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[TGS 2013]我々はゲームで勝負する――SCEJAの戦略的キーマン,植田 浩氏に新型PlayStation VitaやPlayStation Vita TV発表の狙いや今後の展開を聞いた
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印刷2013/09/21 16:48

インタビュー

[TGS 2013]我々はゲームで勝負する――SCEJAの戦略的キーマン,植田 浩氏に新型PlayStation VitaやPlayStation Vita TV発表の狙いや今後の展開を聞いた

SCEJA SVP 植田 浩氏
 東京ゲームショウ2013の会期中に,ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)のSVP(Senior Vice President:上級副社長) 植田 浩氏に合同インタビューで話を聞く機会を得た。
 PlayStation 4をはじめ,先日発表されたばかりの新型PlayStation VitaやPlayStation Vita TVなど,大きな広がりを見せる「PSプラットフォーム」の戦略とはいかなるものなのだろうか。


――先日のカンファレンスでPS Vita TVを発表されましたが(関連記事),この新ハードはどのような層をメインターゲットにしているのでしょうか。

植田氏:
 どちらかと言えば,日頃あまりゲームをしないお客様に向けた商品となります。ハードのプロモーションでは,いつも「ゲーム」を主語にして考えるんですが,PS Vita TVに関しては,もっと幅広い層にPlayStationの世界を知っていただきたかったので,「これもできる。あれもできる。そしてもちろんゲームもできますよ」といった風に主語を逆にしようと考えました。
 一方で,「PS Vitaを持っていないとできないのか」「ゲームカードは使えるのか」といった質問をいただいています。つまり,すでにPS3やPS Vitaで遊んでいただいている方が,「ワン モア デバイス」の感覚で興味を持たれているようです。あとは機器認証に関するお問い合わせもいただいていますね。現在,予約を受け付けていますが,その報告では20〜30代の方が多く,年齢層は高めです。
 そこで今,計画しているプロモーションプランはいずれ実施するとして,11月14日までにやらないといけないことは,このお問い合わせいただているお客様に対して,ちゃんと分かりやすくお答えすることだろうと思いまして。
 ただ,それは言葉だけじゃダメでしょう。ご覧いただければ,すぐに分かっていただけるようなはっきりとしたメッセージの映像を作ろうと考えています。それも無機質な映像ではなくて,楽しめるようなものを,急遽,準備しているところです。

――先ほど話に出たPS Vita TVの機器認証について教えてください。

植田氏:
 現在,PS Vitaの機器認証は(PSNアカウント一つにつき)2台までです。つまり2台のPS Vitaをお持ちの方は,PS Vita TVが加わるとどれか1台を外さなくてはなりません。僕としては,ここを気にされているお客様が多いのは意外でした。

――予想以上に,日常的にゲームをプレイしている層から反響があったということですね。

植田氏:
 そのとおりです。簡単に変更できる仕様ではありませんが,そういった声をいただいている以上,放っておくべきではないと思っています。ちゃんとお客様とのコミュニケーションを強化して,購入していただいてからご迷惑をおかけするような状況は避けたい。今,我々のもとに届いているお客様の声にきちんと説明する,改善できるところは変えていく,という方針で動いています。
 やはり,最初に購入された方々に満足していただけないと,次につながらないと思います。それが結果的に,我々が当初メインターゲットに想定していた層にも届いていくことにもなります。
 今,我々の目の前には,すでにPS Vita TVに興味を示してくださったたお客様がおられるのですから,まずはそこに応えることが大事だということです。そのうえで,どうプロモーションプランにつなげていくのか,ここの施策を検討しているところです。

――あまりゲームをしないライトな層については,どのようにお考えでしょうか。

植田氏:
 国内では,PlayStation 3はPlayStation 2ほどの普及台数に達していないというデータもあります。その差分にあたる方にどうやってアプローチするのか,これを常に考えていました。ただ,なかなかそこまで届かなかったのが現状です。
 こうした状況の中で,新たなプレイヤーを獲得するという意味でも大きな役割を果たすプラットフォームとして,PS Vita TVがあります。ですから当初,我々が考えていたプロモーションというのは,そういったお客様に向けてアプローチすることが目的だったんです。
 販売店様には,PS Vita TVについて,既存のラインナップと食い合うのではないかと心配されたりもしましたが,その点はご心配ありません。どのハードからでもいいので,まずはPlayStationの世界に入ってもらうことが重要です。これまではどうしても各ハード単体で考えていましたが,ネットワークと技術の進歩により,どのデバイスからでもPlayStationの世界につながるようになりましたので,より多くの入口を設けたいというのが我々の狙いです。

――ライト層を取り込み,そこからさらにゲームを日常的に遊んでもらうための施策を教えてください。

植田氏:
 我々は,継続してゲームを遊んでもらうことが大事だと思っています。そこで,今年から強化を図っているのがPlayStation Plusです。
 今回発表した新型PS Vitaは1GBのメモリーカードを内蔵しており,今購入されるお客様には「PlayStation Plus 90日間利用権」をプレゼントいたします。それと同時に,フリープレイの対象タイトルにPS Vita用ソフト「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において,彼女の内宇宙に生じた摂動」を追加しています。
 つまり,新型PS Vitaを購入されたお客様に,まずはPS Plusのサービスを体験してもらう。そして120タイトル以上のゲームアーカイブスに加え,「GRAVITY DAZE」といったタイトルがありますから,継続してPlayStationのゲームを遊んでもらうことをテーマに掲げています。
 PS4に関しては以前から,ネットワークプレイを遊ぶためにはPS Plus会員になってもらう必要があることをお伝えしていましたので,とにかくPS Plusの価値を上げることを考えてきました。そのためにパブリッシャ各社様にもご協力いただき,コンテンツの充実を進めてきたんです。現在,コンテンツの数では,日本が一番多いと思いますよ。アーカイブスの本数が揃っていますからね。

――PS Plus会員をさらに多く獲得するために,どのような取り組みをされていますか。

植田氏:
 これまでは,PS Plusのサービスをしっかりとお伝えできていなかったと思っています。我々はときどき間違えてしまうことがありまして,例えばPS Plusというサービスを提供するにあたり,「PS Plus」の名前ばかり強調しがちです。しかしお客様にとっては,「GRAVITY DAZE」が「PS Plus」で遊べることがなにより重要なんです。やはりコンテンツを主語に持ってこないと,届かないんですよ。
 「PS Plusを90日間,無料で利用できる」ではなく,「どんなコンテンツが楽しめるのか,そのためにサービスがある」ということを伝えるのが大切です。

――東京ゲームショウの初日に行われた基調講演で,クラウド技術を活用してストリーミングでゲームが楽しめるサービスを紹介されていましたが,もう少し具体的に教えていただけないでしょうか。

植田氏:
 これはすごくいいサービスですよ(笑)。実際に試作を見たのですが,PS VitaでPS3のゲームがまったく違和感なく,快適に遊べる状態にあります。本当にびっくりして,技術力に感動しました。
 サービスの展開はアメリカが先行すると発表しましたが,現在はこのサービスをどうプレイヤーの方にお伝えしていくべきか,議論しているところです。詳細は,徐々に発表できるのではないかと思います。

――以前,PS3で「Life with PlayStation」というサービスを提供されていましたが,こういったゲームとは異なる分野のサービスを予定されていますか。

植田氏:
 今のところ,具体的な予定はないです。いろいろと検討はしていますが。
 現在,我々は「ゲーム」というものに真摯に向き合おうとしています。例えば,9月22日には「INDIE STREAM」というイベントを開催します。インディーズゲームのクリエイターやメーカーを対象にしたもので,我々としてもインディーズゲームのクリエイターの方々とのコミュニケーションを強化しなくてはならないと感じています。
 また,これは皆様の目には触れない部分ですが,インディーズゲームシーンを盛り上げるための部隊を社内に設けました。具体的に何をやっているのかというと,海外のインディーズゲームを日本で配信するためにはいろいろとハードルがありますが,予算規模の小さいインディーズゲームメーカーの負担を何とかサポートしたいと考えていて,すでにプログラムができています。より多くのプレイヤーの方々に海外のインディーズゲームを遊んでもらうための準備を進めている段階です。

――確かにPS3のローンチ時と比べて,PS4は「ゲーム機」ということを強調されていると感じました。

植田氏:
PS4本体
 これは生意気に聞こえるかもしれませんが,「ゲーム」というものの位置をもう少し広げたいと考えています。ゲームとは限られた人のものではなくて,本当はもっと多くの人が輪の中に入ってきていいものです。そのために,我々は以前からゲーム以外のアプローチも積極的に行ってきましたが,まずはゲームで勝負して,そこから幅広い層に伝わるようにすることが大事です。それには,現在,PlayStationで遊んでもらっている方の声が大事になります。そこから普段ゲームをあまりしない人にも広がってほしいという信念で,カンファレンスのときに流したあの映像を作ったんですよ。

――最後に東京ゲームショウ来場者の方に,とくに何を見てもらいたいですか。

植田氏:
 基本的には全部ですよね(笑)。それはなぜかと言いますと,PlayStationにはたくさんの入口があるんですけど,どこからでもPlayStationの世界に入っていただけます。我々がお伝えしたいのは,「これらのゲーム機で,こんなことが描けます」ということなんです。ただ,お客様に申し訳ないことに,とても1日ではすべてを体験してもらうことは難しいかなと思っています。
 もちろん,東京ゲームショウに来られない方にも,新しいPlayStationの世界を体験していただける機会を必ず設けます。それはお約束しますので,とりあえず来場される方は全部楽しんでください。

――本日はありがとうございました。


 合同インタビューだったため,話題が分散してしまった感は否めないが,SCEJAがどのような狙いを持ってPS Vita TVや新型PS Vitaを投入したのか,その一端が垣間見えたように思う。
 「ゲームで勝負する」
 この植田氏の発言はゲームのプラットフォーマーとしては当たり前のようにも聞こえるが,“原点回帰”への強い決意を感じ取ることができた。目前に迫った次世代機市場で,PlayStationの存在感をより広く届かせるために,今後同社が打つ一手に注目していきたい。

プレイステーション オフィシャルサイト

  • 関連タイトル:

    PS4本体

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    PS Vita本体

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