インタビュー
「フードファンタジー」はグルメによるグルメのための料理擬人化ゲーム。FUNDOLL GLOBAL CEOのShannon Zhou氏にインタビュー
FUNDOLL GLOBALが贈る本作は,料理を擬人化したキャラクター“食霊”と共に,世界を脅かす堕神(おちかみ)に立ち向かうグルメ擬人化RPG。スマホRPGらしいバトルの要素だけでなく,レストランを経営するシミュレーション要素も併せ持つタイトルとなっている。
すでに20以上の国と地域で配信されている本作が日本に進出するということで,東京ゲームショウ2018の会期中に,FUNDOLL GLOBAL CEOのShannon Zhou氏にインタビューを行う機会に恵まれた。本作が生まれた経緯や,グローバル展開の手応えについて聞くことができたので,その内容をお伝えしよう。
[TGS 2018]一目見て,さんまの塩焼きに惹かれてしまった――スマホ向けRPG「フードファンタジー」で,おなじみの料理達と冒険に出てみた
2018年秋に配信開始予定のグルメ擬人化RPG「フードファンタジー」が,東京ゲームショウ2018のFUNDOLL GLOBALブースにプレイアブル出展されていた。たい焼きやさんまの塩焼き,桜餅などのさまざまな料理が擬人化されていると聞き,どんなゲームなのか確かめるべく試遊してみた。
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。2018年10月にリリース予定の「フードファンタジー」についてお聞きする前に,まずFUNDOLL GLOBALについて簡単に教えていただけますか。
FUNDOLL GLOBAL CEO Shannon Zhou氏(以下,Shannon Zhou氏):
弊社は創立4年目になる中国のゲーム会社で,社員数は現在80名ほどです。メンバーはみな日本の文化が好きなこともあり,今回の来日で初めて東京ゲームショウに出展しました。ブース内でプレイアブル出展している「フードファンタジー」は,そんな私たちが心を込めて制作したゲームです。
4Gamer:
「フードファンタジー」は“料理の擬人化キャラ”や“RPG+経営シミュレーション”などユニークな要素が目立ちますが,この企画が生まれたきっかけはなんだったのでしょうか。
Shannon Zhou氏:
弊社のメンバーは食べ物が大好きなグルメばかりです。メンバーの食べ物好きが高じて,いつか料理を題材にした作品を作ろうと構想を練っていたんです。その中で食べ物,グルメといったら“レストラン”の要素がピッタリだろうと,レストランを運営する経営シミュレーションのシステムを盛り込むことになりました。経営シミュレーションだけを楽しめるゲームは世の中にたくさんありますが,経営シミュレーションとバトルの両方を楽しめるゲームはあまり多くありません。ですので,私たちはその2つの要素をひとつのゲームに凝縮させ,「フードファンタジー」を制作しました。
4Gamer:
すでにグローバル展開が行われている「フードファンタジー」ですが,これまでの展開をとおして,どのような手応えを感じていますか。
「フードファンタジー」は20以上の国と地域で,App StoreとGoogle Playのオススメアプリに選ばれています。両社からこのような高い評価を得られて大変光栄です。
セールス面も安定していて,セールスランキングでも上位にランクインしています。さまざまな国や地域のユーザーに愛されている作品だとも感じていて,アメリカ,韓国などでもたくさんのファンアートや同人作品が生まれているんですよ。ユーザーたちが作品を愛しているからこそ,こういった作品が生まれるのだと感じています。
4Gamer:
国や地域を問わず愛されているんですね。ちなみに,とくに人気が高いのはどのキャラクターなのでしょうか。
Shannon Zhou氏:
「紅茶」と「麻辣(マーラー)ザリガニ」はどの国や地域でも人気が高いですね。
4Gamer:
ユーザーたちは食霊として登場するキャラクターのどんな部分に惹かれていると思いますか。
Shannon Zhou氏:
ユーザーたちは絵柄のかわいらしさやかっこよさだけでなく,キャラクターのバックボーンにも惹かれているようです。例えば,「さんまの塩焼き」はその絵柄がかっこよさから女性の人気を得ていますが,彼の顔になぜ傷があるのか,その設定にも興味を持ってくれています。
4Gamer:
なるほど。
Shannon Zhou氏:
あとは,「コーヒー」と「チョコレート」を例に挙げると,この2人はゲームにおいて連携スキルが存在していたり,ローディング中に2人のイラストが表示されるようになったりしていて,それらを見たユーザーたちはコーヒーとチョコレートはどのような関係性なのか,想像をかき立てられているそうなんです。キャラクター同士の関係性は,ユーザーの間でしばしば話題に上がっていますね。
個々の魅力だけでなく,キャラクター同士の関係性も注目されているわけですね。現時点で「たい焼き」「さんまの塩焼き」「さくら餅」など,日本人にもおなじみの料理が多数登場しますが,こういった料理のチョイスはどういう基準で行われているのでしょうか。
Shannon Zhou氏:
選定の基準は,まず一般的に好まれていてポピュラーな食べ物であること。そして,国や地域の特色を感じさせるものを選んでいます。例えば日本だったら,和の雰囲気を感じさせる料理を優先的に擬人化しています。
4Gamer:
リリースする国や地域に合わせてカルチャライズの一環で料理を増やすこともあるのでしょうか。
Shannon Zhou氏:
そうですね。韓国版を出したタイミングでは,韓国料理の擬人化キャラクターを増やしました。現状でも日本でおなじみの食べ物や飲み物の擬人化キャラクターはいますが,日本でのサービス開始後はより日本ならではのキャラクターを生み出したいですね。
4Gamer:
追加するとなった場合,具体的にどの食べ物を擬人化するのでしょう?
Shannon Zhou氏:
計画中のものですと,「すきやき」と「おせち」です。
4Gamer:
確かに日本らしいですね(笑)。では日本展開において,特定の食品メーカーや飲食店とコラボする可能性はあるのでしょうか。吉野家の牛丼や日清食品のカップヌードルなど,コラボ先の候補は豊富にありそうですが。
可能性としてはありますね。今まさにコーヒーメーカーとのコラボ企画を進行しています。あとは,お声がけしている最中ではありますが,吉野家さんとも何かできたらいいなと。
4Gamer:
それは楽しみですね。日本では2018年9月5日から「フードファンタジー」のクローズドβテスト(以下,CBT)が実施されましたが,テスターからの反応はいかがでしたか。
Shannon Zhou氏:
まず,CBTを通じて日本版における問題点や課題が見えました。CBT中に発覚したバグや不具合はCBT中に随時対応していたのですが,ゲームがそんな状況でも日本のユーザーは熱心に遊んでくれましたし,私たちにかけてくれる言葉がとても温かいと感じました。開発・運営チームは,ゲームの更新やバグ調査,修正を夜遅くまで対応していることもあって,そういった姿を見たユーザーからは「体調を崩さないように気をつけてください」とメッセージをくれるんです。そんなユーザーたちの反応に,私たちはとても温かい気持ちになりました。
4Gamer:
CBTのフィードバックの中で,とくに目立っていたポジティブな意見も教えてください。
Shannon Zhou氏:
キャラクターがとてもいいと評判でしたね。本作では日本の一流声優を起用していて,ユーザーたちはこのキャラのこの声がいいとフィードバックを送ってくれていましたし,絵柄に対しても非常に良い評価をいただきました。ゲーム性についても,経営シミュレーションとバトルの組み合わせが面白いと,多くのコメントをもらいましたね。
4Gamer:
昨今日本では,「ドールズフロントライン」「アズールレーン」をはじめとする中国産ゲームが存在感を増してきていますが,この市場の動向をどのように感じていますか。
Shannon Zhou氏:
各国のゲームが日本に進出することで,国産のゲームだけでなく中国や韓国,もしくはそのほかの国々の作品をプレイできる状態になっているわけですから,市場的にもユーザー的にも良い刺激になっているのではないでしょうか。私たちは「フードファンタジー」を広めるために,日本進出で成功を収めたタイトルを分析する勉強会に参加し,それらのゲームの分析を行っています。
日本だけでなく,アメリカや中国にも素晴らしいゲームがたくさんあります。お互いの国のゲームが進出し合うことで刺激を得られ,ゲームの質はさらに高まっていき,いずれ“ゲームの国籍”が消えていくのでは,とも感じていますね。
4Gamer:
日本展開に関する発表が行われる前から,「フードファンタジー」に注目しているゲーマーがたくさんいます。そんなゲーマーに向けてメッセージをお願いします。
Shannon Zhou氏:
食べ物が好きな“グルメなユーザー”たちが,このゲームをプレイして好きになってくれたら嬉しいです。このゲームで何か不具合や良くないところを見つけたら,ぜひ気軽に連絡してください。私たちはみなさんの意見をしっかりと受け止めて,このゲームをもっと素晴らしいものにしてお届けしたいと思っています。
4Gamer:
2018年10月のサービス開始を楽しみにしています。ありがとうございました。
「フードファンタジー」公式サイト
「フードファンタジー」事前予約ページ
「フードファンタジー」事前予約ページ
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(C)2014-2018 FunToy Game,LTD.
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