連載
「そうだ アニメ,見よう」第72回は伏瀬氏原作の「転生したらスライムだった件」。最弱のモンスターによる異世界建国ファンタジー
小説投稿サイト「小説家になろう」で歴代トップクラスのPV数を稼いだ,伏瀬氏原作のライトノベル「転生したらスライムだった件」(GCノベルズ/既刊13巻)。その人気を受け,コミック化はもちろん,スピンオフ作品「転生したらスライムだった件 魔物の国の歩き方」やスマホ向けアプリ「転生したらスライムだった件 〜魔国連邦創世記(ロードオブテンペスト)〜」(iOS / Android)など,多数のメディアで展開している作品だ。
というわけで,「そうだ アニメ,見よう」第72回は,伏瀬氏が発表した同名小説のコミカライズをアニメ化した「転生したらスライムだった件」。アニメーション制作はエイトビット,シリーズ構成は筆安一幸氏,監督は「IS〈インフィニット・ストラトス〉」や「ナイツ&マジック」の菊地康仁氏が務めている。
「転生したらスライムだった件」
ヴェルドラは,勇者によって洞窟内に封印されていたが,リムルは転生したときに身に付けたスキル“捕食者”で封印ごとヴェルドラを体内に取り込み,洞窟を出ることを決意する。
洞窟を出たリムルは,ジュラの大森林で,牙狼族に襲われていたゴブリン達を救い,両種族を治めることになる。彼らに名前を与えたリムルは,新たな村づくりを開始した。
そんなある日,洞窟周辺の調査を依頼された冒険者達がリムルの前に現れる。その中には,リムルと同じ世界から呼び出された召喚者のシズ(CV:花守ゆみり)が同行していた。炎の精霊であるイフリートを体に宿しているシズはかつて“爆炎の支配者”と呼ばれる有名な冒険者だったが,力が衰えて精霊を制御できなくなっていた。
そしてリムルは,ついに暴走を始めたイフリートをなんとかシズから引き剥がすことに成功するが,シズの余命は尽きかけていた。
“なろう系”小説の中で,最大派閥となるのが「異世界に転生して第2の人生を歩む」,いわゆる“転生もの”と呼ばれるジャンルだ。本作は,その中でも人間以外のものに転生する作品の代表とも言える存在で,本編が完結した現在でもPVランキングのベスト5にランクインするほどの人気を獲得している。
主人公は,ファンタジーRPGでお馴染みのスライム。某RPGでは最弱の存在をなぜ主役に据えたのか,疑問に感じる人もいると思うが,原作者の伏瀬氏によると「ファンタジー世界において最も身近な存在である魔物を描きたかった」とのこと。
見た目はどう見ても某大作RPGのそれだが,さまざまなスキルを得て成長していく |
本作の魅力のひとつに,最弱と認識されているモンスターがどんどん新たな能力を獲得して,魔王のように強力な敵と渡り合うという“成長のカタルシス”が挙げられる。作中で何度も「たかがスライム」と侮られるリムルが,強敵達を打ち負かしていく様はなかなか爽快だ。
伏瀬氏の思惑がどの辺りにあったのかは分からないが,結果として最弱のスライムを主人公にしたのが功を奏したと言えそうだ。ポヨポヨとしたスライムの可愛らしい外見も人気の一因だろう。
愛らしい姿に女性人気も高いリムル。だれか助けてあげて! |
小説版とコミック版を融合したシナリオが展開
アニメ版では,小説版とコミック版の物語を融合させ,さまざまな補完をアニメオリジナルとして挿入している。リムルのスキルのひとつ“大賢者”や,原作では単なるナレーションだったスキル獲得のシーンもエフェクトつきの図解を挿入。見た目でどんなスキルを得たのか分かりやすく解説されているので,初見の視聴者も混乱することなく物語に没入できるというわけだ。
そして,序盤の山場となるシズの過去のエピソードをボリュームアップして,より彼女に共感できるように演出されていたのに驚かされた。このエピソードにより,今後のリムルの方針がより明確になっているので,かなりの良改変だったと思う。ちょっぴりホロッとさせられました。
テンポのいいシナリオと戦闘シーンが魅力
本作は全24話での放送がアナウンスされており,かなり余裕を持ったペースで物語が展開している。昨今の1クールで完結するシナリオに慣れた人には若干スローテンポに感じるかもしれないが,本作は登場キャラクターがかなりの人数になるので,彼らのキャラクター性をつかむにはこれぐらいが丁度いいのかも。
また,本作の見どころのひとつとなる戦闘シーンが要所に挿入されているので,異世界ものにありがちな説明シーンばかりで飽きてしまうということもない。もちろん,その戦闘シーンも「IS〈インフィニット・ストラトス〉」など数多くのアクションものを手がけたエイトビットが丁寧に仕上げているので,肩すかしをくらうこともなかった。
とくに第7話のイフリート戦は必見。全体を通して手堅いというよりも,“スキ”がない完成度と言えるだろう。
体に宿したイフリートが暴走してしまうシズ |
2019年1月から第2クールがスタートし,原作ファンにもお馴染みのキャラクター達が出揃ってきた。大鬼族(オーガ)のベニマル(CV:古川 慎)やシオン(CV:M・A・O)らがリムルの配下に加わり,第16話ではミリム(CV:日高里菜)をはじめとした魔王達も顔を見せている。
今後,彼女ら魔王達がリムルに対してどのようなアクションを起こすのかが物語のキーポイントとなりそうだ。
なお,第24話はシズとディアブロ(CV:櫻井孝宏)の邂逅を描く,伏瀬氏書き下ろしのオリジナルストーリー「外伝:黒と仮面」,そして翌週には閑話「ヴェルドラ日記」の放送が予定されている。小説にもコミックにも存在しない物語が展開されるとのことなので,お見逃しなく。
TVアニメ「転生したらスライムだった件」公式サイト
TVアニメ「転生したらスライムだった件」公式Twitter
放映データ |
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2018年10月〜2019年3月まで |
全24話 |
キャスト | |
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リムル:岡咲美保 | 大賢者:豊口めぐみ |
ヴェルドラ:前野智昭 | シズ:花守ゆみり |
ベニマル:古川 慎 | シュナ:千本木彩花 |
シオン:M・A・O | ソウエイ:江口拓也 |
ハクロウ:大塚芳忠 | リグルド:山本兼平 |
ゴブタ:泊 明日菜 | ランガ:小林親弘 |
トレイニー:田中理恵 | ミリム:日高里菜 |
スタッフ |
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原作:川上泰樹・伏瀬・みっつばー『転生したらスライムだった件』(講談社「月刊少年シリウス」連載) |
監督:菊地康仁 |
副監督:中山敦史 |
シリーズ構成:筆安一幸 |
キャラクターデザイン:江畑諒真 |
モンスターデザイン:岸田隆宏 |
美術監督:佐藤 歩 |
美術設定:藤瀬智康、佐藤正浩 |
色彩設計:斉藤麻記 |
撮影監督:佐藤 洋 |
グラフィックデザイナー:生原雄次 |
編集:神宮司由美 |
音響監督:明田川 仁 |
音楽:Elements Garden |
アニメーション制作:エイトビット |
■Blu-ray&DVD情報
【発売日】
2019年1月29日
【価格】
Blu-ray特装限定版:18,000円+税
DVD通常版:5,400円+税
【内容】
Blu-ray特装限定版:BCXA-1411/166分[本編142分+特典24分]/リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD50G/16:9<1080p High Definition>・特典一部16:9<1080i High Definition>
DVD通常版:BCBA-4931/(予)70分/ドルビーデジタル(ステレオ)/片面1層/16:9(スクイーズ)/ビスタサイズ
※以降、Blu-rayは隔月発売/全4巻。
※特装限定版は予告なく生産が終了する場合があります。
※以降、DVDは毎月発売/全8巻。
※レンタルDVDも同時発売されます。
【発売・販売元】
バンダイナムコアーツ
【Blu-ray特装限定版特典】
●封入特典
原作・伏瀬書き下ろし小説を収録した特製ブックレット(50P予定)
アプリゲーム限定シリアルコード(【装備製造】希少素材セット×1、Blu-ray&DVD購入者限定スカウトチケット×2)
●音声特典
第6話オーディオコメンタリー
[出演]岡咲美保(リムル役)、豊口めぐみ(大賢者役)、花守ゆみり(シズ役)、泊明日菜(ゴブタ役)
●映像特典
・PV・CM集
・第1話・第2話 先行上映会舞台挨拶映像
[内容]2018年9月17日にバルト9にて行われた第1話・第2話 先行上映会キャスト舞台挨拶をダイジェストで収録。
●仕様(敬称略)
キャラクターデザイン・江畑諒真描き下ろし収納BOX
漫画原作・川上泰樹描き下ろしデジジャケット
【DVD通常版特典】
アプリゲーム限定シリアルコード(Blu-ray&DVD購入者限定スカウトチケット×1)
※アプリゲーム限定シリアルコードは、『転生したらスライムだった件〜魔国連邦創世記(ロードオブテンペスト)〜』で使用できるコードです。
(C)川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
- 関連タイトル:
転生したらスライムだった件 〜魔国連邦創世記(ロードオブテンペスト)〜
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(C)川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会 (C)Mobcast Games Inc.
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