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NFTゲームの世界:第5回は「Crypt Busters」を紹介。終末世界を舞台にしたヴァンサバ系2Dアクションで,プレイヤースキルも求められる
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印刷2023/08/08 18:00

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NFTゲームの世界:第5回は「Crypt Busters」を紹介。終末世界を舞台にしたヴァンサバ系2Dアクションで,プレイヤースキルも求められる

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 連載「NFTゲームの世界」第5回は,エイチームエンターテインメントが2023年8月3日にグローバルサービスを開始した「Crypt Busters」BROWSER / Android)を取り扱う。公式サイトやSNSは日本語に対応しているが,ゲーム内の言語は英語のみだ(言語依存度は低め)。

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 本作は,ウイルスに汚染された終末世界を舞台に,兵士や戦闘車両を使ってクリーチャーと戦う2Dアクションゲームであり,「Polygon(MATIC)」というブロックチェーン上で展開されている。
 ゲームプレイで獲得できる「コア」は,BOBGが発行するトークン「Blood Quartz(BQT)」と交換可能で,BQTは暗号資産の取引所を通じて日本円に換金できるので,Play to Earn(遊んで稼ぐ)系のタイトルと近い仕組みになっている。


わらわらと敵が押し寄せる「サバイバルモード」


 本作には2つのゲームモードが存在し,1つ目がゲーム性の高い「サバイバルモード」だ。このモードでは1体の兵士NFTを使用して,四方八方から襲い来るクリーチャーを撃退していく。

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 攻撃はオートで,操作は移動のみ。敵の攻撃を避けながら,自機の攻撃を敵に当てるポジショニングが求められる。「Vampire Survivors」や「ダダサバイバー」のプレイ経験がある人はイメージしやすいだろう。

 敵を倒すとドロップする緑色の球は経験値であり,近づくと回収できる。一定量溜めるとレベルが上がり,「手裏剣」など10種類の兵器や,射程が伸びる「スコープ」など11種類の強化アイテムからランダムに3つ提示され,1つを選んで獲得できる。すでに所持しているものを選択すると,強化レベルが上がっていく。

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 画面上部には進行度メーターがあり,中ボスの登場タイミングが分かるようになっている。100%に達するとラスボスが登場し,これを倒すとゲームクリアとなる。プレイスタイルによって変動するが,1回のプレイ時間は5〜30分といったところだ。1日に3回までプレイできるが,同じ兵士NFTの再使用はできない。

ラスボスは雑魚とは違った挙動なので,攻撃を避けるのがやや難しい
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最大12体の兵士NFTで戦う「オートバトルモード」


 2つ目は,最大12体の兵士NFTと戦闘車両1台で,部隊を編成して戦う「オートバトルモード」だ。出撃した後は移動も攻撃も自動で行われるので,必殺技のような支援攻撃(30分に1回)を除いて,見ているだけのモードとなっている。

完全に放置してもいいのだが,ドット絵がかわいいので,ついつい見てしまう
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 サバイバルモードとは異なり,自機の体力は時間経過で減少していき,筆者の所持している兵士は25〜30分で体力をすべて使い切る。体力がなくなった兵士は休息状態となり,約1日かけて全回復する。NFTの戦闘車両を持っていると,その性能に応じて回復スピードが上がる仕組みだ。

各兵士の状態を手動で切り替えることも可能
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 オートバトルモードでは,NFTの数や性能とコアの獲得量が比例するので,1日に3体のNFTしか使えず,NFTの性能ではなくステージの難度で報酬が決まるサバイバルモードと差別化されている。


プレイヤースキル重視のゲームデザイン


 本作の兵士NFTは,200BQTで販売中のガチャを引くか,公式マーケットプレイス(外部リンク)におけるユーザー間売買で入手可能だ。レアリティは5段階あり,下から「コモン」「アンコモン」「レア」「エピック」「レジェンダリー」となっている。

プレセール限定の「黄金の兵士NFT」は通常の兵士より攻撃力が5高い
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 サービス開始前のプレセール(関連記事)でNFTが大量に販売されたこともあり,現在はマーケットプレイスから購入したほうがお得な印象を受ける。最低出品価格は,コモンが200BQT,アンコモンが225BQT,レアが250BQT,エピックが600BQT,レジェンダリーが1400BQTで,レジェンダリー以外はこの価格で流通しているものが多い。筆者はレアの黄金の兵士NFTを3体所有しており,当時の価格で1体5000円程度だった。

 そして,サバイバルモードをプレイしてみたところ,中間のレアリティであるにもかかわらず,最高難度のステージ3までクリアできた。強そうなNFTを選んだり,SNSで強いビルドを調べたりと多少の工夫はしたが,既存のブロックチェーンゲームはレアリティの性能差に抗えないものが多いので,意外な結果だ。
 あと一歩でやられてしまいそうな場面も何度かあり,クリアできないと報酬がもらえないので,かなりプレイヤースキルを重視したゲームデザインになっていると感じた。

手裏剣とサイドアーム(弾丸)が強いとSNSでうわさになっていた
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トークンの価格は下落傾向


 筆者のプレイ環境では,サバイバルモードの1〜3ステージをクリアすると約90コア,オートバトルモードで体力を使い切ると約4コアを毎日獲得できる。兵士NFTには「汚染度」と呼ばれる寿命制度が存在するが,現在はキャンペーン(関連記事)で汚染度が蓄積しないので,コアがどんどん溜まっていく。
 そして手数料がかかるものの,コアはBQTと1:1交換可能なので,BQTの流通量も日々増えていき,BQTの価格が下がり続けているのが現状だ。8月3日の終値は約33円だったが,8月7日の終値は約15円となっている。
 とはいえ,今の価格でもガチャ1回が約3000円。いっそのこと,ガチャ1回300円くらいまで下がってしまえばゲーマー層の参入が見込める気もするが,そうするとプレセールで大量購入したブロックチェーンゲーマー層に損害を与えてしまうので,ブロックチェーンゲームの運営は難しい。

NFTの価格はタイトルによってバラバラだ。適正価格はいくらなのだろう
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ゲーマー向けのタイトルが出てきたことが素直に嬉しい


 本作には,ビルドを考えたり,敵の攻撃パターンを覚えたりするようなゲームとしての面白さがある。ゲーム性の低いブロックチェーンゲームであふれるなか,こういったタイトルが出てきたことを素直に嬉しく思う。
 一方で,リリース初期にありがちなバグや,分かりにくい仕様も存在し,とくにサバイバルモードに必要な参加費の5コアを,最初はオートバトルモードでしか稼げないが,一部のNFTを使うと非常に長い時間がかかるのは,改善してほしいポイントだ。

オートバトルモードでは,手裏剣は約100,サイドアームは約1500と,同じレアリティでもダメージ差が大きい。手裏剣のNFTを1体購入して始めた筆者は,サバイバルモードの参加費を稼げずに挫折しかけた
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 本連載ではNFTゲームを,ゲーム性およびファイナンスの観点から,それぞれ★(最大5個)で評価している。現時点で,本作のゲーム度は「★★★★★」,ファイナンス度は「★★★」とする。
 また,本作の魅力となっている「爽快感」「★★★★★」としたい。アイテム獲得時の効果音など細かいポイントでも心地よいし,ビルドの完成するステージの終盤はとくに演出が楽しい。

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 なお,本記事は紹介を目的としたものであり,これらNFTの購入を推奨するものではない。投資にはリスクが伴うので,十分に調べたうえ各自で判断してほしい。

Crypt Busters
ジャンル アクション
プラットフォーム PCブラウザ / Android
リリース日 2023年8月3日
初期費用 時価(NFTの購入が必要)
ゲーム度 ★★★★★
ファイナンス度 ★★★
爽快感 ★★★★★
開発 エイチームエンターテインメント
公式サイト https://www.crypt-busters.com/ja/
公式Twitter https://twitter.com/Crypt_Busters
ホワイトペーパー https://www.crypt-busters.com/ja/whitepaper/544/
ブロックチェーン Polygon(MATIC)
ユーティリティトークン Blood Quartz(BQT)

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