プレイレポート
新基板&新筐体で今秋稼働。「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2」の注目ポイントをプレイインプレッション&インタビューで紐解く
なお,今回の体験会に用意されていたバージョンは,5月12日と13日に東京ガリバー松戸店,namco大阪日本橋店にて実施されるロケテストと同じものだ。興味のあるプレイヤーは会場に足を運んでみてほしい。
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「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス2」公式サイト
8年ぶりの完全新規基板により,フルHD化を実現
2010年の初代「EXVS.」稼働以来(前身となる「機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン」は2001年に稼働),同シリーズは定期的に新作がリリースされている。今回の「EXVS.2」において特筆すべきポイントは「新基板の採用」により,筐体とライブモニターがフルHDに対応した点だ。
2対2で戦うチーム戦,相手のモビルスーツを撃墜して戦力ゲージを削り合う,といった基本ルールは従来のシリーズタイトルと同様だ。また,「EXVS.」らしいスピーディな攻防や,モビルスーツの軽快な動きといった特徴も健在。「弾速の速い射撃攻撃をブーストダッシュやステップといった移動テクニックを駆使して回避しつつ,派手で威力の高いビーム攻撃や格闘攻撃のコンボを叩き込む機会をうかがう」というプレイスタイルが基本になる。
もちろん,機体によっては攻撃後の硬直やステップの距離,スピードなどに細かい調整が加えられるそうだが,「従来の操作感覚で超キレイなグラフィックスの『EXVS.』が遊べる!」といった印象を受けた。
「EXVS.2」の対戦が大きく変わるとしたら,それは試合中に溜まるゲージを消費して発動する切り札「バーストシステム」に追加された「モビリティバースト」と「リンケージバースト」の存在によるものだろう。これらの効果や使いどころを大石氏と大久保氏に説明してもらったので,後半のインタビューをチェックしてほしい。
また,ロケテスト版とは思えないほどのモビルスーツのボリュームにも驚かされた。「EXVS.2」は“36作品から160機以上”のモビルスーツが参戦することが明らかになっているが,ロケテスト版では70機以上のモビルスーツが選択可能だ。コスト帯や機体のタイプ(射撃 or 格闘)も絶妙にバラけていたので,ロケテストといえどもじっくりとチーム戦略を立てながら楽しめる。
プロデューサーに聞く「EXVS.2」の注目ポイント
よろしくお願いします。
さっそくですが,「EXVS.2」に採用される新基板について教えてください。
大石氏:
無印の「エクストリームバーサス」から数えると,8年ぶりの基板変更になりますが,スペックの違いで表現できるものが大きく変わりました。従来の基板はPS3と互換性があるものですが,今回の基板はPS4に相当するスペックを持っています。それにより,グラフィックスのフルHD化が実現できました。
4Gamer:
より精緻なグラフィックスと,快適なネットワーク対戦の環境。これらの両立が簡単になったという感じでしょうか。
大久保氏:
決して簡単というわけではありませんが(笑)。スペックのなかで攻められるところは攻めていかないと進歩がありませんから,今回は完全新規のオリジナル基板を使って高いレベルで両立させることを目指しています。
4Gamer:
ゲームシステムでは2種類のバーストが追加されました。それぞれの効果を教えてください。
大石氏:
モビリティバーストは使ってもらえれば,すぐに違いが分かると思います。とにかく移動スピードが速くなります。従来のシリーズ作品では「ファイティングバースト」が最も移動スピードが速かったのですが,それ以上になります。
ほかのバースト(エクステンド,シューティング)中のスピードを1だとしたら,ファイティングは2,モビリティは3というイメージですね。
大久保氏:
ブーストの消費量や移動スピードの上昇率などは今後の調整で変わる予定ですが,モビリティバーストを追加した意図としては,コスト帯によって生じる「足回りの差分」を小さくすることがあります。
これまではバーストを発動しても,1500コストの機体が3000コストの機体を追い切るのは難しかった。しかし,モビリティバーストを使えば,3000コストの機体に追いつくことができるようになります。火力の底上げは期待できませんが,「機動力を使った攻めが可能になるバースト」という立ち位置ですね。
大石氏:
プレイヤーのスキルがダイレクトに反映されるバーストになると思います。
大久保氏:
一方,リンケージバーストは自分の弾数やブーストの回復に加えて,味方のEX ゲージも上昇するところが最大のトピックです。例えば,味方が敵に囲まれている状況でも,リンケージバーストを使ってあげることで,味方が不利な状況を改善することができます。これなら窮地から脱したり,戦況をひっくり返せるかもしれません。
あとはコスト帯にも結構,影響を与えます。これまでコスト3000の機体は1試合で2回しかバーストできなかったのが,リンケージバーストの補助があれば3回発動できるかもしれない。そうなるとコストの組み方(チーム編成)も変わってくるでしょうね。「EXVS.2」では味方のEX ゲージが表示されるようになりましたので,「EXVS.2」ならではの戦略やセオリーが生まれると考えています。
大石氏:
「EXVS.2」では機体と機体の組み合わせだけでなく,「どのバーストを選び,どう試合を運んでいくのか」ということもチーム編成を考えるうえでのポイントになると思っています。パートナーと話し合って,いろいろな攻め方を考えてもらえると嬉しいです。
4Gamer:
対戦に大きな影響を与えそうですね。
大久保氏:
各バーストの効果等はロケテストの結果も参考にしつつ,稼働まで調整を続けるつもりです。各バーストの強みを残し,最良のバランスを追求していきます。
4Gamer:
既存のモビルスーツには新技が追加されるそうですが,「マキシブーストON」で使える技と入れ替わる形でしょうか。それとも,特殊射撃や特殊格闘のレバー入力技が増える形でしょうか。
大石氏:
機体によって,さまざまな形で入っています。
ただ,「EXVS.2」は稼働時点で160機以上のモビルスーツが使用可能というボリュームなので,いきなり全部というわけにはいかないと思います(笑)。機体の使用率や対戦環境に応じて,随時,手を加えていく形になるでしょう。
4Gamer:
160機以上ということは,前作のモビルスーツはほぼ継続参戦すると考えていいでしょうか。
大久保氏:
そうですね。現在稼働中の「マキシブーストON」で選択可能なモビルスーツのほとんどが,「EXVS.2」でも選べるようになっています。エクストラ機体については,稼働後のアップデートでの対応を検討しています。
4Gamer:
最初から160機以上が選べる状態というのは,かなり異例というかシリーズ初の試みですよね。
大石氏:
はい。これまでは基板が変わるとモビルスーツは減っていたのですが,「EXVS.2」では最初から従来の機体で遊んでもらえることに注力しています。ユーザーさんにとっては「どうしてあの機体,あの作品が入ってないの?」という点が重要だと思いますから。最終的には「マキシブーストON」を上回る機体数になるように開発を進めている状態です。
4Gamer:
今回のロケテストでは新規参戦となるモビルスーツ3機が選択可能です。いずれも格闘タイプですが,何か意図があるのでしょうか。
大石氏:
これはたまたまですね(笑)。
大久保氏:
制作の順序だったり,ボイスの収録状況だったりといった理由から,今回はこの3機になりました。
4Gamer:
今回,「EXVS.2」をプレイして追加バーストの可能性がまだ底知れないと感じました。開発陣の想定を超える“ヤバいテクニック”がいきなり生まれる予感がします(笑)。
大石氏:
「なるほど!」と思える楽しいテクニックだと良いですね(笑)。調整は大変ですが,頑張っていきます!
大久保氏:
「EXVS.」シリーズは長期にわたり,プレイヤーの皆さんに楽しんでいただいています。「マキシブーストON」も稼働から2年以上経っていますが,今も引き続きプレイしていただき,本当にありがたいですね。
「EXVS.2」は「マキシブーストON」のアップデートと同時に開発を進めているので,かなり大変ではありますが,引き続きプレイヤーの皆さんに長期間,楽しんでもらえる製品にしていきたいと思います。
4Gamer:
とても期待しています。本日はありがとうございました。
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