Xiaomi，5G対応のハイエンドスマートフォン「Mi 10T」シリーズを発表。Snapdragon 865＆144Hz表示ディスプレイを搭載

　中国時間2020年9月30日，Xiaomi Corporation（以下，Xiaomi）は，オンラインで開催した製品発表会で，5G通信に対応したスマートフォン新製品「Mi 10T Pro」および「Mi 10T」を世界市場に向けて発表した。最大リフレッシュレート144Hzに対応した液晶ディスプレイと，搭載SoC（System-on-a-Chip）「Snapdragon 865」を採用したハイエンド市場向けの端末である。

Mi 10T Pro。Mi 10T ProとMi 10Tのデザインは共通だ。カラーバリエーションは，Mi 10T ProがCosmic Black，Lunar Silver，Aurora Blueの3色，Mi 10TがCosmic Black，Lunar Silverの2色展開となる

　いずれも，いまのところヨーロッパ地域での販売を予定しているが，日本を含むそのほかの市場での販売予定は明らかになっていない。ラインナップと価格は以下のとおり。

• Mi 10T Pro：
  メインメモリ容量8GB，内蔵ストレージ容量256GB，税込649ユーロ（約8万円）
  メインメモリ容量8GB，内蔵ストレージ容量128GB，税込599ユーロ（約7万4000円）
• Mi 10T：
  メインメモリ容量6GB，内蔵ストレージ容量256GB，税込549ユーロ<（約6万8000円）
  メインメモリ容量6GB，内蔵ストレージ容量128GB，税込499ユーロ（約6万2000円）

　最近のハイエンド市場向けスマートフォンは，とくに左右のエッジ部分が軽く湾曲したディスプレイパネルを採用する製品が主流となっているが，Mi 10T ProとMi 10Tが採用する約6.67インチサイズの液晶ディスプレイは，端までフラットなパネルとなっている。Xiaomiによると，ユーザーからの意見を反映したそうで，湾曲したエッジでタップのしにくさを感じているようなゲーマーにとっても，フラットパネルの採用は歓迎できる要素だろう。

Mi 10T ProとMi 10Tは，約6.67インチサイズで解像度1080×2400ドットの液晶パネルを採用

多くのユーザーからフラットパネルを求める意見が寄せられたという

　冒頭で紹介したように，液晶パネルの最大リフレッシュレートは，144Hzに対応する。Xiaomiによると，ゲームをプレイするときは144Hz表示，動画を見るときは48Hzといったように，表示するコンテンツに合わせて，自動でリフレッシュレートを調整する「AdaptiveSync」機能^※を搭載するという。この機能には，リフレッシュレートを下げる，消費電力を抑える効果もあるとしている。
　
※PC用ディスプレイにおけるディスプレイ同期技術「Adaptive-Sync」とは無関係

ディスプレイパネルの最大リフレッシュレートは，144Hz表示に対応した

動画視聴時（左）とゲームプレイ時（右）で，ディスプレイのリフレッシュレートを自動で調整する

ディスプレイの機能をまとめたスライド

　アウトカメラ機能は，標準と広角，マクロという3眼式となっている。Mi 10T Proは，標準カメラに約1億800万画素の撮像センサーを採用する一方で，Mi 10Tは約6400万画素のセンサーであるのが，両製品の主な違いだ。

Mi 10T ProとMi 10Tは，いずれも3眼式のカメラを搭載する。標準カメラの撮像センサーが両製品で異なる。LEDフラッシュライトの上に配置するのが，前述した照度センサーだ

　加えてカメラ機能では，従来モデルと比べて，ソフトウェアのアップデートによる機能向上も重要なポイントとしてアピールされた。たとえば，長時間露光による撮影は，シチュエーションごとに6つの撮影プリセットが利用できるという。また，多重露光を利用した写真や動画の撮影にも対応するそうだ。

カメラ機能のまとめ。長時間露光，多重露光と言ったアーティスティックな撮影における設定をプリセットしており，かんたんに利用できるという

例えば長時間露光では，6つのシーンがプリセットされている

　内蔵バッテリーは容量5000mAhで，急速充電に対応する。急速充電は，最近の中国のスマートフォンメーカーが強くアピールするポイントだ。Mi 10T ProとMi 10Tは，付属のACアダプタを用いて，最大33Wの給電が可能となっている。

　Xiaomiによると，ヨーロッパ市場において，同社はSamsung ElectronicsとAppleに次ぐ3位のポジションに付いたそうだ。製品発表会でも，iPhone 11やGalaxy S20＋，Galaxy Note 20と性能を比較する場面が多かった。価格についても競合の製品と比べて，割安感を強くアピールしている。

競合製品との性能比較とお手頃な価格をアピール

　Snapdragon 865と高リフレッシュレート対応のディスプレイを搭載した5G対応スマートフォンとして，6万円台前半から8万円程度の価格帯は魅力的で，ゲーマーにとっても気になる製品だ。日本市場での販売に期待したい。

●Mi 10T Proの主なスペック

メーカー	Xiaomi Corporation
OS	Android 10（MIUI 12）
ディスプレイパネル	約6.67インチ液晶，解像度1080×2400ドット，アスペクト比 9：20，最大リフレッシュレート144Hz
プロセッサ	Qualcomm製「Snapdragon 865」 ・CPUコア：Kryo 585（最大2.84GHz） ・GPUコア：Adreno 650
メインメモリ容量	8GB
ストレージ	128GB，256GB
アウトカメラ	3眼式 ・標準：約1億800万画素，F1.69 ・広角：約1300万画素，F2.4 ・マクロ：約500万画素，F2.4
インカメラ	約2000万画素，F2.2
対応5Gバンド	Band 1/3/7/8/20/28/38/41/77/78
対応LTEバンド	Band 1/2/3/4/5/7/8/20/28/32/38/40/41
対応3Gバンド	Band 1/2/4/5/8
無線LAN対応	Wi-Fi 6（IEEE 802.11ax）
Bluetooth対応	5.1
バッテリー容量	5000mAh
待受時間	未公開
連続通話時間	未公開
USBポート	USB Type-C
公称本体サイズ	約76.4（W）×165.1（D）×9.33（H）mm
公称本体重量	約218g
本体カラー	Cosmic Black，Lunar Silver，Aurora Blue

●Mi 10Tの主なスペック

メーカー	Xiaomi Corporation
OS	Android 10（MIUI 12）
ディスプレイパネル	約6.67インチ液晶，解像度1080×2400ドット，アスペクト比 9：20，最大リフレッシュレート144Hz
プロセッサ	Qualcomm製「Snapdragon 865」 ・CPUコア：Kryo 585（最大2.84GHz） ・GPUコア：Adreno 650
メインメモリ容量	6GB
ストレージ	128GB，256GB
アウトカメラ	3眼式 ・標準：約6400万画素，F1.89 ・広角：約1300万画素，F2.4 ・マクロ：約500万画素，F2.4
インカメラ	約2000万画素，F2.2
対応5Gバンド	Band 1/3/7/8/20/28/38/41/77/78
対応LTEバンド	Band 1/2/3/4/5/7/8/20/28/32/38/40/41
対応3Gバンド	Band 1/2/4/5/8
無線LAN対応	Wi-Fi 6（IEEE 802.11ax）
Bluetooth対応	5.1
バッテリー容量	5000mAh
待受時間	未公開
連続通話時間	未公開
USBポート	USB Type-C
公称本体サイズ	約76.4（W）×165.1（D）×9.33（H）mm
公称本体重量	約216g
本体カラー	Cosmic Black，Lunar Silver

XiaomiのMi 10T Pro製品情報ページ

XiaomiのMi 10T製品情報ページ