プレイレポート
[TGS2022]シティコネクションの移植ではない完全新作「Planet Ü」プレイレポート。U字型の怪生物がシュッシュッしたり,脚を伸ばしたり
シティコネクションは一般ブースも出展していたが,インディーズゲームコーナーには同社の米法人「City Connection Turbo」ブランドとして参加していた。移植タイトルを主力としている同社だが,「Planet Ü」は自社開発の完全新規タイトルだ。より細かく言えば,「じゃじゃ丸の妖怪大決戦」にも関わったメンバーによる,海外スタジオ・Hello Questが開発を担当しているという。なお,プラットフォームおよび発売日は未定だ。
本作の舞台となるのは,ゆるキャラじみた不思議な住人達の暮らす世界。ダストタウンというガラクタだらけの街で目覚めた,U字型でピンク色の柔らかめな生物である「U」(その形状からタコ焼き状の少女に付けられた名前)が,自分の居場所を探すために旅をしていく。
ゆるめの世界だが,“くろいやつ”と呼ばれる凶暴な野生動物じみた生物も存在する。Uはガラクタを引き寄せる能力と,それを投げ飛ばす攻撃などを駆使して,障害を排除していかなければならない。
さまざまな形状がある,くろいやつ。とくに犬状の個体は危険で,エリアを移動しても追ってくるほど |
ボス格のくろいやつ。攻撃を与えると「いたい」としゃべるので,言葉は通じるようなのだが |
Uは特定のアイテムを入手すると,新たな能力を使えるようになる。例えば最序盤で入手できる「シュッシュッ」は,ガラクタがなくても敵を攻撃できるパンチ的な攻撃だ。Uの上部に張り出した箇所を用いるため,パンチでなく頭突きの類かもしれないが,そういった感じでスキルを身につけて行動範囲を広げていく。おおよそ「ゼルダの伝説」的なスタイルだと思ってもらえれば問題ないだろう。
ジャンプ能力を獲得し,ちょっとした穴ならば飛び越えられるようになった |
Uのガラクタを引き寄せる能力は磁石に基づく。強力な磁石を入手すれば,能力も強化されていく |
ただ,スキルの獲得とその効果はなかなか個性的。体験版の終盤では,ダンサー志望の人にダンスシューズをプレゼントすると,嬉しさと驚きで彼の脚が伸びたので,それを見てUも脚を伸ばせるようになり,危険な針地帯を歩いていけるようになった。文字にするとよく分からないが,そうなったんだからしょうがない。なお脚の伸びたUは「スタスタ」ではなく「シャカシャカ」といった様相で歩くので,だいぶキモくて面白い。
脚が伸びたので,針地帯を「これなら進める」。いや,その姿で冷静に言われてもな……? |
脚で歩いている状態のドット絵。どうなってるんだ,その関節は |
大なり小なり危険はあっても「世界が危機に瀕している」ような雰囲気は感じず,劇中世界が全体的に不思議と不条理で満ちているため,Uの旅に何が待ち受けるのかは未知数だ。機械の残骸とおぼしきガラクタがゴロゴロしていたりするため「ポストアポカリプス的な世界で,実はダークな背景があるのでは?」と思わされたり,逆に「でもタコ焼きみたいな人とかバナナみたいな人とかいるし,本当にゆるいだけなのでは?」と思わされたりするが,一体この世界は何なのだろうか。
ガラクタなどを投入すると,お金にあたるアイテムへと変換してくれる装置 |
ちなみに先述のボスは死体が残るので,それを投入することも可能。1回入れると丸くなって出てくるので,もう一度入れると特殊なアイテムになる。丸く加工されることに意味はないが,そういうものなのだからしょうがない |
本作は,不思議な世界を探索するタイプのゲームや,謎解き型の2Dアクションアドベンチャーが好きな人には,気に留めておいてほしいタイトルだ。
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