【インタビュー】
●太一とブイドラモンの活躍を描いたもうひとつの『デジモンアドベンチャー』
羽生
まずは、やぶのさんが『Vジャンプ』で『デジモンアドベンチャーVテイマー01』を連載することになった経緯をお聞きしたいです。
やぶの
初めて『デジモン』に関わったのは、マンガではなく攻略本のイラストでした。
『Vジャンプ』では、かなり前からイラストのお仕事でお世話になっていたのですが、その流れで『デジモン』のマンガのお仕事を振っていただいたんだと思います。
羽生
『デジモンアドベンチャーVテイマー01』の単行本2巻には、読切作品の『C'monデジモン』が掲載されています。『デジモンアドベンチャー』の企画が生まれる前とあって、『デジモン』の設定がまだ固まっていなかったのか、マンガに登場するデジモンは今とかなりイメージが違いますよね。
渡辺
キャラクターも違っていましたからね(笑)。
羽生
これはやぶのさんオリジナルの設定なのですか?
やぶの
渡辺さんが描いたイラストはありましたが、デザインなどに関しては変えていいよと言われました(笑)。
羽生
では、基本的にオリジナルなんですね。
やぶの
そうですね。デジモンの名前や特徴は設定があったんですけど、当時、「変えちゃっていいよ」と言われたので、「じゃあ変えちゃおうかな」と。
羽生
読切作品には、デス・エアロモンやデス・メラモンといったオリジナルのデジモンが登場しますが、デス・メラモンはそのあとまったく別のデジモンとして登場するという(笑)。
渡辺
当時はメールでの確認がではなかったので、完成したものを見てこうなんるだという感じでみてました。読切は『赤丸ジャンプ』に掲載されたのですが、『デジモン』がマンガになると聞いて喜んだのを覚えています。
羽生
読切が終わった後に、『デジモンアドベンチャーVテイマー01』の連載がスタートしたのですか?
やぶの
一度別の作品を手掛けてから、『デジモンアドベンチャーVテイマー01』を描き始めました。マンガの原作を担当してくれた井沢さん(井沢ひろし氏。ライター、マンガ原作者)とは、おもしろい縁がありまして。実は、僕と井沢さんは20代前半の頃からの友人でした。別々の仕事をしていたのですが、マンガを連載することになり、原作者を紹介するよと言われて編集部でドキドキしながら待っていたら、井沢さんが現れたんです(笑)。
羽生
それは運命を感じますね(笑)。それで連載が始まるわけですが、主人公の八神太一のデザインは、やぶのさんがベースを考えられたとお聞きしています。
やぶの
中鶴さん(中鶴勝祥氏。アニメーター。『デジモンアドベンチャー』のキャラクターデザインを担当)のほうでイメージボードは描かれていたようですが、マンガを先行して連載するということで、こちらを尊重していただいて、僕がデザインしたキャラクターを採用してもらいました。
渡辺
アニメの方で検討していた主人公のイメージがちょっと弱かったんですよ。そこで、マンガが先になるので、やぶのさんと話し合って決めるのがいいんじゃないかという流れになったと思います。
羽生
太一にゴーグルをつけるアイデアも、やぶのさんが提案したんですよね?
やぶの
電子書籍の3巻に初期のラフスケッチを再掲してもらいましたが、連載をやるにあたっての見せ場として空中戦を考えていました。それで空中戦に必要なアイテムとして、太一はゴーグルをつけています。
↑太一がつけているゴーグルは祖父から譲り受けたもの |
羽生
『デジモン』の主人公はゴーグルをつけるというお約束が、ここから脈々と受け継がれていますよね。『デジモンセイバーズ』の大門大までは全員ゴーグルをつけていますから。ちなみに、太一という名前もやぶのさんが考えたのですか?
やぶの
名前は井沢さんが会議に出て、東映の方と話し合っていたと思います。
渡辺
名前は関さん(関弘美氏。東映アニメーション所属のアニメプロデューサー)が決めたんじゃないかな。全員の姓名判断をしていいかどうか調べていました。
やぶの
主人公の名前に"イチ"があったのは偶然でしたが、パートナーのデジモンは戦闘機のイメージもあって"ゼロ"を入れたいと考えていました。結果的に主人公のコンビが"0"と"1"になって、デジタルにうまくハマりました。ただ、"ゼロ"の商標が取れなかったので、パートナーのデジモンの名前を"ゼロマル"にすることになり、主人公の"1"とパートナーの"00"で、"100%コンビ"と決まっていきました。
羽生
設定がうまくハマっていったと。そう言えば、やぶのさんはブイドラモンのデザインも考えられていますよね。
やぶの
そうですね。
渡辺
ブイドラモンシリーズは、やぶのさんのオリジナルです。やぶのさんのブイドラモンが可愛かったので、『デジモンアドベンチャー02』のときにもっと可愛いキャラクターを描かないといけないなと思い、ブイモンが誕生しました。
羽生
なるほど。でも、マンガに登場するゼロマルは成熟期からじゃないですか。成長期から登場させなかったのは、何か理由があったのですか?
渡辺
当時は、成長期で戦えるデジモンがあまりいなかったといえばいなかったから。それに、マンガは太一とゼロマルだけだけど、テレビアニメは登場人物が多いから。成長期の小さな姿に戻さないと、画面に収まりきらないという問題もあったと思います。
羽生マンガには登場していませんが、やぶのさんの中にはブイモンのような、ゼロマルの成長期の姿のイメージはありましたか?
やぶの
成長期に関しては、オリジナル設定は考えていませんでした。ただ、『C'monデジモン』がベースにはなっていますので、ペットとしての犬というキーワードが生きています。それに、太一が黒いリストバンドをしていますが、これも読切作品から受け継ぎました。
羽生
けんじさんは、ブイドラモンが登場するのをいつ知りましたか?
渡辺
マンガの連載が始まる前に打ち合わせをしていましたので、ブイドラモンを知ったのはそのときです。ラフも見ましたし、井沢さんが書いたプロットも読んだはずです。当時はテレビアニメが始まるのが決まっていたので、かなり細かいところまで目を通していました。
羽生
この機会に、ブイドラモンのデザインコンセプトをお聞きしたいです。
やぶの
けんじさんのデジモンは、足がかなりがっしりとしていますが、僕は小型の肉食恐竜をイメージして描きました。もともとはモフモフした犬のイメージもあって。
渡辺
そうだよね。僕は犬と恐竜を合わせた感じなのかなと思っていました。
↑犬と恐竜のイメージを足したデザインとして生まれたブイドラモン |
羽生
ブイドラモンのデザインを考えるにあたって、けんじさんからやぶのさんにお願いしたことはありますか?
渡辺
ベルトをつけたほうがいいよとか、ちょっとしたアドバイスを送ったぐらいでほとんどないですよ。自分の中に明確なイメージがあるときは別ですが、ほかの方がデザインしてくれたデジモンに口出しはしないです。それに当時は、デジモンはこうじゃないといけないというルールなどもなかったので、描く人の個性が出てもいいと考えていました。
やぶの
自由に描かせてもらって本当に感謝しています。渡辺さんのアドバイスかどうかは定かではありませんが、犬をベースにデジモンらしさを出したほうがいいという指摘から、恐竜のイメージを盛り込んでこの形になったと思います。
渡辺
やぶのさんが描いてくれたデジモンはほかにもいますよね。エンジェモンは僕が描いていますが、進化後のホーリーエンジェモンはやぶのさんが描いてくれました。
やぶの先生デザインのホーリーエンジェモン |
やぶの
ホーリーエンジェモンはそうでしたね。
渡辺
二人で相談し合ってデザインを考えました。
羽生
ホーリーエンジェモンはマンガが先だったんですね。
やぶの
当時はデジモンの数が揃いきっていなくて。とくに初期は、わりと自由に新しいデジモンを描かせてもらいました。
渡辺
初期は、エンジェモンからホーリーエンジェモンというような、正統進化のパターンが少なかったんだよね。
羽生
デーモンもやぶのさんが生み出したキャラクターですよね。
やぶの
デザインとしてはそうですね。井沢さんとふたりでラスボスを作ろうという流れから、分かりやすくデーモンにしようと。
羽生
時系列で追っているファンの方は理解されていると思いますが、テレビアニメから入った方はなかなか知らないと思います。
やぶの
そうですよね。つい先日もインターネットの書き込みでおもしろい反応を見かけました。マンガの第一話の解説カットを見かけた方が、「なんで太一がグレイモンを倒しているんだ」と疑問に持たれていて。混乱したという意見を見て、なるほどなと。
羽生
テレビアニメだと、アグモンが進化したグレイモンは太一のパートナーですからね。テレビアニメの強敵が、マンガだといわゆるザコ敵扱いなのも驚きました。
渡辺
パートナーのゼロマルが成熟期だから、成長期から始まるテレビアニメよりも、戦う敵を強くする必要があったんだろうなと思って見ていました。
やぶの
そうですね。マンガの設定としては、液晶玩具でデジモンを育てていた人がテイマーとしてデジタルワールドに行くというのものなので、同じ『デジモンアドベンチャー』の名を関した作品とはいえ、ちょっとテレビアニメとは出発点が違うんですよね。ですから、格上と戦うことでテイマーとのコンビネーションをきわだたせるために、マンガはテレビアニメよりもワンランク上の敵と戦うようになっています。
羽生
マンガには最初のほうから、エテモンキーならぬエテモンが出てきますよね。キャラクターのイメージは、やはりマンガが先になるんですか?
Vテイマーに登場するエテモンキー
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やぶの
エテモンキーは「じつは子供となかよくなりたいデジモン」というキャラクター設定なのですが、そもそもデジモンキーというキャラクター(?)がおりまして…。
渡辺
『週刊少年ジャンプ』の『デジモン』のコーナーで、デジモンキーというキャラクターがいたんですよ。着ぐるみ姿でイベントに参加したり、地方をまわってくれたりして、精力的に『デジモン』の宣伝をしてくれていたので、感謝の気持ちを込めてエテモンとしてゲームに登場させました。それから集英社の歴代関係者を、デジモンにするという流れができました。
やぶの
初期はかなり混沌としていましたね(笑)。
渡辺
作っている側が、遊びながら作っていましたからね。アニメになるとか、マンガになるとか考えていなかったので、とにかくおもしろければいいやと。『たまごっち』のおやじっちをナニモンとして登場させていますし、モジャモンは当時の担当部署の部長の本郷さんに似てるねということで、技名の「ハングオンデス」は「本郷です」から考えています(笑)。
気になる後半のインタビューはデジモンゲームのコミュニティ「デジモンゲームコミュ」にて公開中!
(http://digimon-game.bn-ent.net/free/detail.php?id=8)