プレイレポート
[TGS2022]「勝利の女神:NIKKE」TGS版をプレイ。背中で魅せると言いながら,背中以外で目を奪ってくるのが度し難い
本作は,キム・ヒョンテ氏率いるSHIFT UPが開発し,Level Infiniteが配信する“ポストアポカリプスSFガンガールRPG”。つまるところ美少女に銃撃させるサードパーソンシューティングである。
といっても,キャラクターを歩かせるなどの移動操作はせず,「姿を見せて撃つ」「姿を隠して避ける」の2アクションが基本。
どちらかというと,アーケード界隈ではなじみ深い人が多いであろう,レール進行型のガンシューティングに近しい。
本作の魅力は,人目をかっさらうためのビジュアル性を全面に引き受けている,美少女型アンドロイド「ニケ」の存在にある。
プレイヤーは彼女らと共に,敵性体に完全敗北して文明をボロボロにされた人類が逃げ隠れている地下都市「アーク」を拠点とし,SFチックな謎の機械群「ラプチャー」と対峙していく……のだが。
もう一つのキャッチコピー“背中で魅せる美少女たちの終末シューティングRPG”のとおり,戦闘中はメカメカしたおぞましき敵機を撃つにも,プレイヤーの目線を自キャラが奪ってしまう難点ぶりだ。
どういうことなのかは現地での写真よりも,ここぞとばかりに4Gamerに掲載された下記の記事を見るとよく分かる。
中身は読まなくてもいい。目を滑らせれば自ずと真理に達する。
【PR】 「勝利の女神:NIKKE」のキモは“後ろ姿”にアリ。事前登録受付中の最新スマホゲームの魅力を,キャラクターの側面から紹介
Level Infiniteが2022年内のサービス開始を予定している新作「勝利の女神:NIKKE」の事前登録が,2022年9月7日にスタートしている。基本プレイ無料のスマホ向けゲームには珍しい,シューターアクションを主軸に据えた本作だが,今回はそのキャラクター・ヒューマノイド「ニケ」にフォーカスした特集をお届けしたい。
背中で魅せるというのは,確かにそのとおりなのだが。
実例を見てみると「背中を伸ばして画面奥側に向かう姿勢を取るニケ」「長髪の子だと背中から腰までヘアスタイルで隠れてしまう」など,コンセプトを真っ向から否定するニケもしばしば存在する。
ところが,それがまあどうでもよくなるくらい,画面手前側にグイッと押し出されてアピールされる臀部(でんぶ)が,口が裂けても決して少ないとは言えそうにない数の男の子たちの視線を釘付けにする。
言葉を慎んで苦言を呈するが,このゲームは背中フェチではない人のほうが喜ぶはずだ。むしろ,いろんなことに配慮し,宣伝中はそっちではなく「背中って言っときゃカドは立たんやろ,ウヒヒ」などと画策したのではないかと疑わしいほどに,背中じゃないほうが際立つと思える。
そのせいで敵を見られない。敵を視認し,指を動かし,画面タップでシューティングするゲームなのに,美しい顔をこちらを向けていたニケが,銃撃するたびに振り返った途端,プレイヤーの目線は画面中央から外れてしまう。チュートリアル相当のステージでは画面を見ずにポチポチするだけで問題ないが,この根幹設計の大きな欠陥は,修行僧たちのゲーム攻略を大いに妨げ,難度を高めてしまうことは想像に難くない。
また神聖なるゲームの祭典で,アルコール度数17%の“見るチューハイ”のごとき魅力を振る舞い,来場者をところ構わず酔わすこの戦略。
度し難い。
ゲーム内容にもちゃんと触れるならば,基本は画面タップで敵を撃つ。いい意味で本当にこれだけだ。またスキルが存在し,「I→II→IIIの使用順でより強力なスキルをぶっ放す」といった仕組みを使いこなす。
敵であるラプチャーは,いわゆるザコ敵相当の小型メカが多いものの,ストーリー各章には顔役の「超大型メカラプチャー」が出現し,ラストは対大型ロボバトルじみた構図になっていく。
また物語にせよ,「人に似たアンドロイドだが,人扱いはされぬニケ」の姿を,登場人物ごとのパーソナルで描いていく。
見た目は美しく,かわいらしいニケたちだが,ラプチャーに敗北し,明日をも知れぬ地下暮らしを強いられている人類にはもう,生物でもない彼女らをめでられる感情の余裕などない。人とニケ,その関係性をどこまでもシリアスに描いていくのがこのゲームの主軸だ。
そう,そういった,どシリアスな世界なのだ。
なのに背中やシリなのだ。度し難い。ええい度し難い。
「なぜ,ゲーム業界に生きる大人たちは,どシリアスでハードなSF世界であるのに,キム・ヒョンテ氏に,シリを描かせるのか」
端的な結論としては,ヒョンテ氏自身が「審議の限界ギリギリまで表現したいです」(参考:2017年の本人インタビュー)な姿勢だから,正解は“描きたい”なのだろうが,それを受容するメーカーは多い。
流れ弾は本作だけにとどまらないだろうが,だいたいのヒョンテ氏関連タイトルは,世界観で高い意識を掲げてくるのに,狙って撃ち抜いてくるのは遊ぶ者たちの低い意識のほうという,近年では枚挙にいとまがない“キム・ヒョンテ最強メソッド”とも言うべき売り方を推している。
まあ,それがこのとおり限りなく正解なのだ。
「勝利の女神:NIKKE」の未来も今から明るい。
なお,詳しいゲーム内容に関しては過去のCBTを通し,二度にわたって紹介している。興味がある人は引き続き,下記の記事を読んでもらうとして。本作のステータスは「事前登録中」である。
まずはTGSで彼女らの背中が一般参加者らの目を引くだろうが,TGS後にご対面できる日もおそらく,そう遠くはないかもしれない。
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2022年内にリリース予定のスマホアプリ「勝利の女神:NIKKE」は,高い戦闘能力を持つ女性型ヒューマノイド「ニケ」の激しい戦いの物語を描いたガンシューティングだ。キム・ヒョンテ氏が描く,セクシーでカッコイイ美少女の魅力を存分に楽しめる本作のプレイレポートをお届けしよう。
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Level InfiniteとSHIFT UPが手がける,新作スマホゲーム「勝利の女神:NIKKE」のグローバル向けクローズドβテストを体験してみた。本稿ではゲームの再紹介やマルチプレイの感触に加え,物語や世界観についてもお伝えする。
「勝利の女神:NIKKE」公式サイト
「勝利の女神:NIKKE」ダウンロードページ
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