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地雷を踏んだらどうする? 指がつりそうになる爆発物解体シミュレーションゲーム「PIA」プレイレポート[TGS2024]
ブースに掲げられた「あなたは地雷を踏みました。どう対処しますか?」というメッセージに惹かれて思わずプレイしたので,そのレポートをお届けしよう。
そのメッセージどおり,本作は地雷を踏んでしまった主人公が,それを爆発させずに解体するシミュレーションゲームとなっている。なお,プレイ前には「このゲームに登場する地雷は架空の地雷であり,実際の地雷は圧力を受けるとすぐに爆発します」とのメッセージが表示される。
ゲームの舞台となるのは朝鮮戦争で,主人公の下士官が,負傷して前線から後退中に地雷を踏んでしまうところからスタートする。
地雷を踏んだら,すぐさま[S]キーを押しっぱなしにしないと爆発してしまう。つまり[S]キーが地雷のスイッチというわけだ。そして東京ゲームショウの試遊版では,より臨場感を高めるために設置されたフットスイッチも同時に踏み続ける必要があった。以降の解体作業は,常にこの2つを押しながらの進行になる。何かのはずみで指や足を放してしまったら,即座にゲームオーバーだ。
フットスイッチを押し続けるのは難しくない。問題は[S]キーだ。というのも,解体作業は[R][F][C][G]といった,主に左手の指で押すことが多いキーと,マウス操作が必要になるからだ。マウスを右手で扱う以上,キーはすべて左手の指で押すことになる。もちろん[S]は常に押していなければならない。
具体的な作業方法を説明しよう。分解作業には地雷を明るく照らす必要があるため,[Tab]を一度押してインベントリを開いたあと,[C]キーでライトを点灯させる。どういうわけか,「押しているあいだだけ点灯する」仕様なので,[S]と[C]を押しっぱなしの時間が長くなる。
そしてドライバーを取り出すには[F]を押しながら[E]を押す。[S][C]に加えてこの2つも押したまま,マウスでドライバーをネジの位置に持っていき,クリックすれば外れるという仕組みだ。
今,手元にキーボードがある人は,左手だけで[S][C][F][E]の順で押しっぱなしにできるか,試してほしい。おそらく一般的な左手のポジションだと薬指で[S],中指で[C]を押すことになるだろうが,そうなると[E]には人差し指も小指も届かないはずだ。
そこで[S]を小指で押すため,薬指からの“受け渡し”をしようとなるが,これを慎重に行わないと地雷が爆発してしまうのは想像がつくだろう。普段と違うポジションになるので,キーの押し間違いも発生しやすくなる。
指がつりそうになりながらすべてのキーを押しても,そこで邪魔が入る。負傷した傷が開いてしまうと解体作業を中断して包帯を取り出し,応急処置をする必要があるし(こちらの手順もなかなかしんどい),野生動物は明かりを見ると突進してくるので,やってきたらライトを消さなくてはいけない。
筆者はライトを消そうとして[C]と一緒に[S]を放してしまうという,見事なまでの引っかかり方で爆死してしまった。
右手のマウス操作も一癖ある。時計のように回る針を指定された範囲内で止めるよう要求されることがあったのだが,このタイミングがなかなかシビアで苦戦した。
また,傷の応急処置ではマウスボタンの連打を要求されるのだが,これもスムーズにはいかなかった。ただ,これは筆者の勘違いが原因だった。ブースにいた開発者のプレイを見ると,左右のボタン連打でよかったようなのだが,筆者はなぜか左だけだと思い込んでおり,その分回数が稼げなかった。
「やるべきことはシンプルなのに,実際にやると難しい」という絶妙なバランスの本作。開発チームはプロではなく,ゲーム開発を学ぶために集まった学生や社会人で構成されていて,その内訳は企画3人(うち1人はプログラマー兼任),アーティスト4人。その計7人が3週間ほどで完成させたというから驚きだ。
2024年12月にSteamで無料版と有料版がリリースされる予定で,無料版は東京ゲームショウの出展バージョンとほぼ同等の難度だという(フットペダルなしでプレイ可能)。有料版はさらに高難度とのことだが,それだと指が何本あっても足りなさそうな……。
東京ゲームショウ2024公式サイト
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