プレイレポート
[プレイレポ]「JAIL DICE:Roll to Break」は,サイコロ型の戦闘機で転がりながら脱出を目指すアクションパズルだ[BIC2024]
GyoonyGamesが開発する本作は,廃工場に捕らわれたパイロットがサイコロ型の戦闘機「ダイス・モービル」に乗って脱出するというアクションパズルだ。
操作方法は,スティックで方向を決め,決定ボタンを押すと1マス分(ダイスの1面分)だけ転がって移動するだけという単純なものだ。そのように移動しながら,フィールドへ順番に配置される6個のカギを回収し,2か所ある出口から脱出するのが本作の目的になる。
当然だが,お邪魔キャラと言うべき,さまざまなオブジェクトがフィールドに出現するので,注意が必要だ。例えば,一定方向に攻撃を続ける砲台や,出現から一定時間のうちに広範囲を爆破する物体などが存在しており,ダメージを受けると,3つあるシールドのうち1つを失う。3つすべてを失い,さらに攻撃を受けるとゲームオーバーだ。
戦闘機がサイコロ型で目が描かれているのを見て,これは出目に何か仕掛けがあるに違いないと思ったのだが,目の数は1ターンで自機を動かせる回数に関係するという。動くだけなら回数をあまり気にする必要はないが,動かせる回数を使い切ると,フィールドに新しいオブジェクトが出現したり,砲台の向きが変わったりと盤面が変化する。それをもって,1ターンとしているわけだ。
また,動かせる回数が残り1回になると戦闘機が光りだし,その状態でオブジェクトに体当たりすると破壊できる。破壊したオブジェクトからは,自機をパワーアップできる2種類のリソースがドロップされるので,それを集めつつステージクリアを目指すことになる。
そしてもう1つ,1の目が向いた方向にビームを撃てるというギミックも存在する。1の目が天井や底になってしまうと撃てなくなるので,サイコロをうまく転がして撃ちたい方向を調整しなければならない。上記の体当たりに比べて,方向さえ合っていれば簡単にオブジェクトを破壊できるのため,使い勝手が良い。ただし,中には一定方向からのビームを防御する壁を付けたオブジェクトもあるので,そんなときは回り込むか,あえて残して敵の攻撃を防ぐ壁のままにしておくのもアリだ。
リソースは,入手した種類のものが一定量だけ溜まれば,1としてカウントされるが,ステージをクリアすると,溜まっていない分は破棄される。
それなら脱出せず,リソースを稼ぎ続けるのも戦術としてアリなのではと思ったが,一応は制限になるものがある。それが画面上部にある「投獄度」という表示で,これはフィールドにオブジェクトが増えることで上昇し,99%になるとゲームオーバーになるようだ。
出現するオブジェクトは時間によって増えるので,砲台の数によっては危険が増えるし,1の目が天井,底面のときに周囲を囲まれたら身動きが取れず詰みになってしまう。長押しで自爆できるのだが,そういう状態になったときのためだろう。したがって,無理のないタイミングで脱出しなければならない。
無策に動いていると,いつの間にか出現した画面外の砲台が攻撃してきたりするため,ときに立ち止まって,先の展開を読む必要がありそうな本作。派手なアクションこそないものの,もともとパズル好きの筆者にとってアクションとパズルのバランスが妙に面白く,プレイを重ねてしまった。
開発者によれば,ステージのクリア以外に,ボス戦も用意する予定とのこと。日本語版の制作については,まず韓国語版,英語版をリリースしてから考えたいそうだ。少人数(というか1人)での開発ということで,すぐにというのは難しそうだが,英語版でも十分に遊べそうな作品ではあるので,気になった人は続報に期待してほしい。
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JAIL DICE:Roll to Break
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