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[プレイレポ]フルリメイク作品「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は,新鮮かつ往年の知識も生かせる作品だ
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印刷2024/09/05 20:00

プレイレポート

[プレイレポ]フルリメイク作品「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は,新鮮かつ往年の知識も生かせる作品だ

 スクウェア・エニックスが2024年10月24日に発売を予定している,RPG「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」PC / PS5 / Switch / PS4)は,1993年にリリースされたスーパーファミコン用ソフト「ロマンシング サガ2」のフルリメイク作品だ。

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 本作は,プレイヤーが行先やイベントなどを自由に選択して物語を進められる「フリーシナリオ」と,皇帝を継承する形で主人公が入れ替わる「皇位継承」が大きな特徴で,千年以上にもわたる,帝国と七英雄の戦いが描かれる。

 発売に先駆け,一部のパートを体験できるプレビュー版をプレイする機会を得たので,本稿ではその感触やバトルシステムの詳細などについてお伝えしよう。
 結論から先に言ってしまうと,本作は「オリジナル版をよく覚えている人ほどうれしいリメイク」のように感じられた。

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バトルの準備を行うメインメニューもなかなか雰囲気がある

「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」公式サイト


現代風になった一方で変わらぬところもある


 プレビュー版を起動した直後,筆者はタイトル画面で流れる弦楽器のハーモニーと,勇ましいブラスの響きに思わず聴き入ってしまった。そして初めてオリジナル版をプレイした頃の記憶が蘇り,これから織りなされるヒストリーに思いを馳せていく……。

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※バトルのゲームバランス等,一部の仕様については製品版と異なります。

 筆者は「サガ」シリーズの大ファンのため,少々大げさに書いてしまったが,オリジナル版が出た当時,作曲者である伊藤賢治氏がイメージしていたであろうシンフォニックなサウンドが,オーケストラによる演奏も交えた現実のものとなり,とても聴き応えがあった。
 とくにスーパーファミコンの時代,「この曲を音楽ホールで聴いてみたい」と思った筆者のような人にとってはより感慨深いはずだ。

 ただファンの中には,オリジナル版のBGMでゲームを楽しみたいという人もいるだろう。本作では,オプションで新旧のBGMを切り替えられるので,安心してほしい。

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 プレビュー版でプレイできたシーンは,「ゴブリン来襲」と「沈没船」のふたつ。
 前者はゲーム最序盤で,主人公である王子ジェラールの父,レオン王が戦いに倒れた直後から,かつてこの世界を救ったという七英雄のひとり「クジンシー」との対決までとなっている。また後者は,海をテリトリーとする七英雄「スービエ」の根城・沈没船の探索,そして対決だ。

 まずは「ゴブリン襲撃」を選択。レオンの死の直後,彼に仕えていたフリーファイター(傭兵)のヘクターが,ジェラールのもとでは戦えないと言い出す,ファンであれば忘れられないあの場面からスタートする。

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 本作のグラフィックスは3Dで描かれているが,キャラクターのデザインは,オリジナル版のドット絵を元にデザインされている。
 イベントシーンなどは,キャラクターのモーションや声の演技によって現代風のカットシーンとして再構築されているのだが,基本的な会話の流れはそのまま。BGMが切り替わるタイミングなどもほぼ完璧で,オリジナル版を体験したことがある人なら「ここまで印象を寄せてきたか」と少し感動するレベルだ。
 もちろんオリジナル版をまったく知らない人が遊んでも,待ち受ける戦いの意義をしっかり把握しつつプレイできるかと思う。

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こちらは,過去に発売されたリマスター版の同場面

 ここでバトルについて紹介しておこう。こちらはオリジナル版とはかなり違う感触だ。もともとはパーティ全員のコマンドを入力したあと,味方や敵の行動が実行され,すべて終わると次のコマンド入力を行う,当時のRPGのスタンダードなスタイルだった。

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同リマスター版のバトル画面

 本作では,敵味方の行動タイミングがタイムライン上に表示されており,順番が回ってきたところで都度コマンドを選択するものに変わっている。昨今のRPGでよく見かけるスタイルなので,こちらに慣れ親しんでいる人も多いだろう。
 敵が行動する前に攻撃を集中させて倒すのか,それともダメージを受けた味方を回復するのか。状況が分かりやすくなっているので,より適切なコマンドを選択しやすくなっている。

 ただ,味方と敵の行動順が「2ターン分」見えている点は,本作ならではのポイントだろう。「相手の危険な行動に備えてHPを回復する」「防御する」「ステータス異常で行動を阻止する」といった対策を,ひとつ前のターンから考えて組み立てられるのだ。状況によってはあえて守りは捨て,一気にケリをつけたほうがいい場合もあるだろう。

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 もちろん,戦闘中に技をひらめくシステムは健在だ。強力な敵との戦いでは新たな技をひらめきやすいことが多いので,苦戦しても「ひらめき」ひとつで逆転する可能性が常にある。
 また技を使ったとき,別の技をひらめく派生ルートもそのままなので,オリジナル版の知識がしっかりと通用する。さらに,そのバトルで何かをひらめく可能性があるコマンドには電球マークが付いているため,ルートを知らない人も技を派生させていきやすくなっている。

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派生ルートはゲーム内で確認できる

 術に関してだが,こちらは戦闘終了時に新たな術を習得できるようになっていた。これによって,アバロンに建設される「術法研究所」を頻繁に訪れなくても済むようだが,複数の属性の術をミックスする「合成術」を作る際は,利用する必要があるのかもしれない。

 ちなみにオリジナル版では,技を使うためのWPと術を使うためのJPは別に用意されていたが,本作ではBPに統一されている。

 今やサガシリーズには欠かせないものとなった「連携」は,戦闘中突発的に成立するのではなく「連携ゲージが溜まったときに任意に発動させる」必殺技のような位置づけに変更されている。
 連携ゲージは,バトルをしかけるときに敵を背後から斬りつける,バトル中に敵を攻撃する,敵の弱点を突くといった行動で増えていく。

 連携は基本的に好きなタイミングで使えるが,そのターン中に未行動の仲間がいないと発動できない。2人が未行動なら2連携,全員が未行動なら最大5連携が可能というわけだ。なお最大連携数は,ゲームを進めていくと段階的に増えていくらしい。

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「沈没船」のイベントでは,3連携まで可能だった

 なお連携時の技や術はBPを消費しない。BPの消費を抑えるためにどんどん連携してもいいし,危険な状況に備えて温存しておくのも手だ。また連携でバトルを終わらせると,得られる技術点(スキルを成長させる経験値のようなもの)にボーナスがつくので,これを活用すると育成をスムーズに行えるだろう。

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 「地相」の概念も画面右上にはっきり表示されるようになった。ダンジョンごとに地相が設定されていることがあり,条件によって術の効果が増減したり,相性のいい属性を持つ敵がHPを回復したりする。
 地相は術や技で影響を与え,変化させられるので,敵のHPの回復を止めるためにコントロールすることも重要になる。

リメイクされたダンジョンは現代向けに変化。楽しい「ひらめき」タイムも堪能できた


 本作は,キャラクターと同様にダンジョンも3D化されており,3Dならではの仕掛けや演出も加わった。例えばダンジョンのボスであるゴブリンキングの居場所が,ダンジョン入口付近や岩の穴から覗けるようになっている。クジンシーの拠点であるソーモンの館の構造も,オリジナル版のようなシンプルなものではなく,中庭や地下なども経由する立体的に入り組んだものになっていた。
 また敵のグラフィックスもオリジナル版のドット絵をベースにしたものなので,ご存知の人は見比べてみるのも楽しいはず。

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 バトルの発生方法は,オリジナル版と同様にシンボルエンカウント制。こちらに気づいていない敵に背後から攻撃をしかけると,先制で敵に少しだけダメージを与え,有利に戦えるようになっている。連携ゲージも増えるので試してみて損はない。
 逆に自分たちが背後から襲われると,陣形を崩されたうえ,数ターン逃げられなくなってしまうので注意しよう。

 今回体験したダンジョンはそこまで広大なわけでもなく,バトルの時間を合わせても数十分ほどで終わる規模であった。録画しておいた映像で確認したところ,ソーモンの館のプレイ時間はクジンシーとのバトルが半分近くを占めていたくらいだ。

 また,先にゴブリンの穴から攻略していた筆者のパーティは,ソーモンの館の敵はサクサクと倒せる強さになっており「地道なスキル上げが裏切られない」バランス感になっていることがうかがえる(難易度はカジュアル,ノーマル,オリジナルの3段階からオリジナルを選択)。
 ボスの直前にはBPの回復ポイントまで用意されているのだが,上級者を自認する人はあえて使わないのも面白いかもしれない。

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サガらしからぬ(?)親切な回復ポイント

 クジンシーは,剣や左腕に瘴気を溜めて強力な攻撃を繰り出してくることがある。このとき,剣や左腕のHPゲージをゼロにすることで行動を阻止することが可能だ。また発動のタイミングで十分なHPを残しておく,防御を選択してダメージを軽減するなどでもしのげなくはない。

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剣を破壊して行動を阻止。左腕はまだ健在だが……

 次は「沈没船」について。プレイしたデータでは,皇帝はすでに何代か代替わりし,インペリアルガード(皇帝の親衛隊的な屈強な騎士)出身のルナが在位していた。
 さらにパーティメンバーには軍師(術師系のクラス)のコウメイもいたので,彼が帝国にもたらす陣形「鳳天舞の陣」を使い,屈強なルナに攻撃を受けさせれば盤石の構えだな……などと思っていたら,初期陣形がすでに鳳天舞の陣だった。このプレビュー版,「よくわかっている人」がデータを準備したのだなと感心してしまった。 

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陣形の上側が前衛。バトル中のカメラの向きに合わせてある

 そして槍を得意とするキャラクターで攻撃を受けるなら,当然カウンター技の「風車」で相手の攻撃を防ぎつつ反撃したいのが「いきもののサガ」……もといシリーズファンのサガだが,こちらもほどなくひらめくに至る。
 最初から技欄に忍ばせておくのではなく,あえてバトル中にひらめかせるというのが実に心憎い趣向だ!

 ふと見ればシティシーフのマウスは,小剣「イロリナの星」を装備していたので,固有技の「百花繚乱」のひらめきを狙ってみる……。

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美しく,強く,さらに即死効果まである技

 そういえばホーリーオーダーのマチルダは,術師タイプにも関わらず棍棒技をひらめきやすかったような……。

 ピコーン!「フルフラット!」

 うん,やはりね。

 では,武装商船団のエンリケがブレードロールを使えば……。

 ほら来た,派生技の「次元断!」

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敵全体に即死効果のある大技だが,相手が即死耐性のあるアンデッドだったため残念な結果に

 といったようにこちらのデータでは,プレイヤーの知識が役立つ,楽しい「ひらめきタイム」をしばし堪能できた。
 ただし,即死に耐性を持つアンデッドが多いこの沈没船で,即死技を大量にひらめくというのは少し皮肉でもあり,ここでもサガのことを「よくわかっている人」の意図を感じられなくもない。
 アンデッドと並んで多く出現する水棲系のモンスターはHPが高めなので,即死技も役立ってくれたけども……だ(笑)。

 ラストに待ち受けるスービエは,多段ヒットする「触手」と,強烈な全体攻撃「メイルシュトローム」を駆使してくる難敵だ。しかも地相を操作して自らの体力を大量に回復してくる。

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対策しないと一撃で全滅もありえるメイルシュトローム

 地相を放置しておくと大変なことになるので,各キャラにセットされていた「ファイアボール」「アクスボンバー」「チャージ」といった火属性を持つ術や技で地相を変化させて回復を封じ,次第にスービエを追い詰めていく。

 そしてスービエの体力が残りわずかになったタイミングで連携ゲージを解放!

 「チャージ」「太陽光線」「乱れ突き」の3連携「チャー光線突き」でフィニッシュ!!

 ……を狙ってはみたもの,目算が合わずにHPがわずかに残ってしまう。しかし,ここでエンリケがやってくれた。「ヨーヨー」から派生ひらめきが発生し,斧技最強の一角「スカイドライブ」が炸裂した!

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「(首を)取ったぜ!」とフィニッシュ時のボイスも

 これが致命傷となり,スービエは紫の光ともに消滅していく。
 エンリケはバトル後のリザルト画面で「とんでもない野郎がいたもんだぜ」とスービエのことを評していたが,いやいや,あんたも相当なもんだ!

 筆者は「ロマサガ2」がシリーズでも1,2を争うほど好きな作品ではあるので,いささかバイアスがかかっているとも思うのだが,最終的にはこんな楽しみ方ができるゲームであることは伝えられたかと思う。
 今回のプレビュー版,とくに沈没船ではなかなかに楽しい時間を過ごさせていただいた。

 製品版では,今回見られなかったオープニングデモ,帝位継承によるスキルの引き継ぎ,キャラクターたちの代替わり,帝国の発展要素なども楽しめてしまうわけで,発売日の10月24日がなんとも楽しみになる。ここまでお付き合いいただいた諸氏も,僕と一緒に歴史の渦に身を投じよう!

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 サガ35周年という記念すべき年にリリースされる「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」は,ある意味でのシリーズの集大成となるであろう作品だ。本作をを迎える前に,サガシリーズの歩みを2回に分けて振り返ってみよう。前編はサガとロマンシング サガのゲームボーイ&スーパーファミコンの時代だ。

[2024/08/31 10:00]

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