プレイレポート
シリーズ初のVRタイトル「逆転裁判 VR20号事件」プレイレポート。殺人現場で証拠を捜し,成歩堂の逆転を助けよう!
「逆転裁判」は弁護士と検事の息詰まる「法廷バトル」をテーマにしたアドベンチャーゲームシリーズだ。主人公の成歩堂龍一は,無実の依頼人を救うべく難事件に挑む弁護士。依頼人を陥れる証拠が揃った絶体絶命の危機から,検事や証人のムジュンを「異議あり!」と暴き,胸のすく逆転劇を見せてくれるのだ。
そんな「逆裁」シリーズ初のVRタイトルが「逆転裁判 VR20号事件」だ。成歩堂が今回助ける依頼人は,何者かに殺害された音無陽和の妹である琴葉。すでに裁判はスタートしており,プレイヤーは成歩堂が弁護している間に事件現場で証拠を探していく。なお,本作は2人プレイが可能で,その際はお互いに助け合いながら捜査を進めていくこととなる。
プレイフィールドとなるのは4メートル四方の空間。無線ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を被り,両手にVRコントローラを握れば,そこは殺害現場となった陽和の部屋に早変わりする。この部屋で証拠を探し,成歩堂の裁判を手助けするのがプレイヤーの役目だ。
また,プレイヤーが装着するHMDとVRコントローラがそれぞれゲームに落とし込まれているのも面白い。HMDはカガク捜査ゴーグルとなり裁判の中継に,コントローラはカガク捜査ガンとなり証拠品探しに活躍してくれる。
ゲームのキモとなるのは,カガク捜査ガンでの証拠品探しだ。トリガーを引くことで射出される「検出光線」を壁や家具に当てて,指紋などを探していくのだが,検出光線の射程は短く,有効範囲は狭い。実際に部屋のあちこちをくまなく歩きまわり,証拠品を探すさまは本物の捜査員になったかのようで,うまく指紋を見つけられたときに思わず快哉を叫んでしまった。自分の足を使って部屋を歩く,ロケーションVRならではの体験といえるだろう。
なお,検出光線は射出するたびにエネルギーを消費し,使い果たすと光線が射出できなくなる。ガンシューティングゲームのようにカガク捜査ガンを振り下ろすとエネルギーが回復するので,こまめに回復するとよさそうだ。
指紋発見後はさらに検出光線を浴びせ続けて「スキャン」することで証拠品として確保できるのだが,このスキャンは1丁のカガク捜査ガンだけではかなりの時間が必要となる。2丁のカガク捜査ガンを同時に使ったり,仲間と協力したりすることで短時間でスキャンを終えられるので覚えておくといいだろう。
また,部屋の中には触れることで証拠となる指紋を消してくる「ドローン」がうろついているのだが,これを撃退するのにもカガク捜査ガンが活躍する。光線を当てることでドローンを追い払えるのでスキャンと光線をうまく使い分けていこう。2人プレイであればスキャン役と撃退役を分担作業するのも面白そうだ。
裁判の様子はVR空間に浮かぶディスプレイで中継されているのだが,登場人物は「逆裁」らしい濃いキャラクターばかり。大仏のようなヘアスタイルが特徴的な宇武砂検事や,事件を取り調べる刑事でありながら怪しい発言の多い清和井刑事など強烈なインパクトを残してくれる。
裁判が終わると御剣怜侍が登場し,プレイヤーの行動に応じて成績をD〜SSのランクで査定してくれる。査定される要素はかなり細かく,「こんな所まで見てるの?」という項目も存在する。内容に応じて新規録りおろしのボイスで評価してくれるので,高評価ボイスを聞きたい人は繰り返し遊んでみるのもアリだろう。
“「逆転裁判」の捜査パートをテーマにしたVRゲーム”と聞くと,推理や思考ゲームを想像するかもしれないが,本作はいい意味で忙しく,アクション要素も面白い。証拠品をスキャンすると同時に,周囲を警戒してドローンを追い払わないといけないため,なかなかにスリリングな体験を味わえるはずだ。なお,忙しいと言っても体力や反射神経が問われるものではなく,幅広い層のプレイヤーが楽しめるようになっているので安心してほしい。
また,2人プレイであればプレイヤー同士が協力することでより効率よくゲームを進められるような作りになっているのも印象的だった。今回筆者は2人プレイで遊んだのだが,手ごわいドローンを撃退したり,手早くスキャンを終わらせたりするために,自然と声掛けをするようになっていた。
そのほか,裁判所で弁護する成歩堂のセリフには,これまでのシリーズを踏まえたものも含まれており,ファンならニヤリとできるはず。また,カガク捜査ガンは,「異議あり!」「くらえ!」といったエモートも繰り出せるので,友人と一緒にエモートを飛ばし合うのも面白そうだ。
そんな「逆転裁判 VR20号事件」は,石川県のMIRAINO イオンモール白山店にあるVRゲームコーナー「VR-X」で,1回1200円(税込)でプレイ可能だ。プレイスペースは裁判所風になっており,等身大の成歩堂もいるので記念撮影をするといいだろう。VR-Xには,本作の他にも「BIOHAZARD VALIANT RAID」(2〜4人用),「ロックマンVR 狙われたバーチャルワールド!!」(1人用),「PHOTON BIKE」(1人用)といったVRゲームが用意されている。遊びに行く際はこちらもぜひチェックしてほしい。
※掲載のゲーム画像は実際のプレイ時に見えているゲーム画面で見え方が異なる場合があります
「逆転裁判VR20号事件」公式サイト
- 関連タイトル:
大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-
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