プレイレポート
[TGS2023]クライムサスペンスRPG「デカポリス」試遊レポート。爽快感ある推理パートとスリルあるコマンドバトルが持ち味
本作は,オープンワールドの巨大な犯罪都市を舞台に,現実と仮想空間を行き来し,犯人を追い詰めるクライムサスペンスRPGだ。プレイヤーは,主人公であり新人刑事のハーバード・マークスとなり,優秀な特捜班新人チーム5名を率いて,巨大犯罪都市にはびこる数々の難事件に挑むことになる。
今回,本編序盤の30分ほどを遊ぶことができたので,プレイインプレッションをお伝えしたい。
「デカポリス」公式サイト
試遊は,“刑事訓練用仮想空間DECASIM(デカシム)”にハーバードたちがログインするところからスタートする。DECASIMとは,現実を仮想空間に再現したバーチャル世界のことだ。仮想空間には,迷宮入りした事件などのデータが記録されており,これを利用したナゾ解きシステムが本作の肝とされている。
ハーバードたちは,「近くの通りの宝石店で起きる強盗事件を解決せよ。」という指示を受け,現場に向かう。
本作は,大きく分けて「捜査パート」「刑事バトル」の2つの要素で構成されている。
「捜査パート」では,事件の関係者から証言を直接聞き取ったり,証拠品を集めたりして,手がかりを探す。時には,隠しごとをしている人物も現れるので,「会話スキル」を使って情報を引き出していく。いかにも「刑事らしい」捜査が体験できる。スキルはチームメンバーによって得意分野があるため,うまく使い分ける必要があるようだ。
試遊では,宝石店に着くと捜査パートがスタート。現場にある証拠や情報を持つ人物を検知する「DECAスキャナー」を利用することで,見落とすことなく手がかりを回収できた。
十分に証拠が集まったら,「推理フェーズ」に入る。このフェーズでは,「エビデンスメニュー」から選んだ証拠品を,「容疑者」「証拠」「関係性」に分けて,「事件ボード」にパズルのように当てはめていくことで情報を整理する。
証拠品を当てはめる枠には,それぞれヒントが記されているので,一つひとつ情報と照らし合わせて,関連するものを選んでいく。刑事ドラマなどでおなじみのボードが少しずつ完成していき,事件の全容も見えてくる様はなかなかに小気味いい。
事件ボードが完成すると,「シンキングキューブ」という事件の解明に近づく大詰めのモードに突入する。これは,「そうだ」と「違う」の2択で答えるクイズ形式になっており,正解すると事件解明にたどり着ける。
また,犯人は逆上してくることがあり,その際にはリアルタイムで展開されるコマンド制のバトル「刑事バトル」が発生する。敵のHPを0にすると逮捕ができるようになるのだが,敵は決まった攻撃しか通用しないシールドを張っているうえ,リアルタイムゆえに考えている余裕がなく,もたもた選択していると一方的に攻撃されてしまう。
慣れないうちは少し難しいと感じたが,言い換えれば,スリルの感じられる設計になっていると言えるだろう。“過激な秀才”とされるハーバードのアクションとセリフもシビれるものがあり,演出もクールだ。
試遊を通して,推理ではパズルゲームを解く爽快感を,バトルでは犯人を追い詰めるときの緊張感を味わえた。キャラクター同士の掛け合いも楽しく,仲間たちがプロファイリング,武術,ハッキングなどそれぞれ個性を持っているのも魅力的だ。
刑事モノの作品と言えば「バディ」であるが,チームの一員である心優しい青年「カール」と,行き過ぎた行動力を持つハーバードの関係も見逃せない。この後のストーリーで,ドラマチックな展開が期待できそうだ。
「デカポリス」公式サイト
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