プレイレポート
[プレイレポ]「Let's school」はシティビルダー顔負けの学校経営シム。本作ならではの管理システムを活用して,理想の学び舎を造ろう【PR】
そんな本作のクローズドβ版をプレイする機会を得たので,以下で紹介しよう。なお,今回プレイできたのは英語版だが,リリース時には日本語にも対応するとのことなので,英語がちょっと苦手なプレイヤーもご安心を。
プレイヤーは校長先生として廃墟となった学校を再建し,生徒を集めて校舎を増改築しながら,一流校を目指していく。プレイヤーの分身となるキャラクターと学校の名前,校章,制服のデザインを選んだら,さっそく学校経営に取りかかろう。
経営の基本は,生徒を入学させて授業料収入を得ることだ。そして,生徒に授業を受けてもらうには,教室と先生が必要となる。
ゲーム開始直後の学校には教室すらないので,まずは「建築(Build)」メニューの「区画(Facility)」から「教室(Classroom)」を選んで,学校内に教室のスペースを割り当て,入り口となる扉,黒板,先生と生徒用の机など,最低限の「備品(Furniture)」を配置して教室を完成させよう。
教室ができたら,学級担任を任命し,画面左下隅の「採用(Recruit)」アイコンから生徒を選んで入学させよう。なお,この採用画面では生徒だけでなく先生の雇用もできる。プレイを続けていると,生徒よりも先生不足に悩むことになるので,定期的にチェックすることをオススメしたい。
教室と生徒がそろったら,次はカリキュラムの作成だ。本作で設定できる授業は,朝課,基本科目,特別科目に分かれている。これらの科目を,各日6コマの時間割に当てはめていくことでカリキュラムが完成する。しかし,最初は「文系(Humanities Course)」と「理系(Sciences Course)」しか実質的に選べない。現実にこんな時間割があったらかなりイヤだが,生徒には落第を防ぐためだと我慢してもらって,この2科目を毎日2時間ずつ割り振っていこう。
以上が本作の純粋な教育要素だが,それ以外にも経営シムとして興味深い要素が随所に詰まっている。
最初に,校舎を改造していく楽しさだ。建築素材としては,木,レンガ,コンクリート,鉄筋コンクリートの4種類の中から選んで,古き良き木造校舎から現代風の校舎まで,さまざまな外観の学校を造れる。
ちなみに,校舎を建造できるエリアだが,学校が隣接する用地を買収して水平方向に拡張していくことも,最大8階まで増築して垂直方向に拡張していくことも可能であり,その点でもかなり自由度が高い。自分が通った母校を大まかに再現するプレイというのも面白いのではないかと感じた。
3階まで増築した校舎の姿。屋根瓦の取り付けが間に合っていないのはご愛嬌だ |
ゲーム中盤に入り,部活動施設が造れるようになると,校舎の外観がぐっと華やかになる |
次に,学校にやってくる生徒や先生の個性にも注目だ。授業を効率的に進めるためには,各先生の得意分野に応じた役割を与える必要がある。
また現実同様,生徒達は大人しく授業を受けるだけではない。やる気がなくなったり,集団でケンカを始めたり,カエルやいかがわしい書籍を学校にこっそり持ち込んだりと,想定外のことを常にやらかしてくる。そんなときは,叱るもよし,放任するもよし。プレイヤーの好みにあった教育方針でいこう。
最後に,「Let's School」ではシティビルダー系ゲームも顔負けの経営要素が備わっている点も非常に興味深い。
例えば,学校に来た生徒は単に授業を受けるだけでなく,食事をし,飲み物を飲み,トイレに行く。これらに対応した設備も用意しないといけないのが,本作のユニークな点の一つだ。
さらに,気温,清潔度,照明といった,校内各部屋の快適度も,おろそかにすると授業の効率が大きく落ちてしまうため,注意が必要だ。
仮設トイレに並ぶ生徒たち。こうならないように,男女別にちゃんとしたトイレを造ろう |
清潔度が低いと,校内はあっという間に汚れ,虫が徘徊する空間になってしまう |
ところで都市経営シムには,火災や地震といった天災系のバッドイベントが付きものだ。本作にもこれらの天災は登場する。実は筆者はこのような災害の存在をまったく意識しておらず,その結果フードコートを全焼させてしまった……。
ほかにも,学校の周辺地域を探検することで,生徒を集められる校区の範囲を拡張できたり,ほかの学校とランキング争いをしたりと,プレイヤーが経営する「箱庭」の外部とのつながりを意識させる要素が多い。
これらのシティビルダー的要素に加えて,本作には独自の組織管理システムも登場する。
プレイヤーがペナルティなしに直接管理できる校内の部屋には上限があるため,校舎が大きくなってくると専門の「管理部門(Managerment Department)」を設立し,一部の施設の管理を任せる必要が出てくるのだ。例えば,「各学年の学級管理は校長先生が直接行い,体育系と文化系の部活は管理部門に任せる」などの組織作りをすることで,効率的に学校経営ができるという仕組みだ。
現実の学校組織をモデル化したこのシステムのおかげで,校舎を単純に拡張していくだけでは味わえない戦略性や緊張感を楽しめるようになっている。
このように,「Let's school」は,どこか懐かしいカジュアルな雰囲気を持ちつつも,やりごたえのある学校経営シムに仕上がっている。開発チームによれば,本作は「名門ポケット学院」シリーズに代表されるカイロソフト作品や教育へのオマージュでもあるという。その言葉のとおり,「学校をつくろう」シリーズや「名門ポケット学院」シリーズ,そして「Academia: School Simulator」といった他社のゲームを意識しつつ,シティビルダー的要素も加えることで独自性のある作品になっている。
Steamでは現在,デモ版が公開されているので,気になった人はプレイしてほしい。
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Let's school
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