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[JAEPO2019]新作アーケードゲーム「クロノレガリア」の正式稼働日は2019年2月21日。対戦の面白さが凝縮された「ノンジャンルバトル」とは
なお,本作のステージイベントもJAEPOで行われており,その場で稼働日が2019年2月21日になると発表されている。
「クロノレガリア」公式サイト
クロノガリアは,公式サイトで「ノンジャンルバトル」と大々的に打ち出されている。なんとも内容を想像しにく文面だが,大枠ではRTS(リアルタイムストラテジー)に分類できるだろう。プレイヤーは「クロノス」と呼ばれる時を司る神となり,ファイターやクレリック,ウィッチといったユニットにリアルタイムで指示を出し,対戦相手のクロノス撃破を目指していく。
自動的に前進していくユニットよって相手の本体を攻撃,撃破を狙うという流れは既存のゲームに当てはめれば「クラッシュ・ロワイヤル」などが近い。だが,ベースになっているルールこそ共通項が見出しやすい程度であって,ゲーム性,プレイフィールはまったくの別物だ。まずは本作のゲームシステムについて解説していこう。
プレイヤーは,最初に6クラスの「ユニット」から4クラスを選出し,各々のクラスに6枚のカードからなる「デッキ」をセットすることになる。
カードにはユニットたちをフィールドに出撃させるための「武器」,戦闘補助やダメージ効果など豊富な種類を持つ「魔法」と「道具」の3種類があり,各クラスが持つカードはクラスごとの特色が色濃く反映されている。カード種別の詳細は以下のとおりだ。
・武器カード
武器カードを使用することでユニットをフィールドに出撃させられる。武器カードには攻撃力と移動力が設定されているほか,さまざまな効果を持ったものも存在する。また,ユニットのレベルが4以上にならないと使用できない強力な「神器」カードも武器カードに分類される。
・魔法カード
使用後,カードごとに指定された詠唱時間が経過したのちにさまざまな効果が発動する。レーンを進行中でも使用可能だが,戦闘中には使用できない。拠点に待機中のユニットで詠唱を行う場合,いずれかのレーンのもっとも手前に降りて詠唱を開始し,魔法が発動すると拠点に戻っていく。
・道具カード
使用すると即座に効果が発動する補助カードだ。戦闘中に使用できないのは魔法カードと同じだが,効果発動までにラグがない分,魔法カードと比較してコストが割高になっている。
JAEPOに出展されていたものはすべてのカードを使用できる状態になっていたが,本来のゲームプレイでは対戦を行うごとにリザルト画面でカードを1枚入手するほか,ホーム画面のショップでカードを購入できる「カード召喚」を行って,カードを手に入れていく。
また,重複したカードは分解を行うことで召喚補助チケットに変換でき,補助チケットを5枚集めることでカード召喚を1回行える。
ここからは,対戦の流れを紹介しよう。各プレイヤーは対戦開始前にゲーム中に1度だけ使える強力な切り札的システムの「レガリア」を4種類から1つ選択する。
レガリアは対戦中に溜まっていくレガリアゲージが一定値を超えた段階で使用可能になり,必要なゲージ量はレガリアごとに設定されている。
対戦のフィールドとなるのは5マスからなる5つのレーンで,各ユニットのデッキから武器カードを選択することで指定したレーンにユニットを降ろすことができる。
各レーンにはボーナス効果を得られるマスが隠されている場合があり,このマスに先に到達したユニットのみ,その恩恵を受けられる。確認できたボーナス効果は以下の3種類だ。
ボーナスマスの内容一覧
・攻撃力+20
・鉄壁I(戦闘時の被ダメージを割合カット)の付与
・移動力+1
各カードを使用するためのMP,補充されるカードのストックは時間経過で増えていくが,手札のカード1枚を1MPに変換することも可能。また,各ユニットは道具以外のカードを使用したり,戦闘,またはプレイヤーアタックを行うことで経験値を獲得し,経験値が一定量溜まることでレベルアップを果たす。
レベルが上がると最大HPが増加するほか,レベル4に到達することで各クラスが持つ強力な武器カードである「神器」の使用が解禁される。
武器カードを装備してレーンに降りたユニットはそれぞれに指定された移動力ごとのカウントが経過すると1マスづつ自動で進んで行く。武器カードを装備した相手ユニットとかち合うと3カウント後に戦闘が始まる。
戦闘時は同時に攻撃力分のダメージを与えあい(スキル:先攻を持つ場合を除く),決着がつかなかった場合は再度3カウントの準備期間を経てHPが0になるまで激突を繰り返す。戦闘に勝利したユニットは1マス前進し,敗北した,または相打ちになったユニットは戦闘不能となり15カウントの間,一切の行動を封じられる。
ユニットが相手の拠点に到達するとクロノスに攻撃し(プレイヤーアタック),攻撃力とほぼ同等のダメージ(乱数で多少上下する模様)を与えて拠点へと瞬時に帰還する。プレイヤーアタックを行ってクロノスのHPを0にした時点で勝利となるが,制限時間内に決着がつかなかった場合は,クロノスの残りHPが多いプレイヤーの勝利となる。
また,対戦の残りカウントが50になっても勝敗がついていない場合,それぞれの拠点にもっとも近いマスが1つ削られる。そして各レーンのマス数が3になると,カードストックが溜まる速度,MPの増加速度が上昇する「クライマックスタイム」に突入する。
クライマックスタイムに入ると状況が目まぐるしく変化していくので,より正確な判断が求められる。実際にプレイした筆者の所感では,人間が処理できるキャパシティを超えているのではないかと思うほどの情報が画面にあふれるため,あえて対応を放棄する局面を作るという選択も必要に思えた。
とはいえ,もちろんより多くの局面に対応できたほうがゲームを優位に進められるのは間違いない。カードの巡りにこそ多少の運が絡むが,その他の部分はプレイヤーの実力勝負。そのシビアさこそが,本稿の冒頭で本作をガチ志向のゲームとした理由だ。
各クラスの特徴について
本作には全クラスで共用できるカードは存在せず,すべてのカードがいずれかのクラスに所属している。クラスごとに特定の方向性を持つのは先に触れたとおりだが,以下ではその特徴を紹介していく。
・ファイター
もっともオーソドックスなクラスで,攻撃力を増加させるバフを豊富に揃える。その攻撃力はユニット同士の戦闘のほか,プレイヤーアタック時のダメージにも直結するためさまざまな局面で役立つだろう。
・ハンター
他のクラスよりも移動力が高く,すばやくレーン内を進行できる。ユニットの移動力を加速させるカードを持つほか,フィールドの敵ユニットに直接ダメージを与えたり,クリティカルの発生確率を高めたり,プレイヤーアタック時のダメージを増加させたりできる。デッキ構築次第で多彩な役割をこなせるクラスだ。
・クレリック
ユニットのHPを回復させることが得意なクラスで,カードストックが溜まる速度を一定時間上昇させる効果や,各ユニットに直接経験値を付与する効果も持つ。初期HPが低く,武器カードが戦闘を有利に進める効果を持たないため,フィールドでの戦闘には不向きだ。
・ウィッチ
敵ユニットの攻撃力や経験値を減少させることができる,敵弱体化(デバフ)が得意なクラス。デバフのほかにも相手ユニットに直接ダメージを与える魔法カードを持ち,なかには拠点で待機中の相手ユニットにもダメージを与えられるものも存在する。HPが低く戦闘が苦手なのはクレリックと同様だが,被撃破時に相手にマイナス効果を与えられる。
・ナイト
初期HPが高く,戦闘時に相手ユニットからの被ダメージを減少させる効果の「鉄壁」が代名詞のクラスだ。フィールドに降りての戦闘が得意な反面,すべての武器の移動速度が遅い。なお,MPをプラスしたり,MPの増加速度を早める補助効果も持っている。
・ウィザード
ユニットの配置に関与できる特異なクラスで,レーンを進行/後退させたり自ユニットをほかのレーンに転移させられたりするほか,自他のユニットを拠点に戻すこともできる。一度交戦すると拠点に帰還する効果が付随した武器カードが多いため,プレイヤーアタックにつなげづらい。総じて遅延と戦闘回避に優れたクラスといえるだろう。
ストーリーモードで基本ルールを学べる
本作のメインコンテンツは,対人戦を行う「全国対戦」や「フレンド対戦」,「店内対戦」になるだろうが,いきなり対人の世界に放り込まれることに抵抗のある人もいるはずだ。そういった人はまず「ストーリー」をプレイすることでゲームに慣れることから始めてみるといいだろう。
ストーリーモードでは章ごとに用意されたクラス,デッキを使ってCPUと対戦する。話を進めるごとにチュートリアル的な内容から徐々にステップアップしていくので,手元にカード資産がなくても十分なゲーム体験が得られるはずだ。
初めて本作をプレイする大半の人が,情報量の多さ,それに伴う判断力,正確な操作を要求され続けるゲーム性に面食らうだろう。そんなハードルの高さゆえに,万人に広く受け入れられないかもしれない。だが,だからこそ刺さる人には深く突き刺さる,「クロノレガリア」はそんなゲームだ。難しさを越えた先に面白さがあるので,試行錯誤を重ねながら本作をプレイし続けてほしい。
「クロノレガリア」公式サイト
- 関連タイトル:
クロノレガリアEX
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