「ルパパト」ロスに悩むあなたに，実力を行使して「なりキッズパーク 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」を紹介する！

　「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」，通称「ルパパト」はスーパー戦隊シリーズ第42作にあたる作品。怪盗をモチーフにした「快盗戦隊ルパンレンジャー」と，警察をモチーフにした「警察戦隊パトレンジャー」という2つの戦隊による「異世界犯罪者集団ギャングラー」との戦いを，2018年2月から1年にわたって描いてきました。
　快盗と警察――相容れない2つの戦隊が敵対し，時には協力し合う姿は，子どもはもちろんですが，多くの大人を魅了しました。

　筆者は，日曜日はぐーたらして布団から出られないダメな大人になってしまったので，しばらくプリキュアや仮面ライダー，スーパー戦隊シリーズからなる，いわゆる「ニチアサ」とは離れた生活を送っていました。
　しかし，たまたま見た「ルパパト」があまりにも面白かったため，視聴を続け，終わってしまった現在でも毎週きちんと起きてニチアサを楽しむ大人に成長できました。ありがチュー，「ルパパト」。

　もちろんいま放送中の第43作「騎士竜戦隊リュウソウジャー」も毎週楽しく視聴しています。吹越 満さん……いいよね。
　それでも，やっぱり「ルパパト」のことが忘れられない！　毎日，主題歌やキャラソンを聴き，演者さんのSNSを見ては泣いたり笑ったりして，なんとか「ルパパト」ロスの苦しみに立ち向かっているという人も多いはず。筆者もだよ!!
　5月3日からは，一部の劇場でVシネクスト「ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー」の期間限定上映が始まっているので，ロスが癒やされてはいるのですが，それでも上映期間が終わり，ネットでの配信からしばらく経てば，またロスが……。

　そこで今回は，「ルパパト」ロスに悩む大人達に実力を行使して，ちょっとした時間に「ルパパト」の面々と会える，2018年発売のNintendo Switch用ソフト「なりキッズパーク 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」を紹介します。

まずはキャラクターをおさらい！　勝手に本編のオススメ回もまとめてみた

　本作には，ルパンレッドとパトレン1号の“Wレッド”を筆頭に個性的なキャラクターが登場します。


◆快盗戦隊ルパンレンジャー
　ギャングラーのザミーゴ・デルマ（演：入江甚儀）によって，大切な人を失ってしまったことがきっかけで，すべて集めるとどんな願いでも叶うという「ルパンコレクション」を集めることになった3人組。
　“誰かが志半ばで倒れても，残った者が必ず目的を達成する”と誓いあった3人ですが，ビストロ「ジュレ」で過ごす姿は，なんだか家族みたいでほっこりします。

▼夜野魁利 / ルパンレッド（演：伊藤あさひ）
　魁利は，兄の夜野勝利がザミーゴによって氷漬けにされたことがきっかけで，ルパンレンジャーになりました。兄に対してコンプレックスを抱いていた魁利は，パトレン1号である朝加圭一郎とたびたび接触し，やがて兄の姿と重ねるようになっていきます。Wレッドのやりとりは，本編で幾度となく登場するのですが，これがすごくいい。

〜オススメ回〜
#30 ふたりは旅行中
#34 伝説の銃


▼宵町透真 / ルパンブルー（演：濱 正悟）
　目の前で婚約者を氷漬けにされてしまったことでルパンレンジャーになった透真は，3人のなかでは1番年上でクールなお兄さんのようなポジション……なのですが，よくぶっ飛んだギャグ回で話題になりました。クールキャラとは一体。

〜オススメ回〜
#27 言いなりダンシング
#40 心配が止まらない


▼早見初美花 / ルパンイエロー（演：工藤 遥）
　親友を氷漬けにされたことで，高校を中退し，ルパンレンジャーに。3人のなかでは妹のような立ち位置なので，魁利と透真に可愛がられているんだなぁと思う場面が多かったですね。元々の性格の良さも相まって，パトレンとも協力しようとする柔軟さもあるので，ちょっと危なっかしいルパンレンジャーのなかでは1番安心して見ていられる存在でした。

〜オススメ回〜
#13 最高で最低な休日
#28 誕生日も戦いで


◆警察戦隊パトレンジャー
　国際特別警察機構（GSPO）の戦力部隊。世界の平和を守るため，ギャングラーとルパンレンジャーを追っています。
　ルパンレンジャーの3人が働くジュレの常連でもあり，正体を知らないまま魁利たちと交流するのですが……。

▼朝加圭一郎 / パトレン1号（演：結木滉星）
　パトレンのリーダーで熱血警察官。とにかく熱く，真っ直ぐな圭一郎は，まるで頑固なお父さんのようにも見えますが，いつだって市民の安全のために戦い，人の悩みに対しても真摯に向き合ってくれるという一面も。平成が終わるというのに，銭形コートを着こなす昭和な男……だがそれがいい。言葉に濁点がついているような気がすることでお馴染みですね。

〜オススメ回〜
#37 君が帰る場所
#49 快盗として、警察として


▼陽川咲也 / パトレン2号（演：横山 涼）
　大型ワンコ系男子で，きっと永遠の後輩キャラ。応援したい男ナンバーワン。初めてジュレに来店した際，初美花ちゃんに一目惚れをしてしまうのですが，その一途さが眩しい！　そして，透真と“レオタード組”としてネタ回で輝いていました。

〜オススメ回〜
#22 人生に恋はつきもの
#47 今の僕にできること


▼明神つかさ / パトレン3号（演：奥山かずさ）
　キリッとした性格で，格好いいつかさ先輩ですが，実は“ある秘密”を抱えていて……。格好良さと可愛さを兼ね備えたパトレンの紅一点です。お部屋が可愛いよ〜。圭一郎とは警察学校の同期で，男女の枠を越えた友情を感じます。

〜オススメ回〜
#24 生きて帰る約束
#31 自首してきたギャングラー


　そしてもう1人。本作には登場しませんが，物語の中盤に登場した追加戦士・高尾ノエル/ルパンエックス・パトレンエックス（演：元木聖也）も忘れてはいけない存在です。彼は快盗でありながら，警察でもある……そんな複雑な立場のキャラクターですが，ルパンレンジャーとパトレンジャーの橋渡しのような役目を担っていました。

　本作では，ノエルが登場する前のルパンレンジャーとパトレンジャーの姿を，大人でも子供でも楽しめるゲームという形で堪能できます。

ルパンレンジャーやパトレンジャーの“新人”になって，ギャングラーと戦おう！

　まずは，ロスで悩んでいる大人に向けて，本作の嬉しいポイントを紹介します。

■素顔のヒーローも登場！
　本作には，上で紹介したルパンレンジャーとパトレンジャーの6人がスーツ姿だけではなく，生身の人間姿でも登場します。ヒーロースーツの姿はもちろんですが，やはり慣れ親しんだ素顔での登場にはグッとくるものがあります。
　スーパー戦隊シリーズをモチーフにした家庭用ゲームは，これまでに何本も発売されてきましたが，素顔のヒーロー達が登場したのは，今回が初なんです。


■6人の声がフルボイスで楽しめる
　彼らと会話ができるモードはもちろんですが，メニュー画面やミニゲーム中も6人のボイスが楽しめます。特に声で話題になった透真と圭一郎の“らしさ”も健在です。
　また，敵対するギャングラーにもボイスが収録されています。本編序盤に登場したギャングラーなので，何だか懐かしい気持ちに。

　筆者も重度の「ルパパト」ロスに悩んでいたとき，本作を起動し，彼らの素顔を見て，ボイスが聞けたことで思わずはしゃぎました。童心に帰るとはこういうことなんですね……。

　肝心のゲーム内容ですが，「なりキッズパーク」シリーズと謳っているだけに，子供でも楽しめる内容になっています。だからこそゲームは苦手という人も含めて，「ルパパト」ロスに悩むすべての人におすすめできるタイトルになっています。

　プレイヤーは，ルパンレンジャーとパトレンジャーの“新人”という立場。なぜかどちらの戦隊でも新人として扱われるので，わたしはどういう立場なんだ……もしかしてノエルと同じく二重スパイ……と思わず深読みをしつつ，プレイしていきます。


　なお本作は，Nintendo SwitchのJoy-Conを必ず本体から取り外してプレイしなければならないので，「携帯モード」には非対応となります。「TVモード」もしくは「テーブルモード」のいずれかでプレイすることになります。

　本作にはいくつかのモードが用意されているので，メニュー画面から遊びたいモードを選択します。メニュー画面ですが，本作にはルパンレンジャーver.とパトレンジャーver.が用意されており，いつでも自由に切り替えが可能です。

メニュー画面でもボイスが楽しめます。透真は相変わらず声が低い

　「ストーリーモード」では，本編にも登場したギャングラーと戦います。1話につき，複数のミニゲームに挑戦し，その評価に応じて「ヒーローポイント」が入手可能！　ヒーローポイントを貯めていくと「しょうごう」が上がります。

しょうごうがアップすると，ルパパトの面々からのコメントが！　もちろんボイス付きです

ストーリーモードでは2人プレイも可能です。ただし2Pは，画面右下にでるスロットに挑戦し，1Pを助けるという助っ人的な立場

　しょうごうがアップすると「であえルーム」で楽しめる会話のバリエーションが増えます。であえルームでは，ルパンレンジャー，パトレンジャーそれぞれとの会話がフルボイスで楽しめるのですが，これがかなり楽しい！　単純なやりとりではあるのですが，本編では見られなかった彼らの一面が垣間見えることがとっても良いんです。


　個人的に気に入ったのは，つかさ先輩との些細なやりとり。「スポーツは好きか？」と聞かれ，あんまり好きではないのでそう答えたところ，観戦することをおすすめされました。苦手だからといって，強引にスポーツをすることを勧めるのではなく，違う楽しみ方から入ってみることをおすすめしてくれるつかさ先輩の優しさにキュンとしました。一生ついていきます。


　ほかにも，彼らとのちょっとしたやりとりがいくつも収録されているので，ふとルパパトのみんなに会いたい……という気持ちになったときにおすすめです。癒やされていく〜。

　ストーリーモードで一度クリアしたミニゲームは，「ゲームコレクション」で遊べるようになります。ストーリーを進めていくと，ミニゲームのレベルが解放されていきます。

ゲームコレクションでは，2人で対戦プレイも可能です

　本作に収録されているミニゲームの一部を紹介。

ポーダマンをけちらせ！
ギャングラーの戦闘員「ポーダマン」を攻撃で倒しつつ，ジャンプでヒーローポイントを集めます。ルパンレンジャー，パトレンジャーのエンブレムを手に入れると，一気にポーダマンが倒せます！

ポーダマンボウリング
立っているポーダマンをボールで倒して評価★3を目指します。ガーターはないので，思いのままにボールを飛ばしましょう。攻撃すると，ボールでは直接倒せないポーダマンが倒せます

ポーダマンコインおとし
その名の通り，コイン落としですが，本作で落とすのはポーダマンやルパンコレクションが入った金庫です。金庫を落とすと，中に入っているルパンコレクションが手に入ります

ほかにも，ギャングラーと戦うミニゲームも複数収録！　倒して，ヒーローポイントをゲットしよう

ストーリーを進めていくと，ルパンカイザーとパトカイザーが登場するミニゲームが楽しめるようになります

そしてルパンレンジャーとパトレンジャーの“VS”なミニゲームも……

　ストーリーモードやミニゲームで遊ぶと，たまにパズルのピースが手に入ります。このパズルのピースは「トークずかん」で確認できます。
　トークずかんでは，パズルのピースを集めることで，ルパパトの6人やグッドストライカー，ギャングラーといった，ルパパトに登場したキャラクターやロボなどの写真が見られます。ボイス付きの説明があり，一度聞けば，何度でも聞き直すことができるのがありがたい！


　そして最後に紹介する「みんなでうたおう！」。なんとなく想像できるかもしれませんがカラオケです。
　「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」のオープニングテーマ「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」（TVサイズ）のカラオケが収録されているので，ぜひ挑戦してみてください。1人で歌うのはかなり難しい。もしかしたら，本作で1番難度が高いのが，この「みんなでうたおう！」なのかもしれません……。

　一通り本作の内容を紹介してきましたが，子供でも楽しめる難度のため，難しい操作をする必要もなく，キャラクターのボイスや動きに注目しやすいのがロスに悩む人には嬉しいところ。かといって，単純作業にぐったりということもなく，筆者は全力でギャングラーと戦い続けました。周りから「はしゃいでる」「楽しそう」と言われたし，そこは間違いない。

　1年，ほぼ毎週，日課のように観てきた番組が終わるというのは，とっても寂しいものです。しかし，本編の終わり方もそうであったように，「ルパパト」の世界はまだ続いています。Vシネクストもそうですが，「ルパパト」のキャラクター達とは「きっと，また逢える」んです。彼らと再会できるその時まで，ちょっとした時間にプレイできる本作で彼らと触れ合ってロスを癒やしてみてくださいね。

「なりキッズパーク 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」公式サイト