プレイレポート
「GUNDAM EVOLUTION」のPC向けネットワークテストをレポート。新機体やランクマッチの追加でバトルをより奥深く楽しめるようになった
2021年8月のクローズドβテストに続く今回のテストでは,新機体「ガンダムエクシア」と「マラサイ[UC]」が登場。腕前の近い者で戦う「ランクマッチ」や,「サプライポッド」の実装,「ポイントキャプチャー」に「対空砲要塞」,「ドミネーション」に「月面通信基地」,「デストラクション」に「採掘場」といった新マップが登場するなど,よりバリエーション豊かなプレイを楽しめるようになった。本稿では,このテストの模様をレポートしよう。
「GUNDAM EVOLUTION」クローズドβテストレポート。ヒーローとしてのモビルスーツが活躍し,チームシューターの連携も楽しめる
「機動戦士ガンダム」シリーズをモチーフとした新作FPS「GUNDAM EVOLUTION」のクローズドβテストが2021年8月8日と9日に行われた。チームシューター的な連携の妙味と,「機動戦士ガンダム」シリーズに登場する個性的なモビルスーツが活躍する楽しさを味わうことができたので,その様子をお伝えしていこう。
新作FPS「GUNDAM EVOLUTION」はチームシューターファンのガンダムIPへの入口に。高い競技性の“ガンダムFPS”を開発する狙いについて聞いた
「ガンダム」をモチーフにしたバンダイナムコオンラインの新作FPS「GUNDAM EVOLUTION」が7月15日に発表された。6対6の高い競技性を持つ「ガンダムチームシューター」として展開するという本作について,その狙いやどのような作品となるのかをプロデューサーとバトルディレクターの2人に聞いた。
新機体「ガンダムエクシア」「マラサイ[UC]」が登場。どちらも渋い玄人向けか
まずは,新機体であるガンダムエクシアとマラサイ[UC]を見ていこう。ネットワークテストではアンロックに必要なゲーム内通貨の“キャピタル”が支給され,すぐに利用できた。
●「ガンダムエクシア」
かなりクセのある玄人向けの格闘機体だ。ヘルプによる操作難度「★★★★」(現時点での最高値)の表記は伊達ではない。同じ★★★★の「ガンダム・バルバトス」も格闘機体だが,ガンダムエクシアはリソース管理にデリケートな部分があり,異なるベクトルを持つ難しさだと感じられた。
メインウェポンの「GNビームダガー」は威力が低めで,ヘッドショットに成功してやっと並みのダメージを与えられるくらいのため,これだけで戦うのは難しいだろう。
一方,格闘攻撃はサブウェポンによる「GNソード (突進斬り)」と「GNソード&GNショートブレード(回転斬り)」の2種類になる。
GNソード (突進斬り)は,チャージすることで突進距離と威力を上げられ,最大チャージ時はスタンも与えられる。その威力もさることながら,敵に向かっての突進と攻撃を兼ねる点は使いやすい。ただし,一定時間経過後に自動発動するためチャージを維持できず,同じチャージ系の格闘技でガンダム・バルバトスが使う「メイス(叩きつけ)」よりも扱いは難しい。意図しない移動を誘発する可能性もあるので,乱用は禁物だろう。
また,もう1つの格闘攻撃「GNソード&GNショートブレード(回転斬り)」は,敵へのダメージとノックバック,スタン中であればそれを延長させる効果を持つ。GNソード (突進斬り)でスタンを発生させたあとの追撃としても威力を発揮するわけだ。
これら格闘攻撃に加えて,任意の方向へ高速移動する「クイックステップ」を駆使して戦うのだが,それぞれクールタイムが発生する。
当然だが,近接戦闘が主体になるガンダムエクシアは,敵への接近と離脱のタイミングが重要だ。GNソード (突進斬り)とクイックステップを活用したいが,連続では使えず,そのリソースをいかに管理して戦うかがカギになる機体と言える。
そう考えれば,3回の通常ステップやジャンプをフルに使いこなして,しっかりと相手の背に回る位置取りを徹底し,温存した2種の格闘攻撃をうまくつなげて一気に攻撃。クイックステップで離脱というのが理想だろう。
Gマニューバ(いわゆる超必殺技)は原作「機動戦士ガンダム00」のアイコンと言える,一定時間の機体強化「トランザム」だ。クイックステップが2回に増え,かつクールタイムも減少。GNショートブレード(回転斬り)が突進する「GNビームサーベル」に変化するなど,性能変化が激しい。ガンダムエクシアを使うなら,慣れるために後述する「トレーニングモード」で練習しておきたいところだ。
●「マラサイ[UC]」
グリーンの塗装からも分かるように「機動戦士Zガンダム」ではなく,「機動戦士ガンダムUC」でネオ・ジオン残党が使ったバージョンだ。操作難度は「★★★」。
メインウェポンの「フェダーイン・ライフル」は,中距離の射撃をメインとした武器だが,武器を構えると射撃時の反動を押さえられるので,ちょっとしたスナイパーライフルのように扱える。できるならヘッドショットを狙いたいところだ。
本機を象徴するのが「海ヘビ(牽引)」で,相手をスタンさせつつ目の前に引き寄せられる。ここから相手を突く「フェダーイン・ライフル(ビーム刃)」を使うのが基本で,両方のクールタイム状況をチェックしておきたい。
「海ヘビ(牽引)」はしっかり狙わないと当たらない |
最大射程はトレーニングモードで地面に引かれている2本目の線あたりと長め |
Gマニューバは「海ヘビ(電撃)」で,前方にスタンを与えるフィールドを撃ち出す。範囲内であれば複数の敵に効果が発生するため,敵の足止めはもちろん,うまく多数に決められれば不利な状況を覆すことも可能だろう。
状況判断が重要な中距離機体で,操作自体の難度よりも,チームシューター的な考え方を求められるモビルスーツと言える。
「ランクマッチ」や「トレーニングモード」など,新機能も登場
今回追加された新機能は,ランクマッチとトレーニングモードだ。そして機体をカスタマイズできるスキンと,これを入手するためのシーズンパスとサプライポッドが登場した。
●ランクマッチ
勝敗で上下する「レート」値を基準に,腕前が近いプレイヤー同士とマッチングされるというシステムだ。前回のクローズドβテストでは勝つにしろ負けるにしろ極端な試合もあったが,今回のランクマッチではこうした傾向も緩和されたように感じられた。
個人的に評価したいのが,「途中退出にペナルティが科せられるようになったこと」「人数差が大きくなったときは,システム側から無効試合が宣告され,プレイが中断されるようになったこと」だ。このペナルティが抑止力となったのかは分からないが,途中退室が明らかに減った感がある。
ただ,それでも途中退出による無効試合に遭遇してしまった。これが通信エラーでなく戦意喪失によるものだとしたら,サレンダー(降参)投票があってもいいのかもしれない。とはいえ,正式サービスが始まり,レート値がプレイヤーの実力をより反映するようになれば,こうしたケースも減るのではないだろうか。
●「トレーニングモード」
専用マップ「訓練場」で,機体操作の練習ができる。「ボット」(的になるザク)の動きを変えたり,Gマニューバのゲージを常時最大にするなどの設定が可能だ。射撃の練習はもちろんのこと,スキルの攻撃範囲検証などいろいろと役立つ。とくに変形やGマニューバによる移動,攻撃が変化する機体を使う人にはありがたい機能と言えるだろう。
ダメージログも表示でき,同じ武器でもヘッドショットと胴撃ち,手足撃ちでダメージが変わるのに驚いた人も多いはず。実は「ドム・トルーパー」の「ギガランチャーDR1マルチプレックス(実弾)」(要するにバズーカ)にはヘッドショット能力がないといった意外な発見もあり,いろいろと試してみたくなる。
個人的にはザク以外のボットも欲しいところ。苦手な機体やGマニューバへの対策を練習できれば,プレイヤーのモチベーションも上がるのではないだろうか。また,既存マップの散歩と,各種ルールをCPUと遊べる模擬戦的なモードも欲しいと感じられた。
このモードならGマニューバも使い放題だ |
ボットの数や動きを設定できる |
●シーズンパス,サプライポッドと各種スキン
サプライポッドはいわゆるガチャに相当するものだ。ネットワークテストでは,試合やお題をこなして「シーズンパス」のレベルを上げることで,サプライポッドを引けるチケットがもらえた。
サプライポッドからは,機体や武器の色を変える各種スキンやエモートなどがランダムで入手できる。いずれも機体性能には影響を及ぼさないものの,コレクション要素として日々のアクセントとなってくれそうだ。
機体の色については,特定のユニットスキンが見づらいことのないよう,マップ上での視認性を考慮した実装が求められるところだろう。
ついにガンダムのユニットスキン「レッドシルエット」を入手 |
機体にもよるが,レッドシルエットの場合は自分からは変化が分からない |
チームシューターとしての面白さは,前回のクローズドβテストと変わらないが,今回はよりルールが周知されたのか,連携を意識するプレイヤーが多く見られたという印象だ。マップのポイント指定など定型チャットも活用されており,前回よりも戦略的なプレイを楽しめた。ボイスチャットでは,海外プレイヤーと思しきネイティブ英語の声が流れてきたこともあり,「機動戦士ガンダム」人気の幅広さを改めて実感できる。機体としては,暴れ回るガンダム・バルバトスと,硬いサザビーが目立っていた印象だ。個人的には,機体の使用率やキル数に関するランキングも見たいと感じられた。
変形時の操作ガイドも,今回はより分かりやすくなった |
こちらは前回CBTでの画面写真。細かいが,ビーム・ライフルの装弾数も変更されているのが分かる |
さまざまな新機能の追加で,正式サービスに一歩前進した本作。今回の新機体は支給されたキャピタルでアンロックできたが,正式サービスではキャピタルを溜めるのにどの程度の期間が想定されているかも気になるところ。対戦モノのゲームでは,自分でキャラクターを使った上で対策を練ることが重要になるため,適切な期間であることを期待したい。
PC版とは別マッチングとなる家庭用ゲーム機版ではエイムアシストが標準装備されているそうで,こちらのプレイ感がどうなるのかも気になるところだ。
「GUNDAM EVOLUTION」公式サイト
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