イベント
[TGS 2018]伊藤潤二×クトゥルフ神話×都市伝説=「恐怖の世界」。モノクロCGで描かれるホラーADVを体験してみた
本作は,ポーランドのゲーム開発者であるPan Staszek氏が手がけるホラーアドベンチャーゲームだ。販売を担当するYsbryd Gamesは,「VA-11 Hall-A」(PS4 / Switch / PS Vita)や「Masquerada: Songs and Shadows」といった高品質かつ尖ったインディーズゲームを販売することで評価の高いパブリッシャである。
恐怖の世界の場合,PCとPlayStation 4,Nintendo Switchでのリリースが予定されており,日本での展開は未確定ながら,すでに日本語化が進められているので,前向きに期待していいだろう。
ゲームの舞台となるのは,1980年代の日本に存在する海に面した小さな町だ。ここには奇妙な集団が現れて,住人が行方不明になったり,海沿いに化物が徘徊したりと不穏なことになっているそうで,複数人が登場する主人公達もそれに巻き込まれていく。
ホラーの表現は,「うずまき」や「富江」,「よん&むー」などで知られる漫画家の伊藤潤二と,「クトゥルフ神話」として体系づけられた一連の著作で知られるH.P. Lovecraft(ハワード・フィリップス・ラヴクラフト)の作品群にインスパイアされたものであるという。
今回のデモでプレイヤーキャラクターとなるのは,とある女子高生だ。シナリオは「学校とハサミに関する恐怖」というもので,簡単に言うと「口裂け女」の都市伝説がモチーフとなっている。ゲームシステムは,古典的なRPGやアドベンチャーゲームのものを踏襲しているので,最近のゲームに慣れていると何をすればいいのか迷う場面も多いが,基本的には,探索を重ねることでシナリオが進んでいく。
デモ版では,入手可能なアイテムが限られており,スキルを持った仲間なども存在せず,一部は日本語化されていなかったりするので,プレイの自由度は高くない。しかし,このデモでも十分に伝わってくるものがある。“恐怖”だ。
しょっぱなから出てくる不気味な女。新任の教師だと言うが,その正体は? |
謎の図形が主人公を惑わせる。クトゥルフ神話で五芒星と言えば…… |
とくに顕著なのが,デモ版のボスにあたる「ハサミ女」だ。破損した画像ファイルのようなキャラクターが,まるで表示までバグったかのようにブレている様子には,独特のおぞましさを感じた。そして,「もし,これが実際に現れたら,どのように見えるのだろうか」と考えてみると,頭の中でおぞましさが増幅していく。
ゲームをやめた後,不意に物陰や暗がりが怖くなってくる……そんなジットリとしたホラー体験をお好みの人には,ぜひ注目して欲しいタイトルだ。
「恐怖の世界」公式Webサイト(英語)
「恐怖の世界」Steamストアページ
4Gamer「東京ゲームショウ2018」記事一覧
- 関連タイトル:
恐怖の世界(World of Horror)
- 関連タイトル:
恐怖の世界(World of Horror)
- 関連タイトル:
恐怖の世界(World of Horror)
- この記事のURL:
キーワード
(C)2020, 2023 panstasz Pawel Kozminski. All rights reserved. Published worldwide by Ysbryd Games Worldwide Limited. Licensed to and published in Asia by Active Gaming Media Inc.
(C)2020, 2023 panstasz Pawel Kozminski. All rights reserved. Published worldwide by Ysbryd Games Worldwide Limited. Licensed to and published in Asia by Active Gaming Media Inc.