「Dusk Diver 2 崑崙靈動」プレイレポート。舞台となる台湾の街に“迪化街”“紅樓”が追加。前作の仲間は操作も可能に

　JUSTDAN INTERNATIONALは本日（2022年2月24日），「Dusk Diver 2 崑崙靈動（こんろんれいどう）」（PC / PS4 / Switch）を発売した。


　本作は，2019年10月にリリースされた，アクションゲーム「Dusk Diver 酉閃町（ゆうせんちょう）」（PC / PS4 / Switch）の続編だ。同作から1年後の世界が描かれており，主人公は，引き続きヤン・ユモ。彼女の“守り神”であるリーオウやバッヘ，リ・ヴェーダたちも登場する。



　前作では“技”のひとつとして戦いをサポートしてくれた守り神だが，本作ではプレイアブルキャラクターとなった。さらに，謎の戦士“D.D.”も追加され，より多彩なアクションでのバトルが楽しめるようになっている。
　また西門町のほか，台北市内にある“迪化街”や“紅樓”といった新しい地にも行けるようになり，観光気分で散策できる世界も広がった。
　そこで本稿では，ユモと守り神の3人の操作感や，新たに追加された街の雰囲気などを中心に紹介しておこう。

「Dusk Diver 2 崑崙靈動」公式サイト

爽快アクションで敵を叩きまくれ！

　東京ゲームショウ2021のプレイレポートでも戦闘の感触についても触れているが，改めて戦闘のシステムから説明していこう。


　通常攻撃は，弱と強の2種類がある。特に制限なく出せるので，基本的にはこの通常攻撃で戦っていく。また，敵を攻撃し続けて“ブレイク”状態にし，画面に表示されたコマンドを入力すると，強力な攻撃“ブレイクストライク”を発動できる。敵に大ダメージを与えられるチャンスとなるのだ。

ブレイク状態になると，ブレイクストライクのコマンドガイドが出る

　ブレイクストライクをキメると，キャラクターが持つ“BP”のゲージを大きく増やすことができる。このBPを消費することで，攻撃力の上昇や，別の特殊技の発動に必要な“SP”の回復速度アップの効果を得られる“バースト”が使用できるので，ブレイクとブレイクストライクは，積極的に狙っていきたい。

　なおバースト中は，属性や特性を持つ特殊技で，SPを消費することで発動できる“SP技”や，敵の攻撃を受ける直前で行う“ジャスト回避”，ブレイクストライク，カウンターなどを使うことで“バーストLV”が上がっていく。LVが上がると攻撃力がアップするほか，LVが180％まで上昇すると，強力な“バースト必殺技”を放てるようになる。

画面左部に表示されるのがバーストLVだ。ガンガン攻撃をキメてゲージを溜めていく

バーストLVマックス！

　またバースト中に敵をブレイクできれば，“デュエルバースト”が発動。バーストLVの上限が200％に引き上げられ，バースト必殺技もより強化される。

　手順的に少々難しく思えるかもしれないが，BPやSPのゲージが溜まったら，出し惜しみをせずにバンバン技を繰り出していけばいい。ゲージを消費する必殺技は，強いボスまで取っておきたい気持ちになるだろうが，ケチらず使った方が，実は効率よく戦えるといった仕組みになっているのだ。

バッヘのバースト必殺技。自身が空中に舞い上がり，横に回転しながら攻撃する大鎌が広範囲の敵に大ダメージを与える

　また先にも述べたように，ブレイク状態の敵に対しては，ガイドがコマンドとともに表示される。忙しい戦いの最中であっても，それほど迷うことなくブレイクストライクの発動ができる。戦闘のチュートリアルも丁寧なので，それに従ってプレイを進めていけば，操作の流れも身についていくだろう。

キャラクターを育成して戦いを有利に

　操作キャラクターは，レベルアップや装備の変更・強化を行える。レベルを上げるためには，敵を倒した際などの入手できる経験値が必要。経験値は，全キャラクターが共有しているので，レベルアップしたいキャラクターに割り振っていく形になる。
　レベルアップによって，新たな技を習得することもできるので，戦いのメインにするキャラクターやプレイスタイルによって，育成の方針を決めていくとよさそうだ。

レベルが上がると覚えられる技の数も増えていく。戦闘で使用できる技は3つまでなので，必要なものをコマンドに割り当てておく

　また攻撃力などを上昇させられる装備品には，“霊石”をセットできるスロットが付いているものがある。霊石は，プレイ中に入手できる素材で合成できるほか，サイドクエストの報酬などで入手できる。
　装備品の性能とあわせて，ステータスを上昇させられるので，こちらもキャラクターの強化に活用していきたい。

おなじみのキャラクターたちが操作可能に

　戦闘中は，ユモや守り神たちを切り替えながら立ち回ることができる。これにより，敵のタイプによってキャラを使い分ける，体力の減ったキャラクターをいったん下げるなど，臨機応変に戦闘を進めることができるのだ。

　操作できるキャラクターは，プレイを進めることで増えていく。ここでは，中盤までに使用可能になる4人を紹介しよう。

【ヤン・ユモ】
　大学生活とコンビニバイトを両立するだけでなく，厄禍（わざわい）退治にも精を出す忙しい女の子。戦闘は素手での格闘で，近接スピード型だ。
　攻撃には，敵の動きを時たま停止させる“感電”の効果があるほか，ユモ固有の技“崑崙3Dプリンター”を使うと，様々なものを実体化して，飛び道具として使うことができる。実体化できるものは，サブクエストをクリアすることで増やせる。


　ユモの強みは，何と言っても隙の少なさと動きの速さだ。ほとんどの技の出が早く，敵の動きに即対応できる。蝶のように舞い，蜂のように刺す小回りの利いた戦闘スタイルは，初心者だけでなく，スピード感たっぷりの戦闘を楽しみたいプレイヤーに向くだろう。元気で可愛らしいアクションにも注目。

【リーオウ】
　表の顔はコンビニ店長，しかしその実態はユモの戦闘指南も行っている崑崙の戦士だ。リーオウの戦闘スタイルは，強力な防御を持つ近接パワー型。いくつかの技には，相手の防御力を落としてブレイク状態にしやすくなる“燃焼”の効果がある。
　弱攻撃時に，攻撃ボタンをそのまま長押しすることで弾薬を消費し追加攻撃を行える。強攻撃時には，全弾発射する範囲攻撃もできる。
　固有技は，敵の攻撃を防ぐ“ブロック”。カウンターの受付時間も他キャラより長めに設定されており，成功すると強化弾薬が充填される。


　攻撃の際に大きい隙は生まれるが，一打のダメージはほかのキャラクターよりも大きい。タイミングを見極め使いこなせれば非常に爽快な戦いができる。スーツ姿に大きな撃銃剣というスタイルに惹かれるプレイヤーも多そうだ。

【バッヘ】
　人間界の音楽に惹かれ，ギターを習い始めた崑崙人。大鎌を用い，追加入力で攻撃を強化する戦闘スタイルを持つ。
　技には，防御力無視の継続ダメージを与える“裂傷”の効果がある。プレイを進めていけば，空中での攻撃手段が増えていき，空中で連続してSP技を発動可能。通常攻撃が命中すると同時に攻撃ボタンを押すことで，その後の攻撃をより早く出せる。


　鎌の攻撃範囲は広く，空中での立ち回りも有効な場面が多い。個性的ながら使い勝手が良いのがバッヘの特徴だ。鎌のほかにギターを使った技も複数あり，ビジュアルは一番個性的かもしれない。

【リ・ヴェータ】
　人間界では，超一流モデルとして活躍している異世界人。基本は，二丁拳銃を派手に撃ちまくる遠距離型……とはいえ，超遠距離の安全圏から狙いをつけて打つようなスタイルではなく，射程広めの中距離タイプという印象だ。
　敵との間合いを計る必要があるため，レベルが低いうちは正直少々使いにくいが，強化していくと隙の大きさや攻撃範囲をカバーできるような技も多数覚える。使う技の組み合わせによって，まったく違った個性の出るキャラクターと言えそうだ。


　ショットガン攻撃が強化される固有技“Lock and Lord”は，多少難のあるリ・ヴェーダの火力を大幅に底上げしてくれる。クールなルックスで派手に拳銃やバズーカを打ちまくるギャップも面白い。トリッキーで極め甲斐のあるキャラクターだ。

　初期状態では，ユモとバッヘが初心者向き，リーオウとリ・ヴェーダが中級者向きという印象ではあるが，レベルを上げ，技を覚えさせプレイヤーにあわせカスタムすることで，どのキャラクターもより使いやすくなっていく。プレイに慣れてきたら，それぞれも個性的な戦闘スタイルを体験してたいところ。

舞台となるリアルな台湾の街並みを，観光気分で闊歩しよう

　ユモたちが活躍するマップは，台湾にある台北の街並みを参考に作られている。また前作同様に，実在する店舗とのコラボレーションも行われており，今作ではさらに多くの店舗が参加。日本でもおなじみの“アニメイト”などもあり，クエストの舞台にもなっている。


　特に臨場感を高めているのが，街のあちこちで売られている食べ物だろう。リアルでおいしそうなグラフィックスは必見なのだ。
　イートインの店では，店舗でのみ食事が可能だが，テイクアウトメニューはアイテムとして持ち歩き，安全なエリアで食べることができる。食べ物は，パーティ全体に与ダメージ上昇や状態異常にかかりにくくなるなどの効果をもたらすので，満腹度が許す限り，複数の効果を持つ食事をとっておきたい。

台湾と言えば，トロトロに煮込んだ細い麺と鰹出汁のスープが特徴の国民食“麺線”が有名。もちろん西門町にも麺線屋があるのだ

アヒルの舌，鶏の爪，アヒルの手羽先など，日本に暮らしているとあまり馴染みのない料理もあっておもしろい

町中の台湾グルメを買い回ってみた。さて，どれから食べようか

　飲食店だけでなく，ユモたちの拠点でありバイト先でもあるコンビニエンスストア“TUMAZマート”の商品もしっかりと描かれている。陳列されている商品は，一定時間が経過すると期限切れになるのだが，回収して自分のアイテムとして利用可能になるので覚えておこう。

画像下部に映っている鍋の中身。一見おでんに見えるが，これは “茶葉蛋”と呼ばれる台湾風の煮卵。台湾のコンビニでは定番の商品だそうだ

　このほかにも，キャラクターの衣装を取り扱っている服屋の“リトル・レディ”や，ギャラリーモードで再生するBGMを購入できる“レコードショップ”などが用意されているので，観光気分で街中を歩いてみると，より楽しく感じられる。

　キャラクターや攻撃方法などが増えたことにより，戦闘が大幅に派手さや爽快感がパワーアップした本作。「Dusk Diver 酉閃町」の続編ではあるが，同作をプレイしていない人でも物語は十分に理解できるだろう。かわいらしいユモの活躍を楽しみたい，台湾の街を歩いてみたい，という人は，ぜひ遊んでみてほしい。

「Dusk Diver 2 崑崙靈動」公式サイト