プレイレポート
iOS版「マジック:ザ・ギャザリング アリーナ」をさっそく触ってみた。UIをスマホ向けに調整しつつ,PC版のプレイ感をそのまま再現した印象
マジック:ザ・ギャザリング アリーナ(以下,MTGA)は,世界初のTCG「マジック:ザ・ギャザリング」(以下,マジック)のデジタル版にあたる作品。Android版に関してはアーリーアクセスとして1月29日から先行配信されていたが,iOS版とAndroid版の正式サービスが開始された形となる。
本稿では,そんなMTGAの概要を紹介すると共に,実際に動作するスマホ版に触れてみたプレイレポートをお届けしていこう。
「マジック:ザ・ギャザリング アリーナ」公式サイト
「マジック:ザ・ギャザリング アリーナ」ダウンロードページ
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UI変更で戦場が広くなって操作感は良好
PC版とのデータ連携も可能
マジックのデジタル版といえば,2002年からサービスが続く「Magic Online」を思い浮かべる人もいるかもしれないが,こちらはどちらかと言えば“リアルでの対戦をオンライン上で再現する”といった趣向が強い。長い歴史に裏打ちされた膨大なカードプールがあるものの,日本語サポートは存在しないこともあって,初心者にとってはややハードルが高い作品とされていた。
対して2019年にリリースされたPC版のマジックは,昨今のデジタルカードゲーム(以下,DCG)と同等の操作性と演出を備え,よりカジュアルにマジックの世界を楽しめる作品だ。アナログ版の最新環境(スタンダード)がすばやく反映されるリアルタイム性や,日本語の完全サポートなどもあり,国内外のプレイヤーに広く受け入れられている。
アナログ版の時代から行われている世界選手権も,2019年には“テーブルトップ”と“MTGA”の双方から出場枠を勝ち取れるようになり,現在ではMTGAを中心とする国内向けの大会も実施されるなど,快適にプレイできるデジタル版の登場は競技シーンにも大きな影響を与えている。
「マジック:ザ・ギャザリング アリーナ」のプレイレポートをお届け。原作を知らないデジタルカードゲーマーにもオススメだ
現在オープンβテストが実施されている「マジック:ザ・ギャザリング アリーナ」が,2019年2月15日のアップデートで日本語対応となった。本稿では,デジタルカードゲームは遊ぶがマジックは知らないという人に向けて,本作の魅力を紹介しよう。
では,プレイインプレッションについて触れていこう。なお本記事は,メーカーより開発版がインストールされた端末を借りたうえで制作している。開発版では,ゲーム開始時のチュートリアルをプレイしたあと,自分のアカウントを使用してオンライン対戦を体験できるものとなっていた。
もっとも大きな変更点はUIで,とくに対戦画面は戦場が見やすいように調整が加えられていた。待機時は手札が邪魔にならないように手前側に少し隠れ,プレイヤーを示すアバターは画面左側に寄せられるなど,細かな部分まで配慮を感じられる。
また,コレクションやデッキ構築画面はPC版から少しだけUIが変化し,カード選択時には画面いっぱいにカードが表示される形式に変更された。一般的なDCGと比較するとテキスト量が多い作品だけに,情報を参照しやすくする工夫は快適性に直結するので,こういった調整は非常にありがたい。
もちろん,クリップボード上に保存されたデッキコードを読み取ってデッキを作る「デッキコード」にも対応している。
個人的に気になっていたのが,カードを大量展開した際の挙動だ。多くのスマートフォン向けDCGには一度に戦場に出せるカードの枚数に上限が少なめに設定されているが,本作では最大250体のトークンを場に生成できる。
そこで今回は《協約の魂、イマーラ》や《大集団の行進》で大量のトークンを展開するセレズニア・トークンを用いて,トークンの一斉展開および全体強化,一斉アタックをそれぞれ試してみた。戦場にカードが増えた状態で操作すると少しだけカクつく場面もあったが,待ち時間を使い切らない程度の速度でゲームを進められた。
操作面での難点を挙げるとすれば,戦場のカードを選択する際にタップしてから選択状態になるまで少しだけラグを感じる点だ。攻撃をブロックするクリーチャーを選ぶ際,連打すると操作が2回適用されてキャンセルされてしまうことがあるので,操作時には気に留めておこう。
プレイレポートは以上となる。感触としては思った以上にPC版のプレイフィールが再現されていて驚かされた。データの連携もかなり容易に行えるので,本作に登場によって既存のMTGAプレイヤーにとっては遊びの幅が広がり,初心者にとっては参入障壁がグッと下がることだろう。
スマートフォン版のリリースに合わせ,今後はPC版以外での競技シーンへの参加も可能になるとのことなので,競技志向の新たなDCGを探している人は,この機会に“TCGの原初”に触れてみるのも良いかもしれない。
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(C)2020 Wizards of the Coast LLC
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