このゲームの読者の評価
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グラフィック以外がダメ 40 - 投稿者:canosuke(男性/40代)
- 投稿日:2019/09/30
- 良い点
- ・FF5くらいの世界を3Dにしたような、個性的なグラフィック。
・JRPGお馴染みのコマンドバトル。デフォルメされたサイドビューの戦闘画面など、SFC時代のFFに最も近い。 - 悪い点
- ・イベント演出がとにかく遅くてイライラする。一言喋るたびにドット絵のキャラが頷いたり照れたりするのは別に構わないが、せめて今時のゲームならボタン連打で会話や演出をちょっと飛ばす程度のことは実装すべき。基本イベントは飛ばさず見る方だが、今作は耐えかねてシーンごとスキップを多用してしまった。
・ジョブやスキルのシステムはあるが全体に簡素で、それこそSFC/PS1時代のRPGの方が優れていたのではとすら感じる。
・ストーリーがあまりに薄い。8人の主人公は目的も素性もバラバラすぎて一緒に旅をしている理由が分からない。
・レベル上げが苦痛。 - 総評
- スクエニが出すSFC時代のRPGのオマージュとしてはブレイブリーデフォルトが優秀でしたので、「まああれほどの良作ではなくとも多少は楽しめるだろう」と思っていたのですが、期待外れでした。
目新しいアートが目を引きますが、それだけであり、他の点において今のRPGとして及第点に達していないと言わざるを得ません。 - プレイ時間
- 20〜40時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 4 3 1 2 3 -
昔のシステムのまま止まった懐古主義ゲーム 20 - 投稿者:ジャス(男性/40代)
- 投稿日:2019/06/29
- 良い点
- ・昔懐かしい懐古主義なデザイン
2Dを立体的にしたかのような独特のグラフィックで、懐かしさと新しさを兼ね備えている。
・BGMが良い
キャラや地域ごとにテーマがあり、主人公のテーマでストーリの区切りを〆る演出も、ベタだが良い。
・キャラが個性的
8人の主人公は皆それぞれ個性があって特徴的。 - 悪い点
- ・グラフィックが無茶苦茶
迫力の演出なのだろうが、今まで3頭身で会話してたボスが、突然10頭身越え10m越えの巨人になって襲い掛かって来る絵面は非常に滑稽。意図とは真逆のギャグにしか見えず失笑物。
遠近感もつけすぎで、バトル中の先頭キャラは豆粒程度の大きさでしか映らない。敵も大きく動くわけでもなく、例えば鳥なら羽は一切羽ばたかず体ごと上下するだけ。
フィールドも映る範囲が狭く、手前に障害物があって見難い。ピンぼけしすぎで主人公周辺以外は何も見えない。石ころや棒切れ、住民などの当たり判定に引っかかって移動し難い。
・システムが面倒臭い
仲間とのイベント期間が短すぎる。Aと会話できるのは章が始まって広場に行くまで、Bは広場から町の入り口まで、Cは入り口から村長宅まで、Dは村長と話して家から出るまで、といった感じ。
そして主人公8人は酒場でしか入れ替えられないので、その度に一度酒場に戻って入れ替え、イベントが発生するまで総当たりでキャラ入れ替えをする必要がある。また入れ替え不可のタイミングもあるので、主人公によっては全てのイベントを見る事が不可能。
さらに盗賊でしか宝箱を空けられないので、盗賊は半強制加入で自由度無し。
外してる仲間には経験値も入らないので、別キャラのストーリを進める前にはレベル上げ作業が発生する。
・8人が旅を共にする理由が無い
村を山賊に襲われた傭兵が、海賊に襲われた商人が、私利私欲のために無実の人から窃盗をしようと企む盗賊に、何故いきなり協力を申し出るのか言動が意味不明。
それぞれが別々の思惑で旅立ったはずなのに、何の理由も無く一緒に旅をし、それらが交わる事も繋がる事も無くバラバラ。話も他のキャラが関わる事も無く、主人公1人だけで進んでいく。
・盗みが便利過ぎる
戦闘1回で手に入る金が100円とかなのに、装備1つが2万〜6万円する物価。なので当然盗んだ方が圧倒的に手っ取り早く楽。
5回失敗すると盗めなくなるデメリットもあるが、数千円の寄付で戻せるしリセットすればOK。
キャラアクションに正道邪道と2種あるが、レベル制限という回避不可能なデメリットの有る正道に対して、邪道は実質デメリット無し。
この盗みの例で言うなら、正道の買い取りは数%程度の割引なのに対し、邪道の盗みは当然100%割引なので比較にならない。
・クエストの並び替え機能無し
多くのサブクエストがあるのは嬉しいが、並び替えが出来ず、クリア済みの物を非表示にする事も出来ない。後半は膨大なクリア済みの中から手動で探す必要がある。
・戦闘システムが雑
弱点属性で防御を崩して総攻撃。とだけ言えば面白いと思うが、結局は一属性ずつ総当たりで試すだけの面倒な内容。
氷の敵なら火に弱い場合が多い、などある程度予測できる敵も居るが、火の効かない氷の敵も多く居るし、同じ山賊でも火耐性氷弱点やら雷耐性火弱点やらと、予想不可能でバラバラ。
調べるスキルもあるが、敵一体の一つを調べるだけなので、結局面倒な総当たり作業が発生する事に変わりはない。 - 総評
- Switch版の評判が良く、独特なグラフィックや、8人が主人公の物語などに惹かれ買ったが、キャラもストーリもシステムも、全くまとまりが無くバラバラ。
他のレビューやブログ等を見ると、最後には話がまとまるのかもしれないが、全4章のうち3章までクリアした限りでは、その片鱗すら見えない。8本の話が1本にまとまっていくのなら面白いが、少なくとも半分すぎてもまだバラバラにのた打ち回ってるだけ。まとまるにしても遅すぎる。
ゲーム歴がスーファミ時代で止まってる人には、凄い進化してるように思うかも知れないが、ずっと遊び続けてきた人にはショボいし雑過ぎる。良くも悪くも懐古向けと言った感じ。
料理に例えるなら、普通の米と具をバラバラにただ乗せただけの割高な丼物。しかも8割食べても具に辿り着かない。と言った感じ。
まだ4章を未クリアだが、あまりにも味気が無くもうお腹一杯。とてもじゃないがこれ以上続ける気力も興味も湧かない。 - プレイ時間
- 20〜40時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 2 4 1 1 2 -
8人の物語が織り成すファンタジージュブナイル 45 - 投稿者:キリコ(女性/30代)
- 投稿日:2019/06/25
- 良い点
- ■BGM
ファンタジーRPGでは王道といえるアイリッシュなサウンドが郷愁を誘います。
シーンに合わせた映画的な盛り上がりというよりは、ずっと流していたくなるような落ち着いた曲が多いです。
■キャラクター
8人もの主人公がいますが、それぞれのキャラがしっかり立っていて、胸糞悪いキャラもいません。
プリムロゼはとてもカッコいいし、アーフェンはポジティブで優しく、テリオンは完全に中二病(笑)。この三人が特にお気に入りでした。(私はボイスを英語に設定しているので、日本語ボイスではまた違った印象かもしれません。)
■職バランス
これはさすがスクエニですね。かなりバランスが良く、どんなふうに組み合わせてもしっかり戦えます。ルーン+商人とかシルティージ+健全化とか、シナジーが火力よりサポート面で機能していたのは印象的でした。
■時限イベントがない
一部のキャラ間の会話は時限になっていますが、基本的に自分の好きなペースでプレイできるのは良かったです。 - 悪い点
- ■レベル上げ
めんどくさいの一言ですね。
8キャラを育成しなければならないのですが、4キャラしかPTに入れられず、PT外のキャラには一切経験値が入らない仕様です。
特別ないわゆる「稼ぎマップ」が用意されているわけでもなく、戦闘モーションも長めでテンポが悪いため、結構げんなりします。
特に、序盤〜中盤にかけてはいちいちブレイクしていかないと雑魚戦すら時間がかかるので投げ出しそうになりました。キャラが育ってきて、ブレイクなんか無視してワンパン撃破が可能になると多少解消されます。
が、それでもラストイベントにはどうしても各キャラ20〜30のレベル上げが必要になります。延々同じ敵を同じマップでワンパン撃破で繰り返すのではなく、せめてもう少しイベントとか、何か単調なGrind以外で自然とレベルが上がっていく工夫が欲しかったです。
■自由度の低さ
一見ロマンシングサガシリーズのような世界観に見えますが、内容はファイナルファンタジーに近い印象です。8人全員を主人公として物語が進行し、そのPathが交錯していくコンセプトはFF6に近いですね。
ただ、そのFF6ではそれぞれの物語が重なっていく秀逸なシナリオ展開があったのですが、本作にはそれがないです。何か8本の線がまっすぐ8本伸びていて交わらないというか…。「彼らなんで一緒に旅してるんだろう」という根本的な疑問がついて回ります。
ともあれ各キャラ第一章〜第四章に分かれていて、章が進むと急激に敵レベルが上がるため、実質的に複数キャラの同時進行が必須です。
そしてキャラシナリオには選択肢や分岐が全く存在しない一本道なので、シナリオ進行に自由度はほぼないと言っていいです。
世界各地も結局全キャラのストーリーイベントで回りつくしてしまうため、特に冒険するという感覚はありません。
■シナリオの稚拙さ
例えば、盗んだドレスを踊り子にプレゼントしてラストステージを躍らせてクエスト完了、とか。
相手がアコギな商売で儲けてるといって、結果的に暴力で叩きのめして言うことを聞かせて解決、とか。
酒場で情報を集めると言えば聞こえはいいけれど、酒場の酔っ払いの話を真に受ける盗賊とか。。。
細かく突っ込めば次々とアラが出てくるので、そのあたりをスルーする力が問われます。
基本的にジュブナイルなのでシンプルな勧善懲悪ものとして、深く考えなければ気にならないかもしれませんが…。
それにしても、最後に「手記」という形で割と重要な物語の根幹部をテキストだけで済ませるのなら、そこの部分を各キャラストーリーのイベントとして用意して不毛な「レベル上げ」を少しでも短縮してくれれば良かったのに、という不満は拭えないですね…。
■序盤
バトルジョブも選択できず、ただただひたすら固い雑魚敵をブレイクして戦うランダムエンカウント。一戦一戦が非常に面倒くさく、ここを乗り越えられず序盤でギブアップするプレーヤーも多いのではないでしょうか。
■ダンジョンやマップの類似
先に例示したFF6では、ナルシェの炭鉱から始まって魔大陸、がれきの塔まで、それぞれに地形デザインやギミックがあって、「似通ったダンジョン」なんてありませんでした。
そして本作で散見される「ただ通り抜けるだけのダンジョン」は存在せず、ダンジョンそれぞれに見せ場があり「冒険」という実感をプレーヤーに残したものです。
これは当時のスクウェアのRPGではどれもそうで、本作に見られるダンジョンやマップの「手抜き」は非常にもったいなく感じた部分です。
キャラのドット絵もBGMも高クオリティで仕上がっているのに、そのダンジョンや国、町が印象に残らないというのは残念でなりません。
■キャラごとのバトルにおける没個性
スキルが全てジョブに依存し、そのジョブを自由に選択できてしまうため、キャラ特有の何かというものが弱すぎます。
全てのロールをどのキャラも可能というのはある意味でゲームバランスが良いとも評価できますが、没個性なのはロールプレイングとしては評価できません。
■ラストバトルが長すぎる
全キャラシナリオクリア後に真エンドへのイベントが開放されますが、この戦闘がひどいです。
ボス8連戦+ラスボスがノーセーブで続きます。この8回にわたる連戦は時間にしてそれだけで軽く1時間をオーバーし、ラスボスに挑むころには何よりプレーヤーの気持ちが折れています。
ここで敗北なんかした日には、もう一度挑もうと思う気持ちにはなかなかならないと思います。 - 総評
- 序盤を乗り切ればひとまず楽しめるゲームだと思います。
シナリオに過剰な期待をせず、SNES時代のスクウェア黄金期を支えたJRPGが好きならプレイして損はないでしょう。
が、個人的には、数多くの欠点を抱えていて、所詮ドット絵の割に定価が高すぎるというのが正直なところです。もし3,000円くらいで入手していたらもっとスコアも高く評価したと思います。 - プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 2 5 5 2 4
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