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オンライン専用のメレーアクション「Chivalry II」,初公開されたデモ版をプレイ。欧米でのクローズドαテストは2020年3月にスタート
「Chivalry II」公式サイト
「Chivalry II」は,2012年にリリースされて大きな人気を獲得した「Chivalry: Medieval Warfare」のTorn Banner Studiosが開発する正統な続編だ。イベントに合わせて公開されたトレイラーで紹介されているように,多くの民衆に慕われてきたアガサ(Agatha)王国の王が戦死したことで長らく続いてきた市民戦争が終わり,以来,20年にわたってマルリック王の率いるメイソン騎士団(Mason Order)が強権政治を続けてきたというストーリーが用意されており,そこにアガサ王の血を引く若き王子が登場したことで,新たな戦乱が巻き起こっていくという。
8年ぶりの新作となる本作は,プレイヤーの最大参加人数が前作の倍となる64人に増やされたのが大きな特徴だ。プレイアブルデモでは6人対6人ほどの,少人数でのプレイが行われたため,大規模な戦闘は体験できなかったが,プレイし始めてすぐに気づいたのが,操作方法とアニメーションが大きく見直されたことだ。
Torn Banner Studiosの開発メンバーは,「1対1の礼儀正しいフェンシングの試合ではなく,バーで酔っ払い達が周囲を巻き込んで大ゲンカするようなイメージ」と言っており,実際,大きなスイングで敵を攻撃したはずが,体の向きが悪かったのか横にそれ,仲間に襲いかかろうとしてきた別の敵チームのプレイヤーにたまたま当たってしまうというようなことがしばしば起こる。
自分の武器や盾だけでなく,そのへんに転がっている木のバケツやニワトリなどを拾い上げ,敵に投げつけることも可能になっており,狙った相手に当たらなくても,その向こうにいる敵にヒットして,その敵と戦っていた味方プレイヤーが優勢になったり,操作をミスして味方を攻撃してしまったりなど,思わず皆が笑い出すような場面が何度も発生した。
具体的な操作方法は,キーボードのW/A/S/Dで方向を決め,マウスドラッグで腰の向きを変え,マウスのボタンにアサインされたアクションで,大振りや突きといった打撃法を変化させる……と,文章で書けば面倒な印象を受けるかもしれない。しかし,「酔っ払いの大ゲンカ」を謳っているだけに,多少の失敗は戦いに影響を与えないし,特定のアクションに慣れて,そこから次第に異なるムーブを追加していくというのが「Chivalry」のゲーム性だ。
この「Chivalry II」は,プレイすればするほどうまくなるスキルベースのゲームであり,そこに「大乱闘」という,どこから誰が襲ってくるのか分からないランダム性を加味することで,作品の魅力を引き出そうとしているのだ。
弓矢を突き立てられようが,腕や足を切られようが,命ある限り戦い続けるという設定も面白く,瀕死の状態で地面を這いずりながら敵の脛にパンチを入れるのもよし(多くの場合はケリを入れられてキルされるが),後方で仲間に蘇生してもらうもよしといった展開。デモでは使用できなかったが,顔や肌のタイプ,髪の毛や髭,フェイスペイント,武器や甲冑の装飾など,さまざまなカスタマイズ機能を実装する予定で,今後は馬上の戦いやマップといった要素が増やされていく予定だ。
中世を舞台にしたメレーアクションとして「Mordhau」という強力なライバルが人気を集め,また,Epic Gamesストアの時限独占販売に対する一部ファンの反発もあったりして,現段階で「Chivalry II」はいくつかの不安要素を抱えている。ここからどのようにしてコミュニティの信頼を獲得していくのかが,Torn Banner StudiosとTripwire Interactiveにとって大きな課題だろう。
3月の開始が発表されたクローズドαテストの参加者は,公式サイトの専用ページに登録した人から選ばれる。残念ながら対象は北米とヨーロッパのプレイヤーに限定されているが,テストが順調にいけば,その後も数回に分けてαテストを続け,夏頃にはβテストが始められるであろうとのこと。正式なローンチは2020年の秋頃になりそうだ。
「Chivalry II」公式サイト
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Chivalry 2
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