「リディー＆スールのアトリエ 〜不思議な絵画の錬金術士〜」のクローズド体験会が開催。製品相当の最新プレイアブルバージョンを約45分試遊できた

　コーエーテクモゲームスは2017年10月29日，同社が12月21日に発売予定の「リディー＆スールのアトリエ 〜不思議な絵画の錬金術士〜」（PS4 / PS Vita / Nintendo Switch）のクローズド体験会を，東京都内の同社社屋にて開催した。
　このイベントでは，事前抽選で当選した参加者が本作の最新プレイアブルバージョンを約45分間試遊できたほか，開発者へのQ＆Aコーナーも設けられた。

「リディー＆スールのアトリエ 〜不思議な絵画の錬金術士〜」公式サイト

　会場では，試遊に先駆けて「リディー＆スールのアトリエ」総合プロデューサーの細井順三氏と，同開発プロデューサーの菊地啓介氏，そしてキャラクターデザインを手がけたイラストレーターのNOCOさんが登壇。3人は，今回のプレイアブルバージョンがすでに製品相当のレベルまで仕上がっており，延期することなく発売日を迎えられそうであることを報告するとともに，ゲームのクオリティについて，ぜひ触って確認してほしいと自信を見せていた。

左から，「リディー＆スールのアトリエ」開発プロデューサー 菊地啓介氏と，同総合プロデューサー 細井順三氏

イラストレーターのNOCOさん

　試遊会は2部構成となっており，最初の30分間は本作を最初からプレイすることができた。基本的には，従来の「アトリエ」シリーズ同様の流れとなっており，ストーリーの第1話では主人公の双子，リディーとスールを始めとする登場人物の立ち位置がキャラクター同士のやり取りを通じて紹介されたり，採取や調合，バトルといったゲームの操作方法が提示されたりしつつ，やがて本作のキーとなる絵画世界の存在に迫っていく。
　とくに絵画世界のビジュアルは，現実世界とは異なるタッチで幻想的な雰囲気が美しく描写されており，本作ならではの表現となっているように感じられた。


　残りの15分では，本作の特徴となるバトルシステム「コンビネーションバトル」を体験できた。本作の戦闘はコマンド選択式のターン制バトルとなっており，前衛と後衛の二人一組のチームが最大3組参加するスタイルとなっている。バトル中は，前衛の行動後，条件を満たしていると後衛の「フォロースキル」が発動し，追撃やサポートを自動で繰り出す。

前衛が選択したコマンドに沿って行動したのち……

後衛がフォロースキルで追撃する

前衛と後衛の組み合わせに応じて，さまざまなフォロースキルが用意されている

　フォロースキルの発動条件は，キャラクターの組み合わせのほか，調合アイテムを使って特性を付与することにより，整いやすくなるという。
　こうした発動条件を満たしているかどうかは，前衛キャラクターのコマンド選択時に確認可能で，二つ以上の発動条件を満たしていることもある。どうすれば多くのフォロースキルの発動条件を満たすのかを探っていくことも，本作の楽しみの一つになりそうだ。
　また，リディーかスールが後衛にいる場合，バトル中にアイテムを調合する「バトルミックス」も使える。バトルミックスで使う「アルケウス・アニマ」は，絵画世界でしか入手できないそうだ。

発動条件を満たしていないフォロースキルは暗転表示される

　さらに，前衛と後衛の二人が協力して超強力な攻撃を繰り出す必殺技「コンビネーションアーツ」も用意されている。コンビネーションアーツは，前衛と後衛のキャラクターの組み合わせによって種類が変わり，コンビネーションゲージがMAXになると発動できる。
　このゲージは前衛が敵にダメージを与えたり，後衛がフォロースキルを使ったりすると溜まっていく。敵が弱いとゲージが溜まりきる前に倒してしまうことが多いので，コンビネーションアーツは主にボスなどの強敵相手に使うことになるだろう。

今回は，スールとマティアスのコンビネーションアーツ「全力全開ガンプレイ」を確認できた。スールは拳銃，マティアスは剣を構えて縦横無尽に攻撃するという技だ

　Q＆Aコーナーでは，本作のPS Vita版やNintendo Switch版の仕上がりを確認できる映像を近日公開予定であるという発表も行われた。
　また本作のDLCに関しては，発表済みのコスチューム特典のほか，従来の「アトリエ」シリーズに見られたような展開も検討しているとのこと。こちらは続報に期待したい。
　さらに「不思議」シリーズで大変だったこととして，NOCOさんから「ソフィーのアトリエ」の主人公・ソフィーのキャラクターデザインが難航し，何回もリテイクが繰り返されたというエピソードも明かされた。その中には王女風や魔法少女風のデザインもあったという。

会場には，本作の「アトリエ20周年ボックス」および「プレミアムボックス」の同梱グッズや，店舗限定特典が展示されていた

　イベントのエンディングでは，登壇した3名が会場に足を運んでくれた参加者にあらためて感謝の意を示した。最後に菊地氏が，「前作『フィリスのアトリエ』では新しいチャレンジとして“冒険感”を重視しましたが，今回は原点に帰り，最小限のゲームサイクルからいろんなストーリーを拡大していくような作りになっています。ほっこりした日常感と，ドキドキする冒険感の双方を味わえる仕上がりとなりました。12月21日に必ず皆さんのお手元にパッケージを届けられるようにいたしますので，ぜひ期待してください」と語って，イベントを締めくくった。

「リディー＆スールのアトリエ 〜不思議な絵画の錬金術士〜」公式サイト