プレイレポート
[TGS2022]「ハリー・ポッター:魔法の覚醒」のプレイレポート。オリジナリティあふれるカードバトルを通じて原作ライクな学校生活を満喫
本作の開発はNetEase Gamesが行っており,約1年前にサービスが始まった中国語版は大ヒットを記録している。そんな本作の日本語版を遊ぶことができたので,さっそくプレイレポートをお届けしよう。
ゲームを開始すると,森番のハグリッドから入学を報せる手紙を渡されたり,“組み分け帽子”を被ってプレイヤーキャラが住まう寮を決めたりと,原作ファンなら随所で「おおっ」と感じさせる要素が次々と登場する。
その一方で,同期の生徒を中心に本作オリジナルのキャラも数多く登場し,ストーリーモードでは彼らとのさまざまなやりとりも行われる。原作のストーリーを単純に追体験するだけでなく,ファンにとっては原作らしさを感じながら新鮮に遊べそうだ。
本作のバトルシステムは,一般的なデジタルカードゲームのそれをベースに,アクションなどの要素をミックスさせた,なかなか珍しいものとなっている。
時間経過に応じて蓄積される魔力ゲージと引き替えにカードを盤面に繰り出し,呪文詠唱やモンスター召喚などを行うのは,カードゲームの経験者ならイメージしやすいだろう。本作ではそれに加えて,敵味方のプレイヤーキャラや召還されたモンスターなどが盤面で活動しているのが大きな特徴だ。
たとえば,盤面へカードをドラッグ&ドロップするときは,その効果を任意の場所に向けて発動させられる。
具体的には,体力の多いモンスターをプレイヤーキャラと敵キャラの中間位置に召喚することで,タンク役として働いてくれる。また,ファイアボールなどの直線上に発射される攻撃呪文は,きちんと敵に向けてカードをドロップしないと命中させられない。一定範囲内に雷雲を発生させるスキルを近くに発生させられたら,すかさず離れなければならない,といった具合だ。
もちろんゲームを進めていくことで,一般的なデジタルカードゲームと同様に新たなカードを入手し,デッキすなわち戦術の幅も広げられる。本作のジャンルは“カードバトルRPG”と銘打たれているが,実際にプレイしてみると,デジタルカードゲームに加えてアクション/RPG/ストラテジーの要素も感じられるものとなっていた。
そのほかにも,プレイヤーキャラが寝起きする部屋は相部屋となっており,ほかのプレイヤーキャラをルームメイトとして招待できたり(同性のみ),キャラカスタマイズ要素の中に杖や箒なども含まれていたりと,ハリー・ポッターのことを知らずともファンタジー好きな人なら楽しめそうだと思えた。
とりわけ,アニメ調のグラフィックスのキャラが寸劇を繰り広げるイベントシーンなど相当に作り込まれている。普段はこれらをスキップしまくるような筆者も,今回は思わずじっくり見入ってしまった。
本作は中国で約1年前にサービスを開始し,累計ダウンロード数は5000万を突破しているという。いまSensor Towerで中国市場におけるiOS/Androidの収益ランキングを確認したところ,サービス開始から3か月間で3位。半年間でも7位と,商業的にも大成功と言ってよいだろう。そんな本作が日本でどのように受け入れられるか,今度の動向に注目したい。
「ハリー・ポッター:魔法の覚醒」公式サイト
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