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不気味な森の一軒家で野生のクリーチャーに手料理を振る舞う「Creature Kitchen」(ほぼ日 インディーPick Up!)
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印刷2026/02/16 07:00

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不気味な森の一軒家で野生のクリーチャーに手料理を振る舞う「Creature Kitchen」(ほぼ日 インディーPick Up!)

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森の奥に,ひっそりと灯りの点いた一軒家がある。本来の主はもういない。

軋む床板,冷えたキッチン,そして窓の外からこちらを見つめる無数の目。けれどその視線には敵意ではなく,空腹がにじんでいた。

残されたレシピ帳を手に取ったとき,この家での奇妙な一夜が始まる。


 本日は,インディースタジオThe Rat Zoneが手掛ける「Creature Kitchen」を紹介しよう。本作は森の中の古い一軒家を舞台にしたクッキングシミュレーションゲームだ。プレイヤーは行方不明になった家主の代わりに,周辺に棲むクリーチャーたちの世話役となり,彼らの好みに合った料理を作って振る舞っていく。

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 このゲームの特徴は,インスタントカメラを使った「好物の読み取り」にある。クリーチャーに直接話しかけるのではなく,カメラで写真を撮ると,その生き物がどんな料理を欲しがっているかのヒントが表示される。
 撮影したヒントをもとにレシピを選び,キッチンで調理し,出来上がった一皿をクリーチャーに差し出す。気に入ってもらえればハートが溜まり,一定数に達すると鍵や重要アイテムを報酬としてくれる仕組みだ。

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 家の中はロックされた扉や引き出しだらけで,クリーチャーからもらった鍵やヒントを使って少しずつ新しい部屋を開けていく。開いた先には新たな食材やレシピカード,調理器具が見つかり,作れる料理の幅が広がっていく。
 「どの扉を先に開けるか」「どのレシピを優先して増やすか」が探索ルートに影響するため,単なる料理ゲームにとどまらず,ゆるいパズルと探索が絡み合った構成になっている。

 登場するクリーチャーは全11種。カラス,アライグマ,ネズミ,カエルなど,形もサイズもバラバラな生き物たちが夜の森や家の周りに現れる。

「撮る→作る→渡す」が回る気持ちよさ


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 カメラで撮影してヒントを得て,レシピを選んで調理し,クリーチャーに渡す。この一連の流れがゲームの背骨であり,一周ごとに新しい扉が開き,新しいレシピが手に入り,また別のクリーチャーに出会える。時間制限やスコアのプレッシャーがないため,ラジオを聴きながら自分のペースで回せるのが心地いい。

不気味なのに怖くない絶妙な空気感


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 暗い森,軋む床板,不穏な物音。見た目と音はホラーそのものなのに,ジャンプスケアもゲームオーバーもない。やっていることはお腹を空かせた生き物にご飯を作ってあげるだけだ。初期3D風のローポリグラフィックがノスタルジーとほどよい不気味さを同居させており,「怖いけど居心地がいい」という独特の温度感を生んでいる。

「気持ち悪い」から「かわいい」への手のひら返し


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 序盤に出会うのはカラスやアライグマ,ネズミといった見慣れた動物たちだ。どの子も仕草がよく作り込まれていて,料理をもぐもぐ食べてハートを浮かべる姿がなんとも愛らしい。ところがゲームが進むにつれ,明らかに現実には存在しない異形のクリーチャーが姿を見せるようになる。初見では思わずたじろぐような見た目だが,動きのかわいさにすぐ心がほぐれてしまう。この「うわっ」から「かわいい……」への感情の振れ幅が,本作の空気感そのものだ。



 「Creature Kitchen」は,2〜3時間で遊び切れるコンパクトな一夜の体験だ。ホラーの皮をかぶったほっこり料理ゲームという一見ちぐはぐな組み合わせが,実際に触れてみるとじつに噛み合っている。
 カメラで好物を調べ,レシピを選び,料理を差し出して仲良くなる。そのシンプルなループの中に,鍵と扉のパズル,写真アルバムのコレクション,クリーチャーごとの個性が詰め込まれている。

 長時間のやり込みを求める人には向かないが,「一晩で遊べる,短くて印象に残るインディーゲーム」を探している人や,ホラーの雰囲気は好きだけどジャンプスケアは苦手という人にはぴったりの一本だ。

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