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ファミコン向けの新作シューティング! ロボットと飛行形態を使い分けて巨大なボスに挑む「超翼戦騎エスティーク」
「超翼戦騎エスティーク」は,キャット・ホイ商事が開発中のFC用横スクロールシューティングだ。
「GGアレスタII」「スプリガンmark2」の小玉大合体氏,「ザナック」「ガーディック外伝」のじぇみに広野氏,「ガーディック」「ガルケーブ」のぱっく藤島氏などの元コンパイルのクリエイターが制作に携わっており,シューティングファンから注目を集めている。
ファミコンの限界に挑戦したかのような美しいドット絵と,遊びやすさに考慮したシステムが魅力な本作のインプレッションをお届けしよう。
ハードの限界に挑むビジュアル表現が魅力のファミコン用シューティング
本作は今年(2024年)の4月に秋葉原Heyにてフィールドテストが行われており,現地でプレイした人もいるのではないだろうか。BitSummit Driftでは,ツインファミコンを使った試遊出展となっており,プレイしていた人はもちろん,足を止めてツインファミコンの実機やそれで動くゲームに見入っている人も多かった。
エスティークにはファイター(戦闘機)とロボットの形態があり,ファイターは機体が小さく,ロボットは地形に接触してもダメージを受けないのに加えてシールドの自動回復が速いという特徴がある(ちなみに,ロボット形態でもファイターと同様に飛行できる)。
特性の異なる形態を変形で使い分ける戦略性に加え,シールド(耐久力)の自動回復やオート連射,破壊可能な敵弾といった遊びやすさを重視したシステムが特徴だ。
変形はいつでもBボタン一つで行えるため,状況に応じて使い分けるのがポイントだ。Aボタンを押しっぱなしでショットをオート連射できるため,ファミコン時代のシューティング攻略に求められた連打力や,これを補う連射コントローラがなくても戦えるのが嬉しい。
シューティングといえば敵弾を消す「ボム」系の攻撃が定番だが,本作ではちょっとユニークな仕様となっている。
Aボタンを「タタンッ」という感じで2回タップすれば「スーパーウェポン」が発動。ファイターならショットの連射速度がアップし,ロボットならば貫通性能のある波動を放つ「スーパーパンチ」が使える。
どちらも発動させればエスティークが無敵状態になるため,敵の真っ只中に突っ込んで強引に攻めることだって可能だ。これで巨体のボスとスーパーウェポンで真っ向勝負するのは熱いものがある。
ボム系の攻撃に専用のボタンを割り振るシューティングは多いが,本作ではAを押しっぱなしでショットを撃ち,危ない時はAをタップすればいいのだ。攻防のアクションが1つのボタンで完結しているところが面白い。
また,エスティークは被弾してもシールドがなくならない限りミスにならないし,被弾1回あたりのダメージはそう大きいものではない。
前述のとおりしばらく被弾しなければ自動回復するため,初見のステージでもやられて出だしに戻されにくくることなく,多少ダメージを受けてもパターンを学習できるのが嬉しい。加えて,敵が撃ってくる弾はエスティークのショットで破壊できるものが多く,ひたすらショットを放ってアグレッシブに立ち回ることで道が開けていくのもいい。
といったように,総じて“遊びやすさと分かりやすさ”を重視している印象だ。公式サイトに「程よい難易度」と表記されているのだが,実際プレイしてみて「なるほどそういうことか」と納得できた。
また,公式で「ハードの限界に挑む最大37色同時発色」を謳うだけあり,ドット絵の美麗さも印象的だ。懐かしいブラウン管のテレビにツインファミコンをつないだ試遊台で映し出されるゲームの“匠の技”なビジュアルに見入ってしまった,というBitsummit参加者は少なくないだろう。
かくいう筆者もその一人で,なかでも趣向を凝らした巨大メカが次々と登場するボス戦は,ロボ好きなら必見だと伝えておきたい。
1ボタンでのオート連射+スーパーウェポンという覚えやすい操作系でバトルに集中でき,シールドと自動回復でタフな自機と,敵弾をバリバリ破壊できるショットで,アグレッシブに爽快に立ち回れる。
こうした遊びやすいシステムにより,久々にゲームを触る人でも楽しくプレイできるゲームという印象だ。ファミコン用というインパクトは十分だが,今のゲームとして作られている「超翼戦騎エスティーク」に興味を持ったゲームファンは,2024年Q4の発売に向けた今後の展開を追いかけてみるといいだろう。
「超翼戦騎エスティーク」公式サイト
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Illustration by 井上淳哉 (STUDIO ひせくった)