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[G-STAR 2023]グローバル版「NIGHT CROWS」のエリアで,韓国版にはブロックチェーン要素を搭載できない事情を学んできた
既報のとおり,本作は4月27日に韓国でサービスを開始し,2023年の新作モバイルゲームとして韓国市場で最大の収益を記録している。メインブースだけでなく,屋外ブースでもイベントが開催されており,その人気ぶりがうかがえる。
メインブースで,来場者は映像を見ながら,NFTなどのブロックチェーン要素についてスタッフの解説を受けられるが,こうした要素は法律の関係で韓国版には搭載できずグローバル版限定となる。
しかし,暗号資産そのものが違法というわけではなく,ゲーム産業法におけるギャンブル関係の規制によって韓国のパブリッシャからブロックチェーンゲームをリリースできないのが現状のようだ。
適法性の判断は専門家に委ねたいが,一般のゲーマーの認識では国外のパブリッシャのブロックチェーンゲームを韓国からプレイするのはOKらしく,実際にプレイしているゲーマーもいるとのこと。
今回の映像は韓国語でブロックチェーン要素について解説する内容であり,韓国でグレーなのかホワイトなのかブラックなのかは分からないが,韓国のゲーマーにグローバル版について周知する狙いを感じた。
次に,グローバル版のNIGHT CROWSに搭載されるブロックチェーン要素について紹介していく。グローバル版にはトークノミクスとNFTの要素が存在し,イーサリアムやPolygonなどで,チェーンをまたいで取引できる「Omnichain」を採用している。
ボスを倒すと6種類のアイテムを入手でき,それらは性能によって価格差が出るような設計で,ゲーム内のマーケットで取引される。通貨はダイヤとコインの2種類が存在しており,片方はゲーム内通貨,片方はトークンだ。これらは交換可能なので,取引を繰り返すことで,ボスドロップを法定通貨にすることもできそうだった。
トークノミクスを採用するゲームに触れたことのある人なら,一連の流れをイメージしやすいだろう。
また,グローバル版では自分のキャラクターをNFTとして,WEMIX PLAYのマーケットプレイスに出品でき,映像ではレベル52の槍兵を2500ドルで出品する様子を確認できた。ボスドロップの取引はゲーム内マーケットで行われると説明されたので,品目によって取引の場所が分かれるようだ。前述したように,暗号資産そのものが違法なわけではないので,WEMIX PLAYのマーケットプレイスには韓国人もアクセスできるとのこと。
本作のように,もともとセールスランキング上位のタイトルにブロックチェーン要素を加えるという事例は珍しく,筆者は本作がブロックチェーンゲームのマスアダプションにつながるのではと期待している。一方で,Wemadeの暗号資産「WEMIX」は2022年12月の上場廃止や,国会議員による汚職問題でニュースになっていたという話も,韓国人の通訳から聞いた。
韓国においてもブロックチェーンゲームはメジャーではないが,良い話も悪い話もスケールが大きかったので,日本よりも認知が進んでいるのかなというのが全体的な印象だ。
「NIGHT CROWS」公式サイト
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(C)Wemade Co., Ltd. & MADNGINE. All rights reserved
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