プレイレポート
ローモバのIGGが送り出す戦略MMORPG「モバイル・ロワイヤル」とは? 本格的なハイファンタジーを,高品質なハイグラフィックスで表現
IGGといえば,本作のタイトル名からも連想できるように「ロードモバイル」(以下,ローモバ)のイメージが先立つが,モバロワはローモバで好評な魅力はそのままに,より“ハイ”な調整がされたハードコアタイトルであった。
今回はそんなモバロワを一足早くプレイしてきたので,その感想をお届けしよう。
※以下,テスト環境でのプレイにつき,スクリーンショット上のゲーム内言語はすべて英語だが,正式サービス時は日本語でのプレイが可能となる。
「モバイル・ロワイヤル」公式サイト
まずは簡潔に知ろう
まずは“ハイグラフィック戦略MMORPG”を謳う,モバロワの特徴を簡潔に伝える。
プレイヤーは自分だけの都市で生産拠点を発展させ,戦争の要である「ヒーロー」や戦力となる「部隊」を揃えて鍛え,壮大な世界「ヴァランデア」に住む部族たちと交流しながら,貿易や魔獣討伐で特殊なアイテムを集め,最終目標として「ギルド」に所属する仲間たちと,王国マップの片隅や中央で覇権を争っていく。
ゲーム全体の流れは「ローモバとだいたい同じ」と言えてしまうが,ゲーム内要素の豊富さは随所で拡張されており,重厚な世界観や最新品質のグラフィックスも相まって,“さらにハードコアなゲーム”になっている印象だ。それこそ,往年の戦略系ブラウザゲームの名作「TRAVIAN」や「OGame」といったレベルのプレイ強度を確保しつつ,今どきのカスタマイズ性を取り入れているような雰囲気である。
サーバーはグローバル仕様で,世界規模のリアルタイム同期だ。台湾や香港などでは昨年末よりサービスが開始されており,北米や欧州などは日本とほぼ同時期のローンチが予定されている。リソース管理やPvPをとおしての領地争いは,オンラインストラテジー好きならひと目で「あっ,これは俺が遊ぶゲームだ」と気づける仕上がりを見せている。
その反面,見た目からしてカジュアルとは呼べない“コア臭”が漂っているので,ゆるふわポップな可愛いもの好きのスマホゲームユーザーには,残念ながら引っかからないかもしれない……と言っても暴言ではないだろう。そのうえでフォローしておくと,そこはローモバが若年層にもウケた実績があるということでひとつ,挑戦してみてほしい。
続いては丁寧に覚えよう
人間,エルフ,ドワーフ,獣人,スペクターの部族が乱立する,ここヴァランデアでは,部族間の争いが絶えず繰り広げられている。プレイヤーの使命はこの世界に調和をもたらすべく,各地の諍いを平定し,平和を取り戻すことだ。そしてそこで得た力をもって,プレイヤー同士で争い,栄光を勝ち取ることだ。なんともまぁ,人間らしいじゃないか。
ゲームをはじめたら,広大な自身の都市マップを見渡してみよう。ここでは国を豊かにするための空き地で「食糧」「石材」「木材」「ゴールド」という4つの資源を生産し,収穫した資源を使って,施設の拡張を進めていく。施設は生産拠点のみならず,兵士の訓練や研究といったものも存在するので,リソースの管理と運用には気を配ろう。
ゲーム初期の進行は,闇雲に市政を司るのも悪くはないが,基本的な方針としてはナビキャラクターを務めるエルフの女性「セリーサ」に聞くといい。彼女からはいろいろなクエストを課せられるので,それをこなしていくとスムーズに進められる。なお,本作には非常に細かな強化要素がさまざまな画面に点在しているが,それらはゲームの進行に伴い徐々にアンロックされていくので,当面は気にせずともよい。本当に多いのだ。
国が豊かになってきたら,力を試してみたくなるのが世の常だ。プレイヤーは手持ちの「ヒーロー」(指揮官ないし英雄などに相当)と,歩兵,騎兵,弓兵の3すくみからなる「部隊」を揃えて,来たる日の戦いに備える。また,モバロワでは大きな魅力として,各プレイヤーの都市の守護者である「ドラゴン」を育てられる。
ドラゴンは獰猛そうな相貌,巨大な二対の翼,真っ白な体躯を持った,まさにファンタジーの竜といった姿だ。残念ながら色や形は変えられそうになかったが,アイテムを装備したりして,戦闘に影響する属性やスキルを付与することができる。ドラゴンのアクティブスキルは1戦闘で1回のみ使用でき,戦場に絶大な効果をもたらすので,重宝しよう。
ヒーロー,部隊,ドラゴンといった,名称からして物騒な連中を引き連れて向かうのが「遠征」である。遠征時は広大な世界地図上で軍隊を率いて,さまざまな部族が住まう大地へと行軍していく。簡単に言うとストーリーモードだ。
とはいえ,部族とのコミュニケーションは帝国式の武力統治ではなく,「もー最近ウチにねえ? こーんな魔獣が住み着いちゃって困ってるんですよお」などの困りごとを引き受けて,それらをスパッと解決したのち,「オレ オマエ トモダチ」の契りを交わすことである(普通に会話できる部族が多数と思われるが)。まずはここで自軍を強化しながら,ステージ報酬を獲得していこう。
バトルはほぼオート進行なので,大事なのは“ユニット編成による戦略”を練ることだ。各部族の「援軍」を使って,自軍に対するアンチユニットにメタを張るのも大切である。また,戦闘中はドラゴンのスキルを任意のタイミングで使用できる。これが形勢逆転の一手となり得るので,オートバトルと言えども画面から目を離すべきではない。
それにバトル中はストラテジーらしく,こまごまとしたユニットたちがわちゃわちゃとやり合っている姿を見ていると,結構面白い。相手が巨大な魔獣であったりすると,ハイファンタジー感の強い“凶悪モンスターとの一大決戦”のような絵面になるので,眺めているだけで楽めることだろう。このあたりは十分期待してほしい。
バトルの要であるヒーローには,それぞれレベルやパラメータ,スキルなどが割り振られている。また,スキンを開放することで「新たなスキル」も追加されたりと,考慮すべき点が多々ある。なお,ヒーローのレベルは戦闘経験値によって上がるが,「ランク」を上げるにはゲーム内プレイのさらなる積み重ねや,アプリ内課金が求められる。
ランクとはレベルと同様,ヒーローの強さの指標となるもので,スキル効果などに強く影響する。2種類のレベルがあると考えてもいい。ヒーロー自体,アンロックするにはゲーム内プレイ,あるいはアプリ内課金(ガチャではなく単体購入)が求められるが,さらにランク上昇アイテムや同じヒーローを重ねることでランク上げが可能である。
これだけ聞くとPay to Win色が強いように思うかもしれないが,それを補うシステムとして,モバロワのヒーローは「購入対象がシーズンごとに切り替わる」「1ヒーローの購入価格は買うごとに上昇」という仕組みになっている。つまり,いち早く強化したいのなら1日で計5000円で最大強化を,コツコツと時間をかけられるのなら数か月で計1000円で最大強化を,みたいなことができるらしい(期間および価格はあくまで例です)。
ゲーム内ではほかにも,他部族とアイテム交換を行う「飛行商船」や,外交による友好関係の変動で取引内容が変化する「交易」が存在する。自軍のさらなる強化を目指す際は避けてとおれないものだ。戦うだけでは生き残れない,実に近代的な発想である。
ついでにアプリ内課金の方向性にも触れておくが,本作はグローバルサービスに強いIGGらしく“VIP的なシステム”が採用されている。これにはヒーローや資源の直接入手も含まれていることだろうが,全体的にお金が強さに直結するという考え方ではなく,「VIPレベルを上げると時短要素が増加する」といったものが中心となるらしい。
都市の内政,軍隊の遠征,部族の貿易などで国力を高めていくと,活躍の舞台は「王国マップ」へと移っていく。ここに足を踏み入れたときから,モバロワはよりストラテジーゲームとしての様相が色濃くなり,グローバルなオープンフィールドでさまざまな人たちと国境を超えた大合戦を行っていく,戦略ゲームの醍醐味を味わえるようになる。
王国マップには自分以外にも,プレイヤー同士の連合「ギルド」の仲間,そのほかの中立あるいは敵対するプレイヤー,自由に収穫できる野良資源,多彩なブーストを得られる拠点「集落」,特別報酬を獲得できるモンスター「魔獣」が存在する。資源や集落は早い者勝ちなものの,数時間ごとに配置がリセットされるため,独り占めできるとも,されるとも限らない。魔獣は強力なので,ギルドで協力して倒すといい。
王国マップは広々しているのでどこに拠点を構えてもいいが,各地域には代表となる「要塞」が存在し,さらにマップの中心には「城塞」が存在する。ゆえに,これらのランドマークを取り合い,覇を主張するのがプレイヤーないしギルドの目的となる。それらを実際にどう奪えばいいのかは,それぞれのギルド戦略としてほしい。そうしている間にメンバーの城が襲われ,火の手が上がることも珍しくないゲームジャンルなのだから。
ちなみに,王国マップがあるからといって,必ずしも対人戦に傾倒しなければいけないわけではない。モバロワは見た目どおりのファンタジー感あふれる世界観を有しているので,1人用のゲーム部分を完全に遊びつくすまで積極的に対人戦をしないという人がいても,さして珍しくないはずだ。
その間,王国マップは最低限の用途として,「資源や魔獣の恩恵を受けるためだけの場」「ギルドの友達とワイワイ会話するための場」などで活用しておけばいい。結局のところ,自分の楽しみやすい形でゲームと付き合っていくのが得策である。
モバロワは控えめに言っても,ゲーム内要素が非常に充実「しすぎている」。手軽に遊ぼうと思えば誰でも簡単にプレイできる……などと当たり障りのない勧め方はできるが,本作の本性は間違いなく“やることが尽きない戦略ゲーム”なので,のめり込めば四六時中と触れていられるほどである。そのぶん,求められる操作もそれ相応なのだ。
これは脅しているわけではない。ただ単純に「モバロワには同ゲームジャンルに求められる,そういう遊び方ができる満足感」が確実に備わっているという話なので,その感覚に身に覚えがない人には膨大な物量のゲームに映るかもしれないが,すでに素養を身に付けている人であれば,手放しで飛び込める戦略ゲームと言える。
なお,モバロワは現在事前登録の受付が行われており,メールアドレス,Twitter,LINEのいずれかで登録を済ませられる。これに関連した事前登録キャンペーンでは,ぜひとも入手したいランク上昇アイテム,ペア旅行券,最新スマートフォンなどがプレゼントされる。興味を持った人は,この機会にチェックしてみてはいかがだろう。
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