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  • WB Games
  • 発売日:2022/10/21
  • 価格:通常版:8580円(税込)
    デラックス・エディション:1万978円(税込)
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印刷2022/11/11 19:49

プレイレポート

[プレイレポート]「ゴッサム・ナイツ」はカジュアル操作で爽快なアクションが楽しめる。バットマン亡き後,その遺志を継ぐ者の戦いを描く

 Warner Bros. Gamesから発売中のオープンワールドアクションRPG「ゴッサム・ナイツ」PC / PS5 / Xbox Series X|S)。本作はバットマンことブルース・ウェインが亡くなった後のゴッサム・シティを描いた作品で,プレイヤーは彼の遺志を継ぐ,ナイトウィング,レッドフード,ロビン,バットガールらを操り,ゴッサム・シティの暗部に迫っていくことになる。本作をプレイして分かった魅力をお伝えしたい。

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「ゴッサム・ナイツ」公式サイト



バットマンの遺志を継ぐ4人のゴッサム・ナイツ


 ゲーム冒頭では,バットマンの本拠地・バットケイブを舞台に,バットマンとラーズ・アル・グールの死闘が描かれる。念のため説明しておくと,ラーズ・アル・グールはバットマンの宿敵であり,ある意味で対をなすヴィラン(悪役)。バットマンと同じく莫大な財産を有し,「影の同盟」の弟子たちと共に,世の腐敗と戦っている点もよく似ている。

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 だが彼はバットマンとは違い,他者の命を奪うどころか,都市ひとつを滅ぼすことさえいとわない。ラーズはバットマンの能力を見込み,己の後継者に据えようと画策していたが,信条の異なるふたりが相容れるはずもなかった。

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 秘泉ラザラス・ピットの力で再生するラーズ・アル・グールとの戦いの末,バットマンは最期を迎えようとしていた。バットマンの秘密を守るため,そしてラーズ・アル・グールの企てをここで食い止めるために,バットマンは爆薬を起爆,バットケイブを崩落させる。

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 ナイトウィング,レッドフード,ロビン,バットガールがウェイン邸に駆け付けたときには,すべてはもう終わっていた。

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「君がこれを見ているなら,もう私は死んでいる」

 バットマンが彼らに残した最後のビデオメッセージ。そこにはダークナイトとしてゴッサムを守護し続けたバットマンではなく,傷つき疲れ果てたひとりの男の素顔が映し出されていた──。

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 そんなバックグラウンドのもと,プレイヤーはバットマンの遺志を継ぎゴッサムを護ろうとするゴッサム・ナイツのひとりとして,悪の勢力と戦うことになる。その面々は上でもお伝えしたとおり,かつてロビンとしてバットマンとともに戦ったこともあるナイトウィング(ディック・グレイソン)とレッドフード(ジェイソン・トッド),バットマンの盟友ゴードンの娘でもあるバットガール(バーバラ・ゴードン),そして本作における現役ロビン(ティム・ドレイク)の4人だ。

左から順にロビン,レッドフード,バットガール,ナイトウィング
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 操作するキャラクターを選んだら,さっそく街を護るための戦いが始まる。本作のバトルにはアクション要素があり,近接攻撃,遠距離攻撃,回避,そしてゲージを溜めて使う必殺技「モメンタム・アビリティ」をタイミングよく使い分けることで,周囲の敵を次々に倒せる。

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 ナイトウィングは得意のアクロバットで敵を翻弄し,レッドフードは銃と力強い打撃で立ち塞がる相手を叩き潰す。バットガールがトンファーとガジェットを駆使しつつ華麗に舞えば,ロビンは得意の棒術とパチンコで敵を寄せつけない。キャラクターのアクションはそれぞれ独自のものが用意されており,キャラクターを変えるごとに違ったプレイフィールを楽しめるだろう。

バットガールの操作感が従来のバットマンに近い印象
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レッドフードはTPSのように銃を撃つこともでき,なかなか強力
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 また,チャレンジ要素である「ナイトの称号」をクリアするとさらなるアビリティが習得可能となり,よりスーパーヒーローらしい戦いぶりを発揮できる。できれば早めに習得できるようにしておくことをオススメしたい。

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 本作のジャンルは「アクションRPG」なので,単純な操作で爽快に戦える調整になっている。アクション要素が強かった「バットマン:アーカム・アサイラム」から「バットマン:アーカム・ナイト」までの3部作のファンにとっては少し簡単に感じられるかもしれない。ただ,ふだんアクションゲームをプレイしない人や,「アーカム」シリーズのアクション要素が少し大変だと感じた人には,これぐらいが程よいことも確かだろう。

 4人のキャラクターは拠点となる「ベルフライ」でいつでも切り替えられ,レベルは共通のものになっている。そのため育成のバランスを考える必要はなく(ナイトの称号はそれぞれ獲得する必要がある),とくにデメリットなしで好きなタイミングで交代できる。

 ただ,カットシーンは4人それぞれに別のものが用意されているので,すべてを観るつもりであれば,キャラクターを切り替えずにエンディングまでプレイしたほうがいいだろう。バットマンの世界に詳しい人であれば,随所にある小ネタも楽しめるはず。

ペンギンの店を訪ねたナイトウィング。師匠とは違い,老獪なペンギンにうまくあしらわれている感じが面白い
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バットマン最大のライバルであるジョーカーは,かつてレッドフードと名乗り,赤いマスクを被っていた時期があった(作品によって設定が異なる)。ジョーカーに魅入られたヴィラン,ハーレイ・クインは,同じ名を名乗るレッドフードに思うところがあるようだ
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初代ロビンであるディック・グレイソンと,二代目であるジェイソン・トッドのやり取りも,ときおりグッと来るものがある
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広大なオープンワールドで描かれるゴッサム・シティ。原作さながらのアクションを楽しめる


 本作は師亡きあとのバットマンファミリーとして物語を味わうだけの作品ではない。オープンワールドで再現されたゴッサム・シティには,さまざまな寄り道要素が用意されている。原作や映像作品のバットマンたちは夜の街をパトロールし,目にした犯罪を阻止したりするが,本作でもそれに近いノリで,ゴッサムの各地で起こる事件や犯罪に関わっていけるわけだ。

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 夜のパトロール中,街をうろつく犯罪者を倒すと,虫眼鏡のような「証拠」を落とすことがある。この証拠を集めておくと,次回パトロール時に「計画犯罪」ミッションが発生する(一度ベルフライに戻り,再度パトロールに出直す必要がある)。計画犯罪は前述したナイトの称号にも関わってくるので,積極的にクリアするといいだろう。

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 また,敵への対処も正面から戦うばかりではない。不意をついて気絶させれば,相手に存在を気づかれないままミッションを終わらせることもできる。爆弾解除や臓器密売の阻止など,早い段階で敵に発見されると達成が困難になるミッションもあり,最終的に殴り合うにしても,先にステルスで相手の数を減らしておけば有利に戦える。

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 街中は主にワイヤーを使ったグラップルとジャンプによって移動する。高所から落ちてもダメージは受けないので,気楽にあちこちに引っ掛けて,スピーディな移動を楽しめる。最序盤からゴッサムのどこにでも移動できるが,ストーリーを少し進めるとファストトラベルが可能になるので,本格的な探索はその後からでも遅くない。チャレンジをクリアしてナイトの称号を得たあとは,グライドで短時間の滑空もできるようにもなる。

スーパーヒーローものではおなじみの移動手段
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 グラップルでの移動はステルス時にもかなり役に立つ。相手の頭上に移動できれば,静かに気絶させるチャンスとなるので,積極的に狙っていきたい。また,不意打ちに使うだけでなく,すでに発見されたあと高所に逃れ,こちらを見失わせて仕切り直すといった使い方もできる。

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 さらに本作には,バットマンファミリーの「探偵」的な面を際立たせるミッションも登場する。犯罪現場などで,手がかりを結び付けて「解決」すれば,事件の真相へと近づける。難しい謎解きというより,あくまで犯罪捜査の雰囲気を楽しむ要素だが,バトルの合間のちょっとしたアクセントになっている。

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 また,本作の装備品は敵や宝箱から入手できるほか,素材を集めて作成するものがある。武器には,炎や氷,電気といった属性(エレメンタル)が付与されているものもあり,敵の属性に合わせて使い分けることで戦闘を有利に進められる。たとえばミスター・フリーズと戦う時に,氷属性の武器を装備するのはあまりいい手ではなく,炎属性の武器を使うと戦いやすいわけだ。

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 以上のように,さまざまな要素が「遊びやすい難度」に調整されており,ふだんゲームを遊ばないバットマンフリークもカジュアルにプレイできるだろう。また,ゲームを遊んでキャラクターに愛着が湧いたのであれば,そのキャラクターが登場するアニメやドラマ,映画などを追いかけるのも悪くない。

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 また本作は,オンラインでフレンドを招待し,キャンペーンモードを2人で協力プレイできるのだが,2022年11月29日には最大4人での協力プレイを楽しめる「ヒロイックアサルト」が追加される予定だ。

ナイトウィングのアビリティは回復技や味方を支援するものが多く,ヒロイックアサルトで生かせそうだ
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 ヒロイックアサルトは全30フロアのバトルアリーナを突破していくというコンテンツで,追加後はオンラインでのマルチプレイがより盛り上がるはず。今のうちにストーリーを最後まで進めたり,一緒にプレイする相手を見つけたりして,新モードの追加に備えておくとよさそうだ。

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「ゴッサム・ナイツ」公式サイト

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