インタビュー
【PR】一般的なスマホ向けRPGとは一線を画す独創的なクリエイティブ。有名ゲームアートディレクターが手がける「LYN」開発者インタビュー
2020年6月24日に配信がスタートした「LYN:The Lightbringer」(リン ザ ライトブリンガー。以下,LYN:iOS / Android)は,Pulsar Creativeが開発と運営を担うスマートフォン向け新作アプリだ。
Pulsar CreativeのCEOは,あの「リネージュ2」でアートディレクターを務めたジョン・ジュノ氏だ。もちろん氏は「LYN」の開発にも参加し,本作のキャラクターデザインをすべて手がけているため,ゲーム内クリエイティブの雰囲気は統一されており,アンバランスな印象が一切ないのも大きなトピックだ。
リアルタイム制コマンドバトルRPGというスマホゲーム定番の戦闘システムを採用しながら,ジョン氏のイラストが(驚くくらい)忠実に3Dで再現されたキャラを集めて,育てて,楽しめてしまうのが「LYN」なのである。
そんな本作の配信に先駆け,ジョン氏にメールインタビューする機会を得られたので,本稿を通じてその内容をお届けする。そもそも「LYN」はどのようなコンセプトでプロジェクトが進行し,どういった機能を搭載して,配信後はなにが進化していくのか。ぜひさっそく読み進めてほしい。
「LYN:The Lightbringer」公式サイト
「LYN:The Lightbringer」ダウンロードページ
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大切に書き上げられた「おとぎ話」を支えるのはハイクオリティなクリエイティブ
4Gamer:
「LYN」のジャンルはリアルタイム制コマンドバトルRPGかと思いますが,本作のコンセプトや特徴をお聞かせください。
ジョン氏:
まず世界的に受け入れられるテイストを意識しました。そして開発を進めるコアとなった部分は,大切に書き上げられた「おとぎ話」のような世界観を実現したいという想いです。それを支えるハイクオリティなクリエイティブにもこだわりました。
戦闘システムには,リアルタイム制コマンドバトルを採用していますが,これはターン制バトルよりもダイナミックな体験をプレイヤーさんに味わってもらうためです。そのほかにもレイド,PvP,アイテム取引所といった豊富なコンテンツを用意し,個性あふれる多様な英雄(キャラ)たちがいるのも「LYN」の特徴ですので,ぜひ皆さんに長期的に遊んでもらいたいと思っています。
4Gamer:
さまざまなジャンルがある中で「収集型RPG」を選んだのはなぜでしょうか。
ジョン氏:
深い悲しみや言葉には表せない喜びなど,さまざまな個性と表情があるキャラクターをたくさん描きたかったからです。キャラの魅力をとおして,プレイヤーさんに「集めたい」と思ってもらいたい,多様な生き生きとした個性を描きたいという想いが重なり合い,「収集型RPG」を選び取りました。
4Gamer:
誰もがビジュアル表現に目を引かれると思いますが,どのような思惑でこの表現を採用しましたか。
ジョン氏:
これまで長らくゲームのビジュアルを描いてきましたが,最近のスマホゲームにおけるクリエイティブの水準は,技術の発展と共に相当上がってきています。私もそこには危機感を抱いていますけどね(笑)。しかしその一方でクオリティは高いものの,見分けがつかないリアル系やどれも同じようなテイストのカジュアル系など,キャラの個性が薄くなりつつあると感じていました。
昔,自分がコンシューマ向けゲームをワクワクしながらプレイしていた時代に存在した多彩な個性や魅力をいま自らの手で描き,スマホゲーム,それも3Dで表現してみたい。「LYN」のクリエイティブにはそんな想いが詰まっています。
4Gamer:
実装済みキャラクターは現在何名ほどいるんでしょうか。
ジョン氏:
描き終わっているのは230名くらいで,現在は約220名の英雄とモンスターが韓国版のゲーム内に実装されており,そのうちの4割が英雄です。頑張りましたよ(笑)。残りの10名は制作中ですね。
日本版はリリース時に150名ほど登場させて,アップデートでどんどん追加していく予定です。
4Gamer:
衣装の着せ替え機能も用意されていますか。
ジョン氏:
はい。「コスチューム」というシステムがあります。基本的にはキャラを育成することでシナリオに対応したコスチュームが入手でき,イベントコスチュームなどはショップを通じて購入可能となっています。
4Gamer:
新キャラはどのくらいのペースで追加されますか。
ジョン氏:
少なくとも2週間に一度のアップデートごとにキャラを追加します。追加する数はアップデートによって異なりますが,基本は2〜4名です。なお時期は未定ですが,物語が追加される大型アップデート時には,新しいエピソードに出てくるキャラも追加されるので,より多く登場させたいと考えています。
4Gamer:
ちなみに「LYN」のストーリーはどういったものなんでしょうか。
ジョン氏:
光と闇の戦争が終わったあと,200年のあいだ平和だった世界が動き出します。秘められた過去がある「ジン」と,物語のカギを握る「リン」という主人公たちが仲間と共に旅立つ……というプロローグになっています。
4Gamer:
現在のストーリーはどこまで用意されていますか。
ジョン氏:
第1部〜第3部のエピソードが完成しています。日本版のリリース時は「リン」を取り戻す第1部がメインとなり,アップデートでストーリーを追加していきます。
続く第2部では「ジン」と「リン」,そしてその仲間たちが力を合わせて敵に立ち向かう物語で,そして第3部では皆さんに驚いてもらえる展開を用意しています。
4Gamer:
RPGではキャラに愛着を持つプレイヤーも多いと思いますが,キャラごとのストーリーはゲーム内でどの程度明らかにされていくのでしょうか?
ジョン氏:
「ジン」と「リン」,その仲間たちの物語が中心ですが,ほかのキャラもストーリー上に出てきます。ただし突然現れるということはなく,ドラマのようにストーリーの進行に応じて自然と明らかになっていく形にしています。
ストーリー内で補完しきれなかったキャラについては「時の狭間」というコンテンツで確認できますので,こちらも楽しみにしてください。
4Gamer:
人間のほか,二足歩行の動物や魔族らしき姿のキャラも確認できます。彼らはどういうルーツを持っているのか。もう少し教えてください。
ジョン氏:
二足歩行の動物は“獣人族”で,過去に起こった大戦争「ベストリ戦争」より前の記録にも出てくるほど古くから存在している種族です。
魔族は,光と闇の神の争いが終わったあと闇の神に作られた子供たちであり,ほかにも光と闇の中立であった“竜神”,その竜神が生み出した“竜族”も登場します。
4Gamer:
メインビジュアルにもなっている「リン」はその中だとどのあたりに位置する存在なんでしょうか。
ジョン氏:
「リン」は秘密の多い女の子です(笑)。物語を進めていけば「リン」こそがすべての始まりであり,この物語のカギであり,この世界そのものでもある,ということに気づくことになります。
4Gamer:
「自分が好きになったキャラが活躍するところがあるか」は,多くのプレイヤーが気にするポイントです。「LYN」にそういった活躍の場は用意されていますか。
ジョン氏:
物語を進める「冒険」がメインコンテンツではありますが,先ほどご紹介した「時の狭間」のほか,「討伐」「争奪戦」などは5名まで,「レイド戦」や「大戦場」は15名までの英雄が活躍できます。冒険以外にもソロ/マルチプレイのコンテンツも準備していますので,好きなキャラが使える場面は多くあるはずです。
4Gamer:
編成の自由度は高めに設計していますか。
ジョン氏:
編成の配置自体は自由なほうですが,どう構成するかによって,違った面白さが満喫できるようにもこだわっています。キャラには防御や支援,魔法,攻撃,射手など,キャラクター性にあった特性があり,前衛,中衛,後衛をどのように担わせるか,キャラのパッシブスキルをいかに組み合わせるかなど,編成の楽しみもきちんと用意しています。
4Gamer:
どういった点がやり込み要素になるとお考えでしょうか。
ジョン氏:
「LYN」にはやり込み要素が多いです。英雄をレベルアップさせる成長や星をランクアップさせる進化,最大レベルを引き上げる超越などが存在します。
育成を進めればスキルやアイテムのランクも一緒にレベルアップできますし,キャラの外見も変更可能です。冒険,対戦,挑戦といった深い遊びを提供するコンテンツでのソロ/マルチプレイも楽しめるようになりますよ。
4Gamer:
いろいろな機能を搭載すると複雑なゲームになりがちですが,気をつけたところはありますか。
ジョン氏:
多くのプレイヤーに遊んでもらうためには,もちろん親しみがあり,分かりやすいことが大切な要素だと思います。チュートリアルに力を入れただけでなく,特定の機能から直接確認できるヘルプ,各コンテンツへの導線にも気を使いましたし,自動編成や一括登録,フィルターといった便利機能も実装しました。
「LYN」ならではのリアルタイムマルチプレイやバーチャルパッドを使うことになるレイド,そして取引所など,ほかの作品との差別化を図るため一工夫もしています。
4Gamer:
レイドにバーチャルパッドによる操作を取り入れたのはなぜでしょうか。
ジョン氏:
報酬を多くもらえるマルチプレイの面白さにつなげる1つとして取り入れました。スマホRPGではマルチプレイでも画面をタップするだけになりがちですが,リアルタイムで一緒に挑むほかの人たちと戦術的に助けあうことで,より深さを増すコンテンツに仕上がると考えたためです。
4Gamer:
「収集型RPG」で「英雄の取引システム(売買)」というのは珍しい機能ですが,具体的にどういったものなんですか。
ジョン氏:
使わない英雄や封印されたアイテムを取引できるシステムです。MMORPGのコミュニティやアイテム循環の良い部分を収集型RPGで生かしてみたかったので,このアイデアが生まれました。英雄やアイテムの価値を簡単に確認できる基準としても使えます。プレイヤーは封印召喚で獲得したアイテムをそのまま使ってもよし売ってもよしなので,自由に楽しんでみてほしいですね。
4Gamer:
先行サービスされている韓国ではどのような反応を得ていますか。
ジョン氏:
韓国で「LYN」をリリースしたときはMMORPGがジャンルとして強かった時期でしたが,良い結果を出せています。一生懸命描き下ろしたイラストの魅力をそのまま3Dにしたキャラクターの表現には,高い評価をいただきましたね。
約1年が経過した現在もアップデートを続けており,多くのプレイヤーに楽しんでもらっていますし,日本版のリリースも間近ということで,国内外から新たに興味を持ってくれた人もいる状況です。
4Gamer:
日本版のリリースにあたって力を入れた部分はありますか。
ジョン氏:
クオリティの向上を集中的に行いました。例えばUIの改善,動作や効果がスムーズに発生するような調整も実施し,日本のプレイヤーがより自然にゲームを楽しめように努めています。ほかにもキャラクターバランスをより高い精度に仕上げる工夫だけでなく,日本語ボイスの実装,タイトルのテーマ曲を含むローカライズなど,最善を尽くしています。
4Gamer:
先行している韓国では,今後どのようなアップデートが望まれているんでしょうか。
ジョン氏:
韓国では新しいエピソードを追加してほしいという要望が多く,現在それを受けてエピソード4の準備を進めています。もちろん新しいキャラやアイテムも多く登場する予定です。
4Gamer:
現在お話できる範囲で日本版の最新情報を聞かせてください。
ジョン氏:
いま公開できる開発中の新キャラが1名います。最新の情報は公式SNSを通じて発信していきますので,ゲーム内の実装を楽しみにお待ちください。
4Gamer:
ありがとうございました。最後となりますが,サービスを楽しみにしている日本のファンには「LYN」をどんなゲームとして遊んでもらいたいですか。
ジョン氏:
「LYN」の魅力は「おとぎ話」のようなストーリーと,私のすべてを捧げたイラストが3Dになってそのまま動き出すグラフィックスにあります。この物語とグラフィックスをより多くの日本の皆さんに長く楽しんでいただきたいと思っています。
そのために我々は最善を尽くしていきますので,ぜひリリースを楽しみにお待ちください。よろしくお願いいたします。
──2020年6月18日収録。
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(C)2020 Pulsar Creative Inc.
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