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「NieR Re[in]carnation」半周年インタビュー。松川大地氏が語るこれまでの6か月と,これからの展望
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印刷2021/08/18 12:00

インタビュー

「NieR Re[in]carnation」半周年インタビュー。松川大地氏が語るこれまでの6か月と,これからの展望

 スクウェア・エニックスのスマホ向けRPG「NieR Re[in]carnation」iOS / Android。以下リィンカネ)が,2021年8月18日にリリース半周年を迎えるということで,運営にメールインタビューを行った。

 答えてくれたのはおなじみ,本作のディレクターを務める,共同開発担当のアプリボットの松川大地氏だ。
 ここまでの半年間,松川氏はどんな心境で運営に臨んだのか。

 またインタビュー後は,半周年のおめかしをしたキャラクターたちが登場する,ハーフアニバーサリー情報も紹介していく。

画像集#016のサムネイル/「NieR Re[in]carnation」半周年インタビュー。松川大地氏が語るこれまでの6か月と,これからの展望

「NieR Re[in]carnation」Half Anniversary特設サイト


「NieR Re[in]carnation」公式サイト

「NieR Re[in]carnation」ダウンロードページ

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半周年は海釣りに注目?


4Gamer:
 リィンカネの「少女と怪物の物語」完結と,ハーフアニバ−サリーおめでとうございます。まずはこの半年の感想をお聞かせください。

松川大地氏(以下,松川氏):
 ありがとうございます! 半年があっという間に感じます……。
 サービス半年のうちに一つのエンディングを迎えたいという思いから,なんとか十二章の公開までこぎつけることができました。プレイヤーの皆さまからも多くの反響をいただけてありがたい限りです。

4Gamer:
 これまでの半年“あのNieR”ということで重圧はありましたか。

松川氏:
 重圧しかなかったですね(笑)。
 リリース前は「NieRらしい世界観を,どうやってスマホで実現しよう」と頭を抱えていましたが,リリース後は「スマホゲームらしい運用を,どうやってNieRの世界観にハメよう」ということにすごく悩むようになりました。昨今ではスマホゲームの運用にもいろんな小技がありますけど,むやみやたらに取り入れるだけだと世界観が壊れてしまう。逆に,取り入れなさすぎてもスマホゲームの魅力であるメリハリがなくなってしまう。そのバランス感に苦慮しました。

4Gamer:
 イベントボックスガチャの100連対応に,AUTOモードの改修やスタミナ不足への補填など,これまで多くの小まめな改善で,プレイヤーの「遊びやすさ」を追求されてきた印象です。これら改善点のなかで,松川さんがとくにこだわった,印象に残ったエピソードはありますか。

松川氏:
 改善点については,開発プランナーみんなで一つ一つを精査してきましたが,スタッフ間でテーマとしていたのは「スマホゲーム市場で見られる機能より,ちょっと優れた形にしよう」といったものです。
 代表例は「スキルをまとめて強化できる機能」ですが,こちらはスライドバーでレベルアップ上昇値を最大まで指定でき,レベルアップ可能値まで到達するとスライドが勝手に止まる仕様を取り入れています。細かい挙動ですが,なにか一つでも使いやすさとかに驚いてもらいたいという思いで,ちょっと優れた仕組みを追求してきました。


■アプリリリース後の改善事項まとめ

○大きい追加要素
・九章で初めて「ゴホウビ」を追加
・チャプターガチャ/イベントガチャの100回引き機能
・「ガチャの欠片」機能
・キャラスキル/オトモスキルのオート発動のためのゴホウビ
・スキル強化/オトモ強化をまとめて実行できる機能
・キャラクター限界突破素材の売却時に「本の栞」を獲得

○小さい追加要素
・プレイヤーLvの上限を解放
・メインクエストで獲得できる一部キャラクターの初期レベルが50Lvに
・アイテムの最大所持数の増加
・ミッションタブに「パック」専用タブが登場
・お知らせに「NEW」の通知が表示されるように
・シナリオを自動で読み進められる機能
・クエストクリア後の「次へ」ボタン
・チャプターごとに黒い鳥の獲得数を明示
・WAVE移動中にターゲットの選択ができるように
・AUTO周回中の途中で終了できるように
・AUTO周回後に端末が振動するように
・アリーナで勝利するごとに獲得できる報酬を追加
・★★★ウェポンストーリーの解放条件の緩和
・強化大成功時に余剰分の強化素材が返還されるように
・限界突破済みの武器を素材にして限界突破する場合,限界突破値が合算されるように


4Gamer:
 ガチャの利用時,旬のピックアップキャラクターと交換できる天井機能(アイテム:ガチャの欠片)も実装されましたね。こちらはプレイヤー的には大きな改修でしたが,ビジネス的には難しい判断だったのかとも思います。本機能の実装にあたり,葛藤があったか教えてください。

松川氏:
 これはもういろいろと大変でした……。
 葛藤というより,各所の調整って感じですかね……。
 皆さまをお待たせしてしまい,申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

4Gamer:
 改修と言えば,3Dキャラクターモデルがお尻しか見られないのが残念で。3Dモデルを見せる工夫や,鑑賞モードの実装は検討していますか。

松川氏:
 考えてます! ぼくも早くほしいんです! ガンバリマス……。

4Gamer:
 最近「奈落の塔」シリーズのような高難度イベントも登場しました。各プレイヤーの戦力はさまざまかと思いますが,難しい側に振り切った理由はなんでしょう。これからも高難度ものは増えるのでしょうか?

松川氏:
 振り切ったつもりはなく,ゲームの土台やコンテンツ面がしっかり整ってきたので,「そろそろやり込んでくれているプレイヤーさんが,よりやり応えを感じるようなモノを追加したい」という気持ちでイベントを開発しました。今後は高難度イベントもわりと追加していく予定です。
 その反面,これから新しくはじめてくださるお客さまに,より快適に遊んでもらえるような改善や調整も怠ることはしません。

4Gamer:
 作中ではフィオだけでなく,各キャラクターたちのシナリオも印象的でしたが,彼らの物語は今後もつづられるのでしょうか。ヨルハ部隊を彷彿とさせるフレンリーゼなどは設定的にまだまだ語ってほしいものの,次の「太陽と月の物語」からは別の人物の視点になるのでしょうか。

松川氏:
 そちらは随時情報を公開しますので,楽しみにお待ちください!

4Gamer:
 プレイヤー間では「せっかくキレイな“檻(ケージ)”をもっと走り回りたい」といった意見を多く見かけますが,いかがでしょう。

松川氏:
 そちらも「もう少し」で情報をお出しできるかなと思います!

4Gamer:
 先日,Twitterアカウントで公開された「NieR年表」についても,プレイヤー間でいろいろと考察されていますよね。
 ただ,リィンカネの舞台である“檻(ケージ)”は,西暦も存在軸も時間軸も非公開とのことでしたが?

松川氏:
 なんなんでしょうね。“檻(ケージ)”って場所は……。実は僕もようやく“リィンカネの舞台や謎についてのちょっとした輪郭”を知った程度でして,今はまだヨコオさん(ヨコオタロウ氏。クリエイティブディレクター)の頭の中から出てきてない状態なんです……(泣)。

4Gamer:
 ここ半年で「NieR:Automata」「NieR Replicant」「ドラッグオンドラグーン3」と,ヨコオ作品とのコラボも立て続けに行われましたね。

松川氏:
 ありがたいことに,反響はかなりよかったです。
 ただやはり,コラボキャラこそとくに「3D Viewer」を望まれる声が多いので,じっくり舐めるように見られるようにしたいです……。

4Gamer:
 これまでのコラボイベントでは,新規キャラクターと限定シナリオがセットで提供されてきました。物語が面白いのはもちろん,それにより新キャラへの愛着も湧きやすかったです。今後も原則,イベントと新キャラはセットで提供する方針を続けていくのでしょうか。

松川氏:
 必ずしも新キャラとセット,ではなくなるかもです。ちょっとずつですが,今後はイベントの形も変えていけたらと考えています!

4Gamer:
 ハーフアニバーサリー期間中はさまざまな催しが行われますが,なかでも「松川さん的な目玉企画」はなんでしょうか。

松川氏:
 釣り番組(※)……ですかね(笑)。
 僕は黙々となにかをやるのが好きなタイプなんですが,そういう意味では釣りはかなり肌に合うものでして,非常に楽しかったです!

※半周年記念番組「ニーアリィンカーネーション公式生放送 #5 〜HalfAnniversary 直前SPECIAL」内で放送された,開発メンバーたちが真夏の海で“釣りィンカーネーション”を楽しむVTRのこと

4Gamer:
 また,ハーフアニバ−サリー以降の話になるとのことですが,新コンテンツ「討伐戦」(詳細は後述)についてはいかがですか。

松川氏:
 9キャラクターの編成が大変だと思いますが,こちらは定常コンテンツとなりますので,皆さまもそれぞれ無理のない範囲でコツコツと遊んでいただき,ハイスコアを狙っていってもらえればと……!

4Gamer:
 最後に,リィンカネを遊んでいる人,この機会に復帰する人,これからはじめる未来のプレイヤーに向けて,一言お願いします。

松川氏:
 物語のとりあえずのエンディングとなる十二章を公開できました。エンディングのあるスマホゲームというのはなかなかなく,体験した人に「良いモノを触ったなー」という感覚になっていただけるんじゃないかなと,自信を持っています。途中でやめてしまった方々も,これからはじめる方々も,まずは十二章まで遊んでいただけるとうれしいです。
 また,現在はハーフアニバーサリー企画を開催中です。そして今後もふとゲームをのぞいたとき,少しでも変化があるような改善・工夫を日々考えていきますので,チラッとでものぞいていただけると幸いです!


ハーフアニバーサリー情報


 リィンカネの半年間を聞いたところで,続けてゲーム内外で開催される,ハーフアニバーサリーキャンペーンの情報を紹介しよう。

 ゲーム内では期間中,3000ジェムや★★★★確定ガチャチケットなどをもらえる記念プレゼントをはじめ,記念オトモが入手できるログインボーナス,計1000ジェムが目玉のパネルミッション「挿話:塔」,おまけ付きの記念ジェム増量セールに,「強化大成功確定/メモリー強化成功確定/消費スタミナ半減」といったキャンペーンも行われる。

 また,同時開催の新イベント「言祝の庭」をクリアして専用メダルを集めると,半周年記念バージョンの「フィオ」がもらえる。

画像集#002のサムネイル/「NieR Re[in]carnation」半周年インタビュー。松川大地氏が語るこれまでの6か月と,これからの展望
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【フィオ】少女の祝宴
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 「Half Anniversary ガチャ」には「フレンリーゼ」「アルゴー」「グリフ」「ノエル」の半周年記念バージョンがラインナップ。

 さらに上記限定キャラを含み,★★★★武器の出現率2倍,かつ72時間限定開催の「ママのお楽しみフェスガチャ」の提供期間中は,当ガチャの“10連ガチャが1回無料”で提供されるサービス付きだ。

画像集#005のサムネイル/「NieR Re[in]carnation」半周年インタビュー。松川大地氏が語るこれまでの6か月と,これからの展望

【フレンリーゼ】狩人の祝宴
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【アルゴー】冒険者の祝宴
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【グリフ】兵長の祝宴
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【ノエル】兵器の祝宴
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 またハーフアニバ−サリー以降の予定として,新規バトルコンテンツ「討伐戦」が実装されるという。

 討伐戦は“Waveごとに1デッキ=全3Waveを3デッキ(※)で戦う連続ボスバトル”で,これまでとは一線を画したコンテンツとなり,同時に新たな戦略を模索する必要が出てくるとのこと。
 ここではスコアに応じて報酬「討伐戦コイン」が手に入るという。

※1デッキに最低1キャラクターを編成。最低3キャラ〜最大9キャラで挑戦可能。(コスチューム違い含む)キャラ・武器・メモリー・オトモは,異なるデッキも含めて同一のものを編成できない予定

※開発中のゲーム画面です
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 レトロな雰囲気のミニゲーム「フライングママ」も実装される。

 こちらは制限時間内に障害物をさけつつスコアを獲得するアクションゲームだ。画面タップでママをジャンプさせて,「コイン」(スコア),「エミール」(無敵&ダッシュ),「りんご」(獲得コインのスコア2倍)といったアイテムを確保し,ハイスコアを目指していく。

※開発中のゲーム画面です
画像集#014のサムネイル/「NieR Re[in]carnation」半周年インタビュー。松川大地氏が語るこれまでの6か月と,これからの展望

 このほか,8月18日からはリィンカネ新作グッズの予約受付が順次開始,8月28日からはSQUARE ENIX CAFEでのコラボ展開が行われる。
 ゲーム外でも半周年の祝い方はさまざまだ。

 そして作中ではメインストーリー「少女と怪物の物語」の完結に伴い,次期メインストーリー「太陽と月の物語」の公開が待たれている。とはいえ,現時点でボリュームはたっぷり。気持ちの置きどころはさておき,やり終わったあとに「フー……」と一息をつけること請け合いの内容に仕上がっているので,まとまった一区切りまで遊べるようになったこの機会に,お得としか言いようがないプレゼントが目白押しのこの時期に,リィンカネの世界に浸ってみるのはいかがだろう。

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