プレイレポート
[TGS2023]「ドラゴンズドグマ 2」は,より美しくなったオープンワールドに物理演算の遊びが詰め込まれている
なお,TGS 2023でのプレイレポートが先に掲載されているが,本記事はその内容をより深く掘り下げたものと捉えてもらえれば大丈夫だ。
[TGS2023] 「ドラゴンズドグマ 2」プレイレポート。物理演算をフィーチャーしたアクションと,好奇心をそそるロケーション
千葉県の幕張メッセで開幕した「東京ゲームショウ2023」のカプコンブースに,「ドラゴンズドグマ 2」がプレイアブル出展されていた。忠実な従者「ポーン」と共に広大なオープンワールドを冒険しつつ,物理演算をフィーチャーしたアクションと,好奇心をそそるロケーションを楽しんだ。
「ドラゴンズドグマ 2」公式サイト
より美しくなったオープンワールドには,物理演算の遊びが詰め込まれている
「ドラゴンズドグマ」シリーズは根強いファンを持つオープンワールドのアクションRPGだ。主人公はドラゴンに心臓を奪われたことで不老の戦士「覚者」となり,異世界の従者「ポーン」とともに冒険の旅に出る。
巨大な魔物の身体にしがみつくアクション性の高いバトルと,主人公やポーンを自由にカスタマイズできるキャラクター構築,ほかのプレイヤーとポーンを貸し借りできるオンライン要素など独自性が高く,2012年の発売以降,多くのプレイヤーの支持を集めている。
「ドラゴンズドグマ 2」は,満を持して登場したナンバリング作品であり,TGS 2023での出展が発表されてから初となるプレイアブルの機会となった。
TGS 2023に出展された「Exhibition Version」は,「アーチャー」「ファイター」「シーフ」の3ジョブが用意されており,それぞれ「北部地域序盤体験」「城都東部魔物討伐」「城都西部魔物討伐」というシナリオをプレイできた。
今回の試遊ではある程度ガッツリ触ることができたが,ポーンとの共闘や良好な操作感でのバトルなど,実に「ドラゴンズドグマ」らしい戦いを楽しめたのだ。なお,今回プレイできたのはPlayStation 5版で,ボタン表記もDualSenseのものに準じている。
「ドラゴンズドグマ 2」は,前作同様にオープンワールドが舞台となる。グラフィックス面は大きく向上しており,鬱蒼と茂る森や不気味な洞窟,流れる川といった自然がより美しく描写されている。海辺の崖の上に都があったり,真っ青な空にグリフォンが舞っていたりと目を奪われる景観も多く,冒険心を掻き立てられる。
なお,水辺の深い場所に入ると「ヒュージブル」らしき赤い触手が出現するのは健在。泳げるかなと思わず飛び込んだ時点で思い出し,懐かしさを感じると共に,ドラゴンズドグマらしさについ笑ってしまった。
アクションの操作感はカプコンらしく良好なもの。[□]で弱攻撃,[△]で強攻撃,[L1]を押しながら[○][×][△][□]でそれぞれ発動する「カスタムスキル」,[R1]による盾や弓を構えるなどの「ジョブ固有アクション」を使い,魔物を倒していく。
方向キーは上下左右でポーンに,「Go」「Wait」「Come」「Help」といった指示を出せる。また,[L1]を押しながら方向キーを押すと,体力回復アイテムやスタミナ回復アイテムなど,設定されたアイテムを即座に使用できる。
シリーズの華であるポーンとの共闘は今回も楽しい。魔物の弱点属性にあわせたバフを掛けてくれたり,体力を回復してくれたりと,さまざまな形で覚者をサポートしてくれる。
覚者を褒め称えたり,励ましてくれる「ポーン節」全開の会話も健在。時に付近にあるアイテムの場所まで案内してくれたり,アドバイスをくれたりと,ソロプレイでありながら賑やかなのが実に「ドラゴンズドグマ」らしい。
個人的に目を引いたのが獣人のポーンだ。「ドラゴンズドグマ 2」には「ナデニア」という獣人の巫女がいることが明かされているが,Exhibition Versionでも,獅子の頭をした覚者やポーンが存在していた。ファンタジーの王道を行く,心躍るフィーチャーと言えるだろう。
「ドラゴンズドグマ」の特徴的なアクションである「掴み」も健在だ。小型の魔物は抱え上げ,高所から落としてダメージを与えられるし,ヒュージブルが待ち構える海に投げ入れて始末することもできる。つい間違えてポーンを掴んでしまうのも「ドラゴンズドグマ」あるあるだ。
「掴み」のアクションは大型の魔物に対しても有効で,自分がジャンプ中なら魔物に「しがみつき」,地上にいるなら「組み付き」となる。しがみつきも「ドラゴンズドグマ」ではお馴染みのアクションで,魔物の身体にしがみついて,ロッククライミングの如く体表を移動できる。ここから[□][△]で剣を突き刺せば,魔物から反撃を受けることなく,ダメージを与えられる。
一部のカスタムスキルにはしがみつき中に使えるものもあり,理解すればより効率よく戦えそう。しかし,しがみついている間はスタミナを消費していき,ゼロになると手が離れてしまう。スタミナを管理しつつ立ち回らなければならないのは前作と同様だ。
しがみつきのアクションと言えば,「ドラゴンズドグマ オンライン」にあった「揺さぶり」からの転倒を思い出すが,本作では,揺さぶるアクションは用意されていなかった。
そのかわり,組み付き状態から魔物の部位を押し引きすることで注意を引いたり,体制を崩すことができた。押し引きのアクションは,魔物のサイズにより変化するようで,中型の魔物であれば押して崖から落とせたが,大型の魔物を動かすことはできなかった。注意を引くのが精いっぱいといったところだろうか。
また,空を飛ぶハーピーにしがみつくとボタンで「下降」させることができ,地面近くに引きずり下ろすとポーンたちが攻撃してくれた。そのほかオブジェクトに対しても組み付きが可能で,大きな岩を押したところ,バランスは崩せたものの,重量で負けたのか岩がこちらに向けて転がってくるようなこともあった。
体力ゲージが残っている中型の魔物を海に突き落として倒した時もちゃんと経験値は獲得できたので,攻略面でも面白い使い方ができそうだ。こうした物理演算を使った遊びは「ドラゴンズドグマ 2」のコンセプトの1つとなっていることが明かされており,どんな遊びが用意されているか今からとても楽しみだ。
Exhibition Versionで使用できたアーチャーは弓,ファイターは剣と盾,シーフは短剣と,武器が固定されていた。メイン武器・サブ武器といった概念が撤廃されたのか,Exhibition Versionのみの仕様であるかは不明だ。
■アーチャー
弓矢で戦う遠距離系ジョブ。固有アクションの「構え討ち」では,TPSのように照準が出現し,魔物の部位や遠くにいる魔物を狙い撃てる。カスタムスキルは矢を連射する「連なり射ち」,強力な一撃を放つ「とどめ打ち」,扇状に矢を射る「扇射ち」など。通常攻撃はオートエイミングしてくれるため,待ち伏せや空中の魔物などに対応しやすいのがうれしい。
■ファイター
剣と盾を装備した近接ジョブ。固有アクションは「盾防御」で,盾を構えて魔物の攻撃を受け止める。スタミナを消費するが,大ダメージを防げるのは大型の魔物との戦いで心強い。カスタムスキルは周囲を切り払う「円月斬り」,盾で体当たりする「シールドアタック」,踏み込みながら突く「一閃突き」と,前作プレイヤーには懐かしい技が揃う。
■シーフ
両手に短剣を持ち,すばやい動きで魔物を攪乱する。固有アクションの「迅身」は,任意の方向へすばくステップできるもの。うまく使えば魔物にピッタリはりついて攻撃を続けられそうだ。
カスタムスキルは回転しながら急降下攻撃する「断頭台」,踏み込みつつ魔物を切り裂く「かまいたち」,煙で姿を隠す「煙幕」,地面に火薬の筒を設置する「爆炎線」など。爆炎線は前作では「混成強化職」である「アサシン」のスキルだったことを考えると,本作ではスキル関連に大幅な見直しがされていることが分かる。爆炎線はしがみつきからも使えるため,大型の魔物を爆破するのが楽しみだ。
そして,戦闘ではオープンワールドならではのドラマチックな光景が見られることも。今回の試遊では,グリフォンとの戦闘中にしがみつきに成功したものの,そのままグリフォンが高空に飛んでいってしまった。
イベント戦闘のように絵になる構図だったが,覚者からすればたまったものではなく,ザクザクと剣を突き刺してなんとかしようとしたが,最終的にはスタミナ切れで落下死してしまった。
短時間の試遊でも,印象に強く残る出来事が起こったので,製品版ではさらに多くの自分だけの思い出を紡げるはず。覚者とポーンによる冒険の物語にどんなイベントが待ち受けているのか,発売日がより楽しみになる試遊となった。
「ドラゴンズドグマ 2」公式サイト
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