イベント
「FIFA 20」,ストリートサッカーにフィーチャーした新モードVOLTAをプレイ。新システムや進化した物理演算でよりリアルに
今回のプレスツアーで体験できたのは11対11で行われる,いわゆる通常の“サッカー”のモードと,3対3〜5対5でプレイできる「VOLTA サッカー」の2つ。VOLTAは“ストリートサッカー”にフィーチャーした新モードだ。
ゲームプレイの前に,新要素のプレゼンテーションが行われたので紹介しよう。
年々,その表現がリアルになっているFIFAシリーズだが,今作でも選手の動きがよりリアルなものに改善されている。AIのポジショニングシステムが大きく見直されたほか,操作性が向上し,これまで以上にテクニックが生かせるようになったという。
ボールコントロールに関しても新たなスキルムーブが追加されているのはもちろんのこと,新機軸のシステムとして「ストレイフドリブル」が搭載された。体の向きを固定して行うドリブルで,これまでできなかったドリブル操作が可能になった。
ディフェンスシステムも「アジャイルスライド」という新しいシステムが追加される。ディフェンス時の操作性が増し,より素早く動けるようになったとのことだ。
ボールの挙動は物理演算を新しくすることで,よりリアルなものになったという。パスにもスピンがかかり,強いパスなどでは軌道が乱れるなどパスの難しさが再現されている。また,ピッチのコンディションによってもバウンドが変わり,荒れているピッチではバウンドが大きくなるなど,イレギュラーな動きが多くなるようだ。
シュートにも改良が加えられており,さまざまなカーブがかかったシュートが放てるとのこと。
また,そうしたボールの挙動の変化に伴い,フリーキックなどのセットプレイも刷新されている。「エイム」「ポジション」「パワー」「スピン」「タイミング」の5つの要素で構成され,どこを狙い,どの強さで,どんなスピンをかけて蹴るかを決められる。
11対11とは違う,ストリートサッカーを楽しめるVOLTAモード
「VOLTA サッカー」は,より少人数で行われるストリートサッカーにフィーチャーした新モードだ。ブラジル代表のネイマール選手ら,現役のサッカー選手が幼少期にプレイしていることも多い。
正式なルールに則ったサッカーは11対11が基本となるが,ストリートサッカーはより少人数で遊べるため,サッカーという文化に慣れ親しむために大きな役割を果たしているといえる。
少人数かつ小さなサッカーコートで行われるVOLTA サッカーは,11人制のサッカーとは違った楽しさがある。少人数だからこその個人技の多彩さや,壁などの環境を使ったボールコントロールなど,スタイリッシュかつカジュアルに遊べる。
またストリートサッカーならではの服装で選手を自由にカスタマイズして,より個性を出した選手を作成できる。
サッカーコートには,世界各地のロケーションが用意されており,アムステルダムやロンドン,東京といった場所でプレイできる。ちなみに東京は実在したフットサルコートがモデルとなっているとのことだ。
実際にプレイしてみると,11人制のサッカーより遊びやすい。通常のサッカーはフォーメーションや戦術,選手の特性など“覚えることが多い”が,VOLTAは少人数なので,操作方法さえ覚えればそのあたりは大雑把に楽しめる。また個人技を披露しやすく“映える”ゲームプレイができそうだった。
操作は基本的には通常のサッカーと同じだが,「壁使用OK」「PKなし」といった独自のルールがある。何が反則になるかはいまいち把握しきれていないが,後ろからスライディングをしかけるといったラフプレイでホイッスルが吹かれるようだった。
操作する選手の動きなどは基本的には同じ。しかし,コートが狭いので試合展開はスピーディで,攻めていると思った次の瞬間には守る側になり,あっという間に点を入れられることも。感覚的にはバスケットボールに近いかもしれない。
VOLTAには,好きなプロチームで遊べる「キックオフ」,自分だけのVOLTAチームを作り上げる「ワールド」,物語を体験しながら世界中のストリートサッカーのレジェンドに挑戦する「ストーリー」,オンラインで腕を競う「リーグ」の4つのモードが用意されている。
同じ“サッカー”を題材にしながらも,ここまでプレイフィールが違うゲームに仕上がるのは興味深い。「11人制のサッカーはよく分からない」という人にも,ぜひプレイしてもらいたいモードだ。
最後に「FIFA 20」のクリエイティブディレクターMatt Prior氏にVOLTAモードについて聞いてきたので,お届けする。
4Gamer:
FIFA 20にVOLTAモードを実装した経緯を教えてください。
2つの大きな理由があります。1つは長くシリーズ作品をプレイしている人たちからの要望です。
「FIFAストリート」などをプレイしていた人たちから,最新作でもこうしたモードを楽しみたいという要望が大きかったのです。
もう1つは,カジュアルプレイヤーにFIFAというゲームを慣れ親しんでもらうための導線を作りたかったからです。
サッカー文化もFIFAの大事なアピールポイントです。サッカーというのは11対11の試合だけではないですよね。幼いとき初めてサッカー文化に触れた体験は,家族とただボールを蹴るだけだったり,友だちと小さなコートでストリートサッカーをしたり,というものだったはずです。
そうした文化的に重要な部分もカバーしたいと思ったのも理由ですね。
4Gamer:
VOLTAのコートには東京のステージがありましたが,なぜ東京が選ばれたのでしょうか。
Prior氏:
世界中のサッカー文化を取り入れたいと思ったからです。アジアの中でどうして日本なのかというと,日本のストリートサッカーの文化が特にユニークだと思ったからですね。
東京ステージではフリースタイルフットボーラーの「コウタロウ」(おそらく徳田耕太郎氏ではないかと思われる)が対戦相手として登場し,彼に勝つとチームに加わってくれますよ。
4Gamer:
今回プレイできたのは東京のコートでしたが,他にはどういったステージが登場するのでしょうか。
Prior氏:
コンクリートや土,芝など多彩な環境がある世界各地のコートを用意しています。地面の種類によってボールの挙動も変わるので,エキサイティングな試合が楽しめますよ。
4Gamer:
eスポーツ的な展開というのは考えているのでしょうか。
Prior氏:
現状ではその予定はありません。ですが,3対3などで遊べるVOLTAはeスポーツと相性がすごくいいと思っているので,可能性はあると思います。
4Gamer:
ありがとうございました。
「FIFA 20」公式サイト
- 関連タイトル:
FIFA 20
- 関連タイトル:
FIFA 20
- 関連タイトル:
FIFA 20
- 関連タイトル:
FIFA 20 Legacy Edition
- この記事のURL: