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「たべごろ!スーパーモンキーボール」プレイレポート。練り込まれたレベルデザインが挑戦意欲をかき立てる
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印刷2019/10/30 18:00

プレイレポート

「たべごろ!スーパーモンキーボール」プレイレポート。練り込まれたレベルデザインが挑戦意欲をかき立てる

 2019年10月31日にセガゲームスから「たべごろ!スーパーモンキーボール」(PS4 / Switch / Xbox One / PC )が発売される。「スーパーモンキーボール」シリーズは,2001年からコンシューマ機向けに展開されているアクションゲームだ。

※PC(Steam)版は発売日,価格ともに未定。Xbox One版は海外のみ販売

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 アーケードゲームの初代「モンキーボール」は,「龍が如く」シリーズ総合監督の名越稔洋氏が生み出したことでも知られており,直感的なルールで遊べるカジュアルゲームとして人気を博した。シリーズ展開は,2012年のPS Vita用ソフト「スーパーモンキーボール 特盛あそビ〜タ!」から新作がしばらく途絶えていたが,今回7年ぶりの復活を遂げた。

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 本作は,2006年にWiiで発売された「スーパーモンキーボール ウキウキパーティー大集合」をリメイクしたものだ。単なる移植ではなく,ソースコードをすべて書き直し,“一部のステージやミニゲームをリファインする”“ソニックをはじめとした隠しキャラクターを追加する”など,大幅な改修が加えられている。
 さらに,ゲーム内容も全100ステージのメインゲームと4人まで同時プレイできる「パーティーゲーム」(ミニゲーム)が収録されているほか,ステージクリアの時間を競う「タイムアタック」と10種のミニゲームを連続で遊ぶ「デカスロン」モードも追加されており,大ボリュームに仕上がっているのもポイントだ。



直感的なルールと,巧みなレベルデザインが挑戦意欲をかき立てる


 本作のルールは“アナログスティックでおサルの入ったボールをコロコロと転がし,ゴールを目指す”というものだ。
 コースには障害物や敵が配置されているので,うまくかわしたり,ジャンプで飛び越えたりして避けていく。コースの端や途切れ目からボールを落としてしまうとミスになるので,落ちないように気をつけつつゴールインできればステージクリアとなる。
 ボールが転がるスピード感と,巧みにボールを操って狭いコースを駆け抜けるときのスリル,コーナリングやジャンプをうまく決めたときの達成感は本当に気持ちいい。

ステージ上には「バナナ」が置かれており,集めると残機が増えるのでできるだけ回収しておこう
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 おサルたちは初期状態で6キャラクターから選べて,それぞれスピード,ジャンプ力,大きさ,重さなどが異なっている。バランス型の「アイアイ」,速度が遅く身体が大きいためトラップや敵に引っかかりやすいが吹っ飛びにくい「ゴンゴン」,加速に優れた「ドクター」など個性豊かだ。ゲームを進めていくとコスチュームが増えていくので,着替えて気分を変えるのもいいだろう。
 10のステージからなる「ワールド」をコンティニューなしでクリアできれば,栄誉の証「チャンピオンメダル」をもらえる。よりよいタイムとチャンピオンメダルを目指して頑張っていこう。

コスチュームを着替えるとおサルの外見が変化するが能力はそのまま
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「ヤンヤン」はジャンプ力が高く身体が小さいため,ジャンプ中心のプレイにもってこいだ
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 「スーパーモンキーボール」シリーズの妙味は,レベルデザイン,つまりステージ構成の面白さにある。
 気持ち良く突っ走っていたと思ったら,コースが途切れていて奈落の底へ落ちる。高い塔を必死に登った後に細い橋が待ち構えており,緊張のあまり踏み外す……といった具合に,絶妙のタイミングでこちらのミスを誘ってくる。

絶妙のタイミングで難所が待ち構えている
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 ゲーム後半には最初見たときは軽く絶望してしまうステージもあるのだが,ミスの原因が分かりやすいうえに設計が絶妙なので「次こそは!」と挑戦意欲をそそられる。コンティニューは無制限かつ素早くリトライできるのも相まって,もう1回,もう1回だけ……と遊んでしまう。
 そして,繰り返し遊ぶうちに「コツが掴めてきた,もうここではミスらないぞ!」となっていく。つまり,「トライアンドエラーからの上達」というアクションゲームのオイシイところを短いサイクルで味わえるのだ。

安全に進むか,寄り道してバナナを取るか。運命の分かれ道。欲張ったらやっぱり落ちた。再挑戦への闘志が湧いてくる
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 そして,ステージ構成が計算され尽くしたものであることを理解すると,「快走が続いてるけど,そろそろ何か仕掛けてくるんじゃないのか」とか「曲がり角があるけど,きっとその先に何らかのトラップがあるんじゃないか」といった考えが頭をもたげる。さながら開発者と知恵比べをしているようだ。
 そんなことを考えながら初見プレイでトラップを抜けられたときは,開発者に勝った感があって大変に気持ちがいい。この快感を味わうためにもぜひとも予備情報を仕入れることなくプレイしてみてほしい。

 ボス戦は“巨大なタコの背後に回り込んで弱点の後頭部を一撃する”“恐竜型メカの背を渡り,妨害をはね除けつつ弱点のある先端部を目指す”など趣向が凝らされている。攻撃ボタンが無いゲームだけに,ボスの動きを見切るのが重要になってくるのだ。

タコのボスは後頭部が弱点
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恐竜型メカは先端に弱点があり,背を渡っていかなければならない
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 初見のオススメは,敵や障害物に強いゴンゴンでゆっくり進んでいくやり方だ。じっくり攻略方法を見つけたうえで,タイムアタックやチャンピオンメダルといったやり込み要素に挑戦するといい。ゲームオーバーになることも,コンティニューすることも本作では当たり前なので,トライアンドエラーを繰り返しながら存分に楽しもう。


ゆかいなパーティーゲームで大盛り上がり


 シリーズの名物でもあるパーティーゲームは,10種類のミニゲームを最大4人でプレイ可能だ。ルールもジャンルもさまざまで文字通りパーティーの際にもってこいのゲームになっている。いくつかのゲームを紹介していこう。

「デンジャラスルート」は俯瞰の視点でボールを落とさないように転がしていくゲームだ。バナナを取ると持ち時間が延びるが,たいてい意地悪な場所に置いてある。リスクとリターンを計算する緊張感が楽しい
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「スペースモンキーアタック」はレトロな雰囲気が漂う縦スクロールシューティングだ。宇宙船に乗って敵のUFOをバリバリと撃ち落としていこう。「ローリング」を使えば無敵状態になって攻撃を避けられるので,いかに適切なタイミングで使うかが重要だ
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「ハンマーなげ」はシンプルで楽しい。アナログスティックでおサルを回転させ,タイミング良くハンマーを投げて飛距離を競うのだ。ボタンを連打するとおサルが鳴いて飛距離が伸びる
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「モンキースノボー」はライバルたちと競い合いつつコースを滑る。バナナを取ると加速が掛かるのだが,良い位置のバナナは先んじたライバルにおいしくいただかれてしまうので闘争心をかき立てられる
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 ほかにも,ツルツルと滑る氷原をホバーで移動してフラッグを回収する「はたとりホバーレース」,パーティーゲームの定番「モグラたたき」など,いずれもシンプルなルールでワイワイ楽しめるものばかりだ。10種類のパーティーゲームを連続で遊ぶ「デカスロン」モードでは,得意なものでスコアを伸ばし,不得意なものでもある程度戦えるようにしておく総合的な腕前が求められる。友達を集めて遊べば盛り上がること間違いなしだ。


「はたとりホバーレース」と「モグラたたき」
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10種のパーティーゲームを連続で遊ぶ「デカスロン」モードは総合力の勝負
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 シンプルなルールと,レベルデザインの妙味が光る本作。遊んでいくうちに開発者の意図が見えてきて,まるで知恵比べをしている気分に浸れる辺りは良い意味でレトロゲーム的というか,往年のセガタイトルを思わせるものがある。
 それでいてグラフィックスは最新機種のもので,おサルたちの可愛らしさやステージの美しさに目を奪われる。カジュアルに遊べる間口の広さと,タイムを突き詰めていく奥深さがあり,幅広い層にオススメできるゲームと言えるだろう。

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「たべごろ!スーパーモンキーボール」公式サイト

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